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建築工房「akitsu・秋津」

7000万時代、賢者の選択。

2026.01.01 19:00

家族の時間に投資する贅沢

昨日の新年のご挨拶に続き、本日は一人の建築士として、今だからこそお伝えしたい「大切なお金と未来の本当の関係」についてお話しさせてください。

12月3日、住宅生産団体連合会より「2024年度 戸建注文住宅の顧客実態調査」が公表されました。実際に家を建てた方の数字をまとめた、極めて信頼性の高いデータです。調査によると、土地代を含む住宅取得費の全国平均はついに 7,006万円 という大台に達しました。

この衝撃的な数字を前に、家づくりを諦めそうになっている方も多いかもしれません。しかし、数字の背景を丁寧にひも解けば、今の家づくりがいかに価値ある投資であるかが見えてきます。

 

1|7006万円が語る住宅の進化

最新の調査では、注文住宅の平均建築費は 4,760万円 となりました。これは2022年度からのわずか2年間で500万円以上も上昇したことになります。内訳を見ると、土地購入からの新築は 4,406万円、建て替えは 5,268万円 と、家づくり全体のコストが一段階上がった印象です。しかも、この金額には外構費用や家具・家電は含まれないことが多く、より慎重な資金計画が求められています。

この上昇の背景には、資材高騰や人件費の上昇だけでなく、住宅性能の劇的な向上が含まれています。繰り返す地震から家族を守る耐震性能、酷暑や極寒を和らげる断熱性能、そしてエネルギーを自給自足する創エネ設備の標準化。上昇した金額は、そのまま家族の安全と快適さ、そして次世代まで価値を繋ぐ資産性への対価となっているのです。

 

2|「待てば安くなる」という誤解

今は価格が高いから、以前の水準に戻るまで待とうというお気持ちはよく分かります。しかし、建築士の視点でお伝えすれば、建築コストが過去の水準に戻る可能性は極めて低いのが現実です。深刻な職人不足による人件費の上昇は構造的な課題であり、一時的な変動ではないからです。

今後も緩やかな物価上昇が予測されるなかで、家づくりを先延ばしにすることは、将来のさらなる価格高騰や金利上昇のリスクを無防備に受け入れることになりかねません。早い段階で住環境を整えることは、インフレに対する最大のリスクヘッジです。数年待つ間に支払う家賃や、住宅ローンの完済年齢が上がってしまうデメリットを考えれば、納得できる「今」決断することが、将来の自分たちを助ける最良の選択となります。

 

3|住宅性能の向上が家計を守る

建築費の上昇を単なる支出と捉えると負担に感じますが、実際には将来の生活費を建物の性能という形で先払いしている側面があります。断熱性能を極限まで高め、太陽光発電を備えた高性能な家は、毎月の光熱費を劇的に抑えてくれます。エネルギー価格の先行きが不透明な時代において、家自体が家計を守る防護壁となってくれるのです。

また、温度差のない快適な住環境は、家族の健康を守り、将来的な医療費の抑制にも直結します。目先の建築費だけでなく、30年、50年という長いスパンでの生涯コスト(ライフサイクルコスト)を見据えてみてください。高性能な家を選択することは、人生全体の支出を最小限に抑えるための、最も確実で賢明な先行投資であると断言できます。

 

4|人生で最も尊い家族との時間

家づくりにおいて、予算や性能以上に大切にしていただきたい資産。それは、ご家族で過ごす豊かな時間です。お子様がリビングを走り回り、家族全員で食卓を囲んで笑い合える「今」という時間は、どんなに大金を積んでも後から買い戻すことはできません。

時間は有限です。家づくりを数年先送りにするということは、その数年間、新しい家で創り出せたはずの温かな思い出を永遠に失うことでもあります。人間味あふれる豊かな時間を、人生の早い段階でより多く創出すること。それこそが、家を建てる何よりの大いなる価値です。最も若く健康な今のタイミングで理想の環境を手に入れることは、家族の人生をより豊かに彩るための、最高の決断なのです。

 

5|プロと見つけるわが家の最適解

平均が7,006万円という数字は、あくまで一つの目安に過ぎません。土地の条件や住まい方によって、家づくりの形は千差万別です。大切なのは平均値に惑わされることではなく、変化の大きい今の時代において、ご家族にとって無理のない最適なバランスを一緒に見つけることです。

建物の大きさを精査し、設計の工夫を凝らすことで、予算の壁を乗り越える道は必ず見つかります。このお正月、まずはゆっくりと、新しい家でどんな会話をし、どんな風に笑い合いたいか、心のままに語り合ってみてください。もし迷われた際は、どうぞ気軽にお声がけください。最新の相場を踏まえながら、皆さまが数年後に「あのとき決断して本当に良かった」と心から笑える未来のために、誠実に伴走し続けます。