【12/6妊産婦等支援形成ネットワーク全国フォーラム】に参加して
刺激を受けた3団体からの実践報告
12月6日、7日に、東京ミッドタウン八重洲カンファレンスで初めて「妊産婦等支援ネットワーク形成全国フォーラム」が開かれ、私はzoomで参加しました。
これは、10年前から妊産婦の支援を行ってきた認定NPO法人「ピッコラーレ」さんが、関係機関の横の連携を強めようと、こども家庭庁の補助を受けて主催されたものでした。
全国各地の妊産婦支援団体などの関係者約200人が参加し、活動の成果や課題を共有して今後の支援のあり方を考えるよい機会となりました。
(特定妊産婦等支援事業については、前回のブログ記事「【10/15妊産婦等支援ネットワーク形成交流会】に参加して」をご覧ください。)
前回10月15日に行われた交流会では、母子生活支援施設や乳児院が市や県から委託を受けて、入居による支援を行っている事例でしたが、今回は、NPO法人の取り組み事例を伺い、ソシオエステティシャンとしての私自身の専門性も、地域の母子支援に活かせる可能性があるのではないかと強く感じることができました。
事業の根幹は「愛着と信頼」
特に心に残っているのは、公益社団法人「小さないのちのドア」さんの「衣食住が整った後、いかに愛着と信頼を築くかが重要」というお話です。
今まで、誰からも愛されたことがない逆境体験の中で、傷つき、社会の冷たさを経験してきた方に、いかに「あなたは大切な存在だよ」「あなたのことを大切に思っているんだよ」と伝えるかが課題だということでした。
妊娠8ヶ月から産後1年の短い間ですが、女性におけるこの時期は、人の愛情を受け止めやすい時期で、感受性が高くなっているため、支援は普通の有り難み以上に受け取ってもらえるそうです。
「心を込めてしたことは、自信につながり、いつか思い出してくれる」と信じて、「あそこがあったから生きていけた」と言ってもらえるように、日々、これで良かったのかと自問自答しながら活動していらっしゃることに大きな刺激を受けました。
ソシオエステティシャンとしてできること
ソシオエステティシャンは、触れるケアや寄り添いを通して“安心感・信頼関係を育むこと”を最も得意とする専門職です。
衣食住などの生活基盤が整ったその先で、母親の心身が回復し、自分自身を取り戻していく過程に寄り添うことに大きな価値があると考えています。
現段階では、わたしが居住している県では乳児院が本事業を受託されており、外部専門職が関わることは難しい状況と理解しています。
しかし、産前産後の孤立防止・メンタルヘルス支援・セルフケアの促進など、ソシオエステティックが力を発揮できる場面は多く、今後、地域の課題に応じて関わる可能性が広がることを期待しています。