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寄り添い通話フラット

どこでもいいよ、と言いながら思っていること

2026.01.25 03:20

成人し、親にもなっている我が子と会食をするとき、

店選びや注文は、いつも子どもがします。

私はそれに口を出さず、「それでいいよ」と言う側です。

お代は、なぜかこちら持ちになります。

別に不満があるわけではありません。

子と一緒に食事ができる時間は、何よりも大切ですし、

そのためにお金を使うことを惜しいとも思っていません。

ただ、心のどこかで、

「たまには自分の好きなものを、遠慮なく食べたい」

そんな気持ちが、静かに顔を出します。

一人で行けばいい、という考え方もあります。

実際、そのほうが気楽なのかもしれません。

けれど、気持ちとしては違います。

私は、子と一緒に行きたいのです。

同じ時間、同じ空間で、食事をしながら話をしたいのです。

有名なスイーツには、あまり興味がありません。

肉料理よりも、どちらかといえば魚がいいです。

量はいらないので、

質の良いものを少しだけ、ゆっくり味わいたいと思っています。

ですが、子が選ぶ店は、

値段は高く、見た目はおしゃれで、若い人向けです。

イタリアン、居酒屋、焼肉、ラーメン。

どれも否定する気はありませんが、

正直に言えば、今の私の好みではありません。

本当は、

落ち着いた雰囲気の店で、

ゆっくり話ができる場所がいいのです。

食事そのものより、

子との時間を、きちんと味わえる店に一緒に行きたいのです。

けれど、その気持ちをどう伝えればいいのか分からず、

今日も私は遠慮してしまいます。

「どこでもいいよ」

その一言で、自分の本音を飲み込んでしまいます。

いつか、この気持ちを察して、

「今日は、こういう店にしようか」

そう気遣ってくれたらいいのにと、

ずっと心のどこかで願っています。

親になった子を前に、

親であり続けることと、

一人の人間としての自分との間で、

今日も私は、静かに揺れています。