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砕け散ったプライドを拾い集めて

カフェインと産業革命

2019.03.05 13:10

(「グランド・カフェ」英国最古のカフェ1633年創業)


TEDのビデオでスティーブ・ジョンソン(『イノベーションのアイデアを生み出す七つの法則』などの著作を持つ作家)のプレゼンテーションを観ていたら、冒頭の方で以下のような話があった。

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 コーヒーや紅茶が 英国文化に浸透するまでは、上流階級も 一般大衆も 朝から晩まで毎日 酒を飲んでいた。 朝食でビールを少し、 昼食でワインかジンを少し飲み、 夜はビールとワインで仕上げる。 水が安全ではなかったので、間違っていない選択ではあった。 つまり、カフェができるまでは 皆んな一日中 酔っぱらっていた。このたるんだ生活が紅茶やコーヒーのカフェインが覚醒してくれた。目覚めたのでいいアイデアが浮かぶようになった。そして素晴らしい革新が起きたのです。

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ほんとかよ?って思い少し調べてみた。
写真の英国最古のカフェの創業が1633年。つまり、コーヒーや紅茶が英国に入って来たのが17世紀でいいのだろう。

日本では1600年の「関ヶ原」の前の安土桃山の頃にはお茶は公家の間では普及していたと思われる。そして1603年に江戸幕府がはじまり、1633年には海外渡航が禁止になってしまった。江戸時代は庶民にまでお茶は普及した。「カフェイン」は世界を制覇する。


とにかく、英国の「産業革命」というのが1760〜1830というのだから、〝カフェインが覚醒させた〟のはまんざら出鱈目でもなさそうだ。




それにしても、英国と言えば「紅茶」じゃないの?
とにかく、英国へいくと「モーニング・ティ」だ「アフタヌーン・ティ」だと、やたらと紅茶を飲むことが多くなる。あのボソボソの「スコーン」もたっぷりの「デボンシャー・クリーム」をつけて召し上がれば悪くはない。

コーヒーも紅茶と同時期に英国へ入って来たという。が、この流通をフランスやオランダに独占されて英国では高額になり、安価な紅茶に走ったらしい。その紅茶は当時の「清」からどかどか輸入していたが、英国から清への輸出がそれほど稼げなく、輸入超過で真っ赤っか。それではならじと、インドのアヘンを密輸出してバランスを取ろうとした。それゆえ、清国での中毒患者が増え、清国政府も怒りアヘン密輸船を焼いた。それが「アヘン戦争」の口火となり、結局清国は滅亡させられた。
ざっと読んだところ、そんな具合。本当に英国人って性悪な奴らだ。紅茶飲みたくて国家が麻薬を密輸し、その国の国民を麻薬中毒にし、ついにはその国を押し潰すってか?!

英国の今ではイタリア系カフェも増え、アメリカの「スターバックス」も繁盛しているらしい。