③指導者としての原点?
2025.11.20 21:20
脱力のところで少しお話しましたが、指導するにあたって『私のした苦労は生徒たちにはさせない』があります。
脱力もテクニックも、知らないからできなかったことが昔の私にはたくさんありました。
あぁ、これを早く知っていたらもっとうまくなれたのにとか、この弾き方ができていたらもっと…と思ったことがどれほどあったことか。。。
実はいま私が教えている色んなことは、習ったこともありますが、自分で見つけ学んだことが多くあります。それは、私が生徒だった時に色んな苦労をし模索してきたからなんですね。
たとえばレベルの高い曲を教える時、
どこに気をつければいいか?ここは指使いをどうしたらいいか?練習するときにしてはいけないことは何か?など、経験に即したアドバイスを与えることができます。
振り返ると、私が昔その曲を練習したときはとにかく丸腰であれこれ探索していくしかなかったのですが、何もわからない状態でただただ弾き進めていくと色んなことに気づきます。
曲の構成や特徴、引っかかりやすい所、指使いの工夫が必要な箇所、ミスしないコツ、合理的な練習の仕方など、様々なことを自学します。それらをろ過するように整理したことを生徒に教えると、練習を短時間で済ませられたり苦労が少なくできる。
忙しい毎日の中で、生徒さんたちが弾きたい曲を弾けるようにしてあげたい。
それには私が見つけたことを端的に教えることで練習時間の短縮はもちろん、仕上げの上質さも同時に教えたいという気持ちがあるんですね。
生徒たちには回り道せずになるべく短距離で獲得させてあげたい。
そうすることで昔の私の孤独な苦労が報われる気がします♬