"心のクセ" と "BeーDoーHaveの法則"
冬は気温が下がり、体も心もゆっくりになりやすい季節です。「動けないな・・・」「やる気が出ない・・・」と感じるのは自然なことです。その背景には、〝自分がどこに価値を置きやすいか″という心のクセ(傾向)が関係していると言われています。
まずは、自分の"心のクセ"をチェックしてみましょう。
Q1.つい他人と比べてしまうポイントは?
A 頑張り具合・行動できたこと・勉強・仕事
B 持っているもの・成績・地位・友達・など
C その人らしさ・個性
Q2.自分を「褒(ほ)めたい」と思えるのはどんなとき?
A 頑張ってやりきったとき
B よい結果や評価が出たとき
C できてもできなくても、自分らしくいられたとき
Q3.調子が悪いとき最初に気になるのは?
A やる気が出ない・動けない
B 結果が下がる・評価が怖い・成績が落ちる
C 気持ちが弱い・自分を責めてしまう
Aが多い:Doタイプ
Bが多い:Haveタイプ
Cが多い:Beタイプ
◆タイプ別特徴と“心のクセ”
Doタイプ(行動重視)
・がんばり屋さんで行動力がある
・「ちゃんとやらなきゃ」と感じやすい
・調子が悪いと「できない自分」に落ち込みやすい
Haveタイプ(結果重視)
・向上心が強く努力家
・点数・成果・評価が気になりやすい
・「結果が出ない」「評価が悪い」と不安が強くなりやすい
Beタイプ(あり方重視)
・「そのままの自分でいい」と自分を大切にできる
・周りの人にも優しくできる
・自分の行動が後回しになりすぎることがある
◆3つの意味
Be あり方・存在
(自己肯定感・自尊感情・「どんな自分でも価値がある」という感覚や心の土台・心の安定)
Do できていること・行動
(勉強・仕事・部活・習い事・ボランティアなど、日々実際にしている行動のこと)
Have 持っているもの・結果
(成果・評価・学歴・お金・地位・家・車・健康・人間関係など、手に入るもの)
◆BeーDoーHaveの流れが現実をつくる
多くの人は、次のように考えがちです。
・勉強や部活を頑張れば(Do)
↓
成果が得られて(Have)
↓
安心や幸せを感じる(Be)
・お金があれば(Have)
↓
色んなもの買えて(Do)
↓
安心や幸せを感じる(Be)
しかし、正しい流れは逆だと言われています。
・心のあり方が整い安心や幸せを感じると(Be)
↓
自然と動きたい気持ちが生まれ(Do)
↓
結果がついてくる(Have)
私たちはつい、努力できたかどうかや目に見える成果で、自分や他人を判断しがちです。
しかし、行動や結果は変わりやすく、できていたことができなくなることや、持っていたものを失うこともあります。そのため、できたかどうかや成果に意識が偏ると、知らないうちに不安やストレスを抱えやすくなってしまいます。
行動や結果はもちろん大切ですが、その土台となるのは「心のあり方」です。この心の安定は、周囲から受け止められた経験や、安心できる大人との関わりの中で少しずつ育まれると言われています。
日々できることとして、うまくいった日もそうでない日も「今日はこれでOK」、「あなたは大切な存在」と、自分自身やお子さんに声をかけてみてください。こうした積み重ねが、少しずつ心に余裕を生み、行動する力やより良い毎日につながっていきます。
行動や結果は心の安定が整った先に自然と現れてくるものなのかもしれません。