12月の営業スケジュール、読書会・マルシェのお報せ
タイトルの「、」と「・」の使い方は逆の方がいいのではないか?と今更に気づいたので変えてみました。こっちの方が何となくしっくりきます。
手元の辞書コーナーに「句読点、記号・符号活用辞典」(小学館)という本が差さっているのですが、普段使いの記号やあるいは全く見たこともない記号の用法や用例が読みやすくまとまっている一冊です。おすすめです。
年の瀬の挨拶もろくにせず一体なんの話でしょうか。辞書はすぐ使えるところにあるといいですよという話でしょうか。かつて永六輔さんが「辞書の箱はすぐに捨てる」と言ったことをおっしゃっていて、それに倣って自分の辞書も箱なしのものがいくつかあるのですが、使うことを念頭に置いてみるとなるほど確かにその方がずっと具合がいい。でも何となく外箱を捨てがたい、広辞苑。
与太話が延々と続いてしまいそうなので、ばっさり切って12月のお報せです。
今月は通常営業のほかに
・BOOK PORT MARCHE 12月11日(木)
・勝手に読む読書会(こんぶトマト文庫) 12月21日(日)
・BOOK PORT CAFEの読書会 第Ⅳ期(BOOK PORT CAFE) 12月21日(土)、22日(日)
となります。BOOK PORT CAFEの読書会は通例第四土曜とその翌日曜日になりますが、今月は第三土曜とその翌日曜日になります。
本年も原則、日曜日~水曜日の営業日に準じて開店をするため、最終営業日は12月31日の水曜日となります。いつだったかは大晦日が日曜日となっていたので、大晦日~3が日までそのまま営業ということもありました。今年は比較的抑えめです。
ですが、元旦。この日はちょっと趣向を変えた形で営業することを現在BOOK PORT CAFE店主と検討しています。実行の可否・詳細などが決まりましたら追ってお報せさせていただきます。
ちょっと久々の「私たちのまち寄港」、今月は私こんぶトマト文庫が紹介する「紫波町図書館」になります。
紫波町の位置をご存知ない方も恐らく多いと思われますが、岩手県です。県庁所在地である盛岡市と、宮沢賢治や大谷翔平で有名な花巻市のちょうど真ん中に位置する町。県の中央にある細長い盆地のちょうど真ん中あたり、くらいです。
2012年頃にJR東北本線の紫波中央駅の西口をすぐ出たところに作られた、官民複合施設「オガールプラザ」の一角にある図書館です。
2014年に話題となった新書『地方消滅』(中公新書)に端を発した私の個人的関心の矛先は、当時在住していた名古屋から遠く離れた紫波にも向けられ、それならば行ってしまえということで今から10年くらい前にも一度訪れたことのある場所でした。
そして先日、盛岡~遠野へ旅行をした際に「せっかくほぼ通り道にあるのだから」ということでこの図書館へも久々に立ち寄ってみた次第です。
かつては素朴に感動していた場所ですが、月日を経て自分自身が様々な場所を訪れ見聞きしてきた結果か、少し感想が変容していたのが面白かったです。この辺りは長くなりすぎるので割愛。
偶数月の第二木曜日に開いているBOOK PORT MARCHE、悪天によりあえなく中止となった10月を飛び越えて12月開催のお報せです。
天候に恵まれなかった10月はマルシェもブックバザーも中止となってしまいましたが、このところ気候は安定しているようですし、順延という形で開催したブックバザーも無事終わりました。少々肌寒くあったとしても、無事開催させていただきたいところです。
いつもは本を楽しむお店のBOOK PORT CAFEに数々の美味しいものがやってくるBOOK PORT MARCHE。
梅干しの飯島清太郎商店さん、生菓子に焼き菓子のAtelier AliceLapinさん、自家製酵母パンのJiJiさん、無農薬野菜のあぶさんふぁーむさん。いつもの美味しい面々が並びます。おむすび弁当のはますかむすびさんは今回お休みとなります。
木曜日は普段定休日のBOOK PORT CAFEもこの日は営業日、マルシェで買ったものを店内でお召し上がりいただけます。
また店主持ちよりの古本市も変わらず開催です。こちらもぜひとも。
雨天・もしくは雪天の場合は中止となります。開催の可否については前日夕方にインスタグラム・Blueskyでご連絡させていただきます。
ご来店・ご来場お待ちしております!
こんぶトマト文庫主催の「勝手に読む読書会」、第2回は半年かけてドストエフスキーの『罪と罰』を勝手に読んでいきます。
勝手に読む読書会、とは。
・とりあえず何となく知名度があって、
・そこいらの本屋さんにまず置いてありそうな、
・ちょっと読んでおきたいなという気持ちにさせてくれる、
・とはいえ結構分厚いし、
・読むのけっこう時間かかりそうな本
と、いう本を各々勝手に読んでいく読書会になります。
これまで、『百年の孤独』『吾輩は猫である』『罪と罰』を読んできた読書会、11月からは武田百合子の『富士日記』を読んでいます。
読んでいます、と言いましたが、店主私は先月16日に仕事が入ったためお休みをいただいていました。それでも回ってしまう読書会、それくらいの存在感でちょうどいいです。
『富士日記』は武田泰淳・百合子夫妻が富士山麓で過ごした十三年の日々を綴った日記文学。それにあやかり、「勝手に読む読書会」では十三ヶ月、来年の11月までこの作品を読んでいこうと思います。
申し込みなどは必要ありません。参加料もありません(カフェでワンドリンクオーダーをお願いします)
いっそ手ぶらで来られてもBOOK PORT CAFE店内のこんぶトマト文庫にて新刊の文庫(上・中・下)を販売しています。
今回も勝手にお待ちしております。
時代・形式問わず鎌倉を描く作品を集めた異色のアンソロジー『鎌倉遊覧』を読み進めていくBOOK PORT CAFEの読書会第Ⅳ回、今月は田村隆一の「『ぼくの鎌倉散歩』より」となります。
これまで『鎌倉遊覧』に収録されていた作品は、言ってしまうと少々古いものが多く(源実朝は古いとかそういう表現ですらない)、収録元の作品が刊行されたのも当然年月が経っているものが大半です。なのでここで紹介する際に青空文庫からも読めますと書かせていただいたこともありました。
今回の『ぼくの鎌倉散歩』は2020年に鎌倉の出版社「港の人」から刊行されたもので、作者は1998年に逝去された詩人・田村隆一。
描く人間が生きていた時代ごとに様変わりをしている鎌倉、その変遷を楽しめるのもまたこの『鎌倉遊覧』というアンソロジーの妙なのですが、今回描かれているのは今の鎌倉にだいぶと近しい姿かもしれません。
私たちが今受け取れる鎌倉の姿、それを見た詩人が綴った鎌倉の姿。
収録されている『鎌倉遊覧』はこんぶトマト文庫でもお買い求めいただけます。
開催日は変わらず第四土曜日の夜と翌日曜日の朝。お問い合わせ・申し込みは
BOOK PORT CAFE
電話:0467-82-0944
メール:bookportcafe.yoko@gmail.com
までお願いいたします。
このお報せ作成中、YouTubeで懐かしの邦楽ロックを聴いていました。有名どころで言えばACIDMANやART-SCHOOL、ややニッチなのだとヒツジツキ。他にもBURGER NUDSやマスドレ(初期メン)などなど。彼らが活躍していた頃、それを毎日聴いていたころから気づけば十数年経っているということに、ちょっとした慄きを覚えます。ハヌマーンの「変わっちまったのは俺かあるいはお前か」というフレーズをふと思い出します。もしくは何もかもが変わっちまったのかもしれないなと思いつつ。
なんとなく幸いだなと思うのは、俺ァ昔の音楽しか聴かん、とはならずに、最近の音楽も聴いて割と楽しめているところだと思います。ライブハウスにはめっきり行かなくなってしまいましたが。居住地から気兼ねなく、それこそ自転車飛ばしたらあちらこちらのライブハウスに行けてしまえた当時の環境というのが、やはり恵まれていたのだろうと思います。インターネットだけでは補えない渇望がそういうところでは満たされていたのです。