「こねる」とは?トレーナー目線の見解と改善 part2
前回のおさらいですが「こねる」は、
インパクト時の押し込みを胸、腕の力で行ってしまうため、肩関節の内旋、肘関節伸展、前腕の回内、手関節の尺屈+掌屈が起こり手が返ってしまう一連の流れです。
ちなみに脇をしめるようにスイングを意識されてる選手もいますが、ただ脇をしめるようにしていると同じ現象が起こります。脇をしめる前に肩甲骨がある状態にないとダメなんです!そこについても解説していきます。
では改善方法
腕の押し込みではなく、「体全体で押し込む」、「背中で押し込む」イメージです!
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と選手に伝えたらほとんどの選手が「はぁ?」でした。全く感覚が掴めないようです。
そこで考え出したのが「肩甲骨で押し込む」です。
肩甲骨は体幹に一番近い部位ですし意識しやすいようです。
ここで重要なのが肩甲骨を体幹(胸郭)に安定させることです。そもそも体で押し込むためには、体幹と腕の連結部分である肩甲骨が安定していないと力が伝わりません。
肩甲骨が安定した感覚とは
やってみると結構感覚はつかめやすいと思います。肩関節の外旋と肩甲骨の下制と後傾が必要です。これは1つ1つ意識しなくても肩関節外旋すると自然に起こります。
肩関節外旋位 ↓
肩関節外旋から下制(実際には下方回旋の方が近いかも)↓
※肩甲骨の下方回旋は以前ブログで紹介してますので記事の一番下からご覧ください。
バットを持つとこんな感じです。
肩甲骨が体幹部(胸郭)に密着し力が入る感じがあると思います。
下の動画を見てください。
左肩甲骨から肘まで一直線をキープしながら内外旋をしてます。目印としては手首固定した状態でバットを立てる動きと寝かせる動きといえばわかりやすいでしょうか。
この力を意識しながらスイングして行くと勝手に肩甲骨で押し込む感覚が感じられると思います。
これで肘の伸展での押し込みから肩甲骨の押し込みに変わり、結果「こねる」という動作はインパクト後に自然に起こるただの現象となり動作自体に意味はなくなります。
まとめ
インパクト時に「こねる」のは胸や腕の力に頼っている証拠。トップ以降は速やかに肩関節外旋で肩甲骨の下制位を作り(バットを寝かせる、担ぐように)そこから脇を閉めるように始動していく。そするとヘッドは体の近くを通りとインパクト時に肩甲骨で、体で押し込むような感覚が生まれ、インパクト後に自然の流れで「こねる」動作つまり肩関節の内旋、前腕の回内、手首の尺屈+掌屈が起こるだけになります。
これだけ肩甲骨の動きを推してきましたが、実際は体幹を支点に肩甲骨を動かすのではなく、肩甲骨を支点にして体幹が動いているという表現の方が近いと思います。このことについてはまた次回にしたいと思います。
文章だけではニュアンスや感覚が伝えられないのですがぜひ試して見てください。最終的には選手各々の感覚が違うのでやってみて調整していくしかないのですが、参考になれば幸いです。
肩甲骨下方回旋エクササイズの紹介