眩暈と風邪
昨日の話で腰痛と風邪(呼吸器)という話をしましたが、最近は花粉症の人が多く見られます。
一気に暖かくなったり、朝と昼と夜で寒暖差があったりして花粉症状のでている人は多いと思います。
花粉症って花粉が原因でしょうか?
もし、花粉が原因なら、花粉の飛散率が高い山に行った方が花粉症状は強くでます。
もちろん、そう感じる人もいるでしょう。
しかし、山に住んでいる人がみんな花粉症かというとそうではありません。
都会の人の方が花粉症で強く悩んでいる人は多いのではないでしょうか?
本当に花粉だけが原因かどうかというのは、疑わしいです。
同じ地域に住んでいても、なる人とならない人があるということは、その人の体質的なものも関係します。
もちろん、花粉はきっかけになっているはずですから否定はしませんが・・・。
環境は変えられません。
変えられるのは自分の身体だけです。
こういう例がありました。
眩暈で時々こられる方ですが、花粉症状もでて、頭も重い。
反応を診てみると、左鼻から右後頭部の方まで突き抜けるように反応があります。
陽明系の反応であり、小腸と関係します。
全体的には胃とも関係し、「熱」反応です。
鼻周囲に「水」の流れが悪く「熱」があり、それが胃腸に関係している状態と言えるでしょう。
腰痛と胃の話でも、お話しましたが、似ていますが違います。
頭頚部に強くでている状態です。
質は同じでも症状は全く違います。
左鼻の反応が消失すると、あまり気にしていなかった右後頭部から後頚部にかけての症状が出てきます。一つを調整しても全てが消失する訳ではなく、関連部位が逆に際だってくるということもあります。
原因が一対一ではなく多対一の場合は、多を一つ一つ潰していく必要があります。
これは手間がかかりますが、仕方がありません。
膝の位置を僅かに調整すると、かなり楽になり、足首を調整することで症状が楽になったようです。
鼻もスッキリし、肩の緊張もなくなり、閉眼で立位になっても幻暈はなくなりました。
僅かな力を短時間加えただけですが、効果的に働きました。
鼻は肺だけの問題ではなく、胃や口の粘膜から起こる場合もあります。腸の粘膜反応からも影響を受けている場合もあります。
鼻はとても不思議で適応範囲の広い器官です。
鼻から頭部に「水」の流れの異常がある場合、眩暈が起こりやすくなります。
胃腸反応もあるので、栄養障害もあるでしょう。
しかし、栄養障害も本質的には、胃腸の弱りです。口腔から胃腸にかけての消化能力が弱らなければ栄養障害にもならないはずです。
もちろん、心肺系等の循環系が悪ければ問題外ですが重度の糖尿病などなければ、消化器系の弱りがなければ栄養障害は基本的に起こらないはずです。
血液成分である血糖値一つをとってみても微妙な血液の状態によって、流れが良くなったり悪くなったりして、栄養を各組織にまで流せなかったりする訳です。
しかし、各関節の緊張が緩むと、その状態も良くなってきます。運動と循環、循環と栄養状態というのは密接に関係あります。
同じような反応であっても頭頚部に循環障害(何が原因かは別として)があれば、首を動かすという運動にも影響が出る訳です。
だから動きは重要な視点になるのです。