【トゥエンティ】メトリーとは
こんにちは、日野あかりです。三寒四温ですね。
3/3(日)をもって矢崎純也プロデュース公演『トゥエンティ』が無事終演しました。
ご来場いただきましたお客様、キャストの皆さん、照明の近藤さん、演出&音響の佐藤さん、プロデューサー矢崎さん、ありがとうございました。
今回の物語は、全体になんて説明すればいいかわからない類のものだったんですが、共演して年代さんのツイートに「たのし切ないサイコメトリー物語」とあって、ふむこれだな、と思いました。
というものも、自分の役という立場から見るとわりとずっと「切ない」に寄っていて、しかも物語中盤から話を動かす原動力になる「サイコメトリー」という能力に一番関わらないでいる立場だった&役に対してbe動詞的にのめりこんでいたので全体を説明する言葉を持たなかったのです。
筋としては、ゴジラと釣りが好き・友達が少ないタイチ(19歳)と、その親友でイケメン・人気者のカズヤ(19歳)。カズヤがタイチへ「ムラサキカガミ」という都市伝説を伝えて暫く後、突然の死を迎える。カズヤが残した謎の数字が書かれたカードをたどり、行く先々でタイチはカズヤの知らない一面と、そこにいた人々に出会い、カズヤの死へ向き合っていく、、、みたいな、青春ストーリーです。
青春臭がぷんぷんですが、そこに突然の「タイチがサイコメトリーがつかえる超能力者」という設定が入ることによって、新しい形の会話劇(とは)になっていました。面白ポイントも多数あったり。
今回の私のメイン役は、大学1年生のW大学オカルトサークルに所属している茅ケ崎ヒカルという女の子でした。カズヤのサークルの後輩で、世界で一番カズヤが好きな女の子(自称)
思い込みが激しく、独りよがりで、ヒステリックだけど、性根のところはまっすぐな子でした。(が、そこまでたどり着くのに結構時間がかかりました…)
(ちなみにメインじゃない役は ①猿 ②中学生のカズヤ回想にでてくる委員長(しょっちゅう万引きをしている) でした。
猿はひたすら虱を食べてました。写真の文音さんすごい飛んでて良い。
委員長はインチョウチャン‼と先生から呼ばれてました。中学生役、まだ、いけます、わたし)
ヒカルちゃんは、台本に書いてあることだけなぞると、ただただよくわからないことをわめいている性格の悪い女子、という感じだったんですが
最後の最後までカズヤの死から立ち直れないでいたところを、タイチにかけられた言葉によって少しだけ明るい場所へ一歩踏み出せるかも…というシーンで物語が終わるので、ただ性格が悪いだけじゃないのだな、と。
良いところも悪いところもひっくるめて、感情が突っ走ってしまう若さが何とも可愛らしいと思えてからすごく役と仲良くなれた気がします。
カズヤがいることを心の拠り所にしていた点では主人公のタイチとヒカルは表裏一体で、そこに他者との関わり・それによる成長があるかないかが二人の分かれ道だったんだと思います。だからヒカルに光を射せるのもタイチだけなんだなぁ。
今回の稽古中になるほどと気付いたことがあって、当たり前のことなのですが自分のために記録しておきます。
多くの人は、人に好かれたいという気持ちが無意識にあると思っていて、それは役を考える時にも無意識にあるものだなぁ、ということ。お客さんに好かれる役でいたい、というか。
役を理解する際、自分だったらこう考えるという切り口を使ったときに、好意的に捉える傾向にあるという言い方もできそうです。理解できない行動を役がとっているときに、自分の考えつく範囲内で片をつけようとしてしまう感じ。
ただそれは役を演じる人間のエゴなのだな、と気が付いて、物語を俯瞰で見た時に必ずしも好い人間であることが求められていない、というスタート地点に立てたのが今回大きかったなーと思っています。
(書けば書くほど自分の未熟さを感じる、が、恥ずかしい気持ちも一緒に記録することでマイルドにする戦法)
だいぶエモエモのエモなブログになってきたので、たくさん衣装替えがあった証拠写真でも載せてお茶を濁そうと思います。
カズヤが死ぬ前の私服。
一番上までボタン留める系シャツで揃えたのは、多分ヒカルちゃんの服はお母さんが選んで着せている感じを出したかったからです。大学生になっても自分の自由がきかないところとかも相まって、自分のことをわかってほしい、愛してほしい欲の強い子になったのではないかなぁ
喪服で大暴れのシーン。
カズヤの葬式で、一緒の棺桶に入れてくれと泣き叫んでいるヒカルちゃん。
カズヤ死後、カード巡りしているご一行に囲まれ、
捕獲され、
喧嘩して、
ビンタされた後さめざめと泣いているところを汚パンツで慰められるヒカルちゃん。
かわいそう。
3年後、カズヤの墓前でタイチと話すヒカルちゃん。
でした。
だいぶ突貫工事的に振り返ったので、また追記することがあるかもしれませんが、次の本番がずずいっと迫っているので、気持ちを切り替えて臨みます。
次は楽園王さんの「ELECTRIC GARDEN」です。
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ひの