約40年ぶりの大改正へ?労働基準法「検討中の改正案」を社労士がわかりやすく解説
こんにちは。クラリ社会保険労務士事務所の氏川巳央です。
今日は、今まさに国で議論が進んでいる 「労働基準法の大改正案」 について、分かりやすく整理してお伝えします。
今回の内容はまだ確定ではありませんが、実現すれば 約40年ぶりの大きな改正 と言われています。
企業の経営者さん、従業員さん、パート・アルバイトさん、フリーランスの方まで、あらゆる働く方に関係するテーマです。
では、順番に見ていきましょう。
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なぜ今、大改正が議論されているのか
現行の労働基準法は1947年制定で、現在の働き方の多様化に十分対応しきれていないと言われています。
特に
・副業・兼業の普及
・テレワークの増加
・長時間労働の問題
・休息時間の確保
など、現状に合わせた見直しが必要とされています。
そのため、厚生労働省の審議会では次のような方向性が議論されています。
検討中の大改正案のポイント
●勤務間インターバル制度の義務化
退社から次の出社まで、一定の休息を確保する制度です。
日本ではこれまで努力義務でしたが、義務化が視野に入っています。
●14日以上の連続勤務禁止
サービス業・介護・飲食など、繁忙期の連続勤務を防ぐ目的で上限を設ける案です。
●法定休日の特定を義務化
「何曜日が法定休日か」を就業規則に明記することが求められる方向です。
休日管理がより明確になります。
●副業・兼業の労働時間管理の見直し
現在の制度では、本業と副業の労働時間を合算して管理するルールとなっており、現実的な運用が難しい状況です。
これを抜本的に見直す方向で議論されています。
●週44時間制の特例廃止案
商業・サービス業の小規模事業所のみ「週44時間」が認められていますが、これを廃止し、すべての事業所を週40時間へ統一する案です。
●テレワーク時代の新ルール整備
在宅勤務の
・中抜け時間の扱い
・長時間化の防止
・指示の仕方
など、現在の法律が想定していない部分を整理するための議論が進んでいます。
もし実現したら何が変わる?
改正案が採用されると、働き方全体が変わる可能性があります。
・勤務間インターバルの義務化で 深夜残業がしにくくなる
・連続勤務制限で シフト設計の見直しが必要になる
・副業ルールの見直しで 副業しやすい環境が整う
・法定休日の明示により 休日管理がより明確に
全体として、働き方は 「休息・健康重視」へシフト していく流れです。
企業側の準備ポイント
法案が出てから慌てないために、今から以下の点を整えておくとスムーズです。
●勤務間インターバル制度を導入できるか
●法定休日を明確にできるか
●副業規程を見直す必要があるか
●テレワーク規程を整備できているか
●シフト管理・勤怠システムの調整が必要か
●就業規則改定の準備をしておく
特に勤務間インターバルと副業規程は、多くの企業が見直しの対象となります。
まとめ
今日は、検討が進んでいる 「労働基準法の大改正案」 について解説しました。
まだ検討段階ではありますが、働き方の基準が大きく変わる可能性があります。
正式な法案が出た際には、また最新情報をまとめてお届けします。
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