コートは毎年買い替えたほうがいいのでしょうか？
こんにちは、西ゆり子です。早いもので、今年も残すところあと１カ月となりました。2025年も「着る学校」の授業を通じて、みなさんと楽しく学べたことを心より感謝しています。来年も私たちと一緒に、さらにおしゃれな自分を目指していきましょう。
おかげさまで、着る学校のレッスンの“最初の一歩”としてお勧めしている「着るレッスン・基礎コース」も、来年1〜3月開催が12期目となります。これまでに受講いただいた120人以上の生徒さんとは、その後も定期的に繋がり、それぞれのおしゃれ術がますます磨かれています。いくつになっても、服は私たちの人生にずっと寄り添うものですから、自分を変えたいと思う心が少しでもあれば、始めるのに遅すぎることはありません。新年は心機一転、新しいことを始めるのに最適の時期です。ぜひ新しい扉を開けてみてください。
さて、12月と言えば、クリスマスパーティや忘年会のシーズンです。１年で１番華やかな月ですから、普段は着られないような艶やかな装いを楽しむ絶好のチャンス！ 毎年12月になると、私もクリスマスカラーの赤やグリーンの服を身に着けて、この時期ならではのウキウキした気分を楽しんでいます。職場の忘年会やお友達とクリスマスパーティの予定がある方は、12月の街並みを彩るイルミネーションに負けないような華やかな色のブラウスやラメ入りのスカートなどを着て行きましょう。決して高価な服である必要はありません。大切なのはマインドです。それぞれの季節やシーンに合わせて、装いを変えていく。そんな姿勢が、おしゃれを楽しむためには何よりも大切なことなのです。
それでは、今月の質問にお答えしましょう。
今月のご質問
Ｑ そろそろ厚手のコートが必要な時期になりました。コートも毎年、新しいものに買い替えたほうがいいのでしょうか？ いくら上質なものでも、10年前に買ったコートを今年も着るのはヘンですか？（ゆきんこさん）
コートに関しては、二刀流で考えたほうがいいですね。なぜなら、コートは中に着る服との相性やバランスが重要なので、１着ですべての装いをカバーするのは難しいからです。ですから、１着目はそれこそ10年以上着られる上質な素材で、流行に左右されないスタンダードなデザインのものを。２着目は「旬の風」を楽しめるトレンドのデザインのものを選び、その日のコーディネートやシーンに合わせて着分けることが大切です。
そして、「毎年買い替えたほうがいい」のは２着目のほう。流行のサイクルは３年なので、１年目、２年目、３年目と鮮度がどんどん落ちていき、５年もたてばもはや「古臭く」なっています。だからこそ、「旬」を楽しみたいトレンドのデザインのコートは毎年買い替えるか、せめて２年に１度は買い替えたほうがいいのです。ゆきんこさんが10年前に買ったコートがスタンダードなタイプなら、今年着ても多分おかしくないでしょう。でも、当時のトレンドを取り入れたコートなら、たとえどんなに上質な素材でも、今年着ると「昔の人」に見えてしまいます。そういう意味では、トレンドのコートは３年で買い替えても惜しくない金額のものを選んだほうがいいでしょう。余裕がある方は、タイプの違うトレンドのコートを何着か持っていると、いっそうおしゃれの幅が広がります。
ちなみに、今年のトレンドはクロプト丈で、中にラグラン袖のニットをゆったり着られるビッグなシルエットのコートが流行っています。上半身がボリューミーに見えるので、一見ハードルが高そうなイメージですが、トレンドのロングスカートやロングワンピースにもすんなりマッチして、意外にスムーズに着こなせます。ストレートパンツやワイドパンツとの相性もいいので、今年、新しいコートを買おうと思っている方は、ぜひチャレンジしてみてください。上述のものとはちょっとタイプが違いますが、昨年買ったウール一枚仕立ての黒いコートを、私はトレンドコートとして、今年も愛用しています。
☝️お気に入りのブローチで留めて
また、今年は明るい色のコートがショップにたくさん並んでいます。長く着るスタンダードなデザインのコートは黒やネイビー、グレーなどのベーシックカラーがおすすめですが、トレンドのコートはパステルグリーンやイエローなど、明るい色にトライしてみるのもいいでしょう。明るいと言っても、ビビッドカラーより、柔らかで優しい色のほうがトレンド的にはおすすめです。
Ｑ 60代になったら、これまで好きだったグレーやベージュのトップスを着ると顔が映えず、テンションが上がりません。この機会に鮮やかな色を着たいのですが、ボトムスや靴、バッグは何色にしたらいいですか？ 鮮やかなトップスとコーディネートするコツを教えてください。（みかんゼリーさん）
60代から鮮やかな色の服を着るのはとても素敵なことです。肌も髪もじょじょに衰えていくので、その分、鮮やかな色でパワーを補ってもらいましょう。年齢を重ねれば重ねるほど、テンションが上がる服を着ることはとても大切。60代で鮮やかな色を着こなせるようになれば、70代、80代もきっと楽しく過ごせるはずです。
実は、鮮やかなトップスを着こなすためのコーディネートはそんなに難しくありません。入門編としては、トップスを鮮やかな色にしたら、それ以外のボトムスや靴、バッグには色をプラスしないほうが落ち着くので、黒、ネイビー、グレー、茶色などのベーシックカラーを合わせましょう。鮮やかな色に慣れて、それでは物足りないと感じるようになったら、ソックスや手袋など、面積の少ない小物からカラフルな色を取り入れるといいですね。トップスが鮮やかな色だからといって、ボトムスもそれに合わせてカラフルにしなければと考える必要はありません。
もうひとつの方法としては、グレーやベージュのトップスが映えないと感じてきたら、顔の周りに白をプラスすると顔つきが明るくなります。着物の半襟と同じ効果ですね。Ｖネックのニットの下に白いＴシャツやワイシャツを着たり、Uネックのセーターの襟元から白いブラウスの襟をのぞかせるとか。パールのネックレスやイヤリングをつけるのもおすすめです。白には顔周りが明るくなって若々しく見えるハイライト効果があるので、１度試してみてください。
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西 ゆり子（着る学校 校長、Stylist）
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講師： 山下 由（キャリアファッションクラス講師、Stylist）
西 ゆり子（着る学校 校長、Stylist）
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形 式： オンライン授業（セミナー形式）
講 師： 山下 由（Stylist）
※12月の1Dayレッスンは休講になります。申し訳ありません。