ピラカンサ実りて空の深さかな 五島高資
https://yaswatercolor.hatenablog.com/entry/2022/11/15/175008 【ピラカンサ】より
「深呼吸空に赤き実ピラカンサ」
今日の句はピラカンサ。これが季語かどうかは微妙で、まだ季語としては確定していないようです。でも冬に真っ赤な実をつけるこの植物はこの季節の風物詩。一応冬の季語として詠んでみました。
『花おりおり』(湯浅浩史文・矢野勇写真、朝日新聞社)でピラカンサを見てみました。
「ピラカンサはギリシャ語で火と棘(とげ)の意。棘をもつバラ科の常緑低木で、秋から春先まで鈴なりの赤い実が強く目を引く。中国名は火棘(かきょく)。その名で実を保湿用に配合した化粧品も売出し中。園芸的には原種数種とその雑種や品種がピラカンサとして扱われ、生け垣、庭木、鉢植えで楽しまれている。」
散歩道の公園にこのピラカンサの木があり、真っ赤な実が高いところに広がって見えました。思いっきり深呼吸して、気持ちのいい朝でした。
和多志が連想するのは クリスマス
https://www.asahi-net.or.jp/~nu3s-mnm/sinnborumeisou.htm 【シンボル瞑想】
https://www.mamifds.co.jp/kouka/%E3%80%90%E7%AC%AC%E5%8D%81%E4%BA%8C%E5%9B%9E%E3%80%91%E3%82%AF%E3%83%AA%E3%82%B9%E3%83%9E%E3%82%B9%E3%82%AB%E3%83%A9%E3%83%BC%E3%81%AE%E7%A7%98%E5%AF%86 【【第十二回】クリスマスカラーの秘密】より
街を彩るクリスマスカラー。あなたは何色言えるでしょうか。代表的なものはなんといっても緑と赤。クリスマスツリーもクリスマスリースもプレゼントの包み紙もなんらかのかたちでこの二色を強調しています。
キリストの誕生日であるクリスマス。けれどキリストがいつ誕生したかのかは明確にはわからず長い間謎とされてきました。それではなぜ西暦の12月25日が誕生日となっているのでしょうか。それはキリスト教が広まる以前のヨーロッパの文化と関係しています。
古くから北ヨーロッパでは今の暦で12月20日過ぎに各地で盛大に冬至が祝われていました。冬至というと年間で最も日照時間の短い日です。人々は冬至を境に春に向けて陽の光が強まることを期待してこの日に大切な祭を行なっていたわけです。古来北ヨーロッパの民族は樹木などに精霊が宿るドルイド教を信仰していましたから、ドイツトウヒやセイヨウヒイラギなどの常緑樹などが生命力の源として崇められていたのです。冬至の日にはドイツトウヒの樹の下で太陽の光を意味する焚き火をおこし、その周りで踊ったり歌ったりして太陽の復活を祈りました。
紀元4世紀以降、南ヨーロッパから影響力を強め始めていたキリスト教は数世紀の間に北ヨーロッパにも広まります。そのさい地元の人々にもわかりやすくキリスト教を伝えるため様々な工夫がなされました。その一つが冬至祭のキリスト教化。キリストの誕生日を冬至の季節である12月25日に定め、ドイツトウヒやセイヨウヒイラギ、焚き火の炎などの冬至祭の要素を巧みにクリスマスに象徴的にとり込んだわけです。常緑樹はクリスマスツリーとして16世紀以降、特にドイツ語圏で表だって飾られるようになり、宗教改革で名高い宗教家マルティン・ルターはツリーにキャンドルの火を灯して楽しんだようです。
常緑樹と炎。かつての冬至祭に欠かせなかったもの。クリスマスカラーの緑はドイツトウヒを表す色、赤は太陽の光あるいは焚き火の炎を表す色だったのです。今でもクリスマスツリーを彩るイルミネーションは焚き火が変形したもの。また、緑の葉と赤い実のコントラストが絶妙なセイヨウヒイラギは両方のクリスマスカラーを持ちあわせる植物として一層重要な役割を担っているというわけです。
ちなみにロシアでは青も大切なクリスマスカラーの一つ。ロシア正教のクリスマスは凍てつくような寒さが身に染みる一月。一月の風を象徴した色が青であり、ロシアのサンタクロースらしき人物は青の装束をまとってプレゼントを運んでくれます。ところ変わればクリスマスカラーも変わるといったところでしょうか。