品田誠特集‐品田誠ってどんな人?【完全版】vol.1
3月9日から10日にかけて、神戸元町映画館・大阪シアターセブンで行われる
「the face」企画第一弾の「品田 誠」特集上映に際し、
私たちは、
俳優兼監督である品田誠さんのインタビューをさせていただきました!
インタビューで行った質問と、品田さんの回答をすべて書き起こし、
ここにまとめました(vol.1~vol.4)。
チア部のサイトでしか知ることができない、ディープな「品田 誠」を知れるかも!?
以下インタビュー内容
【“―”チア部(質問)/“品:”品田誠】
―私たち映画チア部は「学生をもっとミニシアタへ」をスローガンに、
元町映画館を拠点に活動しています(チア部の細かい紹介はここでは割愛します)。
本日は部員であるわたしたち2名でインタビューさせていただます。
品:素晴らしいですね。僕はチア部を応援したいですね。
ーありがとうございます!
~雑談を交えながら始まったインタビュー。
まずは品田さんの「映画」との出会いを尋ねてみました!~
ーまずお聞きしたいのが、品田さんはいつごろから映画というものに興味を持ち始めましたか?
品:大学一年生のころですね。それまでは野球をやっていて、高校までは甲子園を目指すような学校で、ずっと野球ばっかりをやっていましたね。
大学に入って、自由な時間ができて映画を観始めるようになって、それでだんだん魅力に気づきました。
ーそうなんですね。ご出身はどこなんですか?
品:北海道の鶴川というところです。大学は札幌でした。
ーそれで今は?
品:今は東京にいますね。
ー品田さんは、最初は役者をやっていて、それから監督もやるようになったとお伺いしているんですが。
品:まさにそうですね。
映画の中の役者を好きになるところから始まって、役者にすごく惹かれました。そのうち映画そのものをもっと知りたいという気持ちになって撮り始めました。
最初は役者を知るために始めたことというか、海外のアクティングスクールでは、脚本や監督の勉強も必ず授業でするんです。僕の好きな役者も監督をしていたので、そういうこともしないと、分からないこともたくさんあるんじゃないかと思って、それがきっかけで撮り始めたんです。
僕も最初は役者を選んで映画を観ていたのが、だんだん監督で選んで観ていくようになって、映画を作る楽しさを知りたいという気持ちが芽生えるようになって、2回3回と撮るようになっていきました。
ー好きな役者さんは誰ですか?
品:最初はショーン・ペンにすごく惹かれました。
彼は監督もやっていて、役者としてもいろんな役をしています。彼の演じている役は様々で、全然違う人たちなんですけど、彼にしかもっていない、「さみしさ」みたいなものがあるというか。役者としてのふり幅はあるけど、役を深いところまで自分のものにしているというか。そういう彼の演技にすごく惹かれました。
ー彼の監督作・出演作でおすすめなものはありますか?
品:彼の出演している「デットマンウォーキング」という映画がおすすめです。
彼が演じているのは死刑囚で、映画は死刑囚がシスターと心を通わす話です。映画では死刑になるところまでを描いていて、彼は人物の心の変化を公演していて、良い芝居をしている映画です。
ー品田さんが本格的に役者に取り組み始めたのはいつからですか?
品:大学3回生あたりですね。その年の冬の2月くらいに上京して、映画のオーディションを受けて、出演も決まって。それが6年くらい前ですね。
ーその時大学は続けていたんですか?
品:大学の休学システムを使いました。
1年間休んでいいぞという時間を使って、東京に出てみようと思ったんです。ただ1年たつと復学するか退学するかを選ばないといけなくて、東京でそのまま活動を続けたかったので退学を選びました。
ー勇気のいる決断だったのではないでしょうか。
品:当時はすごく不安でしたね、今ももちろん不安ですけど(笑)。
ー今は役者も監督も両方やっていますが、今後はどっちをメインにしていきたいと考えていますか。
品:メインというか、あくまで自分は役者だって所から始まっているので、聞かれたときは役者だって答えているんですけど、自分が取りたい作品ができた時に、それを形にしたいという気持ちもあります。
監督になりたいというよりかは、ただ撮りたい作品をとり続けていきたいという気持ちはあります。職業として役者を続けたい気持ちと、いい作品をとりたいという監督としての気持ち両方ありますね。
ーでは自分で作りたい物語に出くわしたり、考え付いたりしたときは監督としてそれを形にしていきたいんですね。
品:そうですね。監督としてたくさん数を撮って食べていくぞという感じではないですね。
ー監督も始めるようになったきっかけとして、監督をすることで役者に何が必要とされているのかを知りたかったとか、役者としての自分をより成長させるためにとか、そういった理由はありましたか?
品:最初のきっかけは、それこそ役者のためにっていう要素は大きくありました。
ー今回の特集でも、『不感症になっていくこれからの僕らについて』と『DEAR』の2作品が品田さんの監督作にあたりますね。監督をするにあったって、難しかったことは何かありましたか?
品:「監督ってこんなに大変なんだ」と思いました。最初は自分が出演して監督も同時にやっていたんですけど、自分の演じるシーンではNGを出しづらかったですね。
「時間ないよ」と言いながら、「もう一回お願いします」っていうのが気まずくて(笑)。最初の映画はそれで、他の役者さんのテイクは何度も取り直すのに、自分のところのカットだけ少ないっていう結果になりました。
監督として現場全体を動かす難しさはありました。ずっと頭を回転させていましたね。1日に使うエネルギーの量がすごくて、役者の時も大変だったんですけど、監督はいろんなことをやらないといけないので。現場の監督に対するリスペクトが高まりました。
ー監督をしたことで、役者の自分に役立てたこととか、成長できたこととかは実際ありましたか?
品:たくさんありますね。
役者の時はどうしても役者の整理があるというか、例えば、動きたい時は動いていたんですが、自分で撮る側になって、すごくアップのシーンで役者の方から上までしか映らないのに、自分が動きたいからって大きく動かれるとたまったもんじゃないなと思って。
絵の中で役者が決められた範囲の中で演技をする必要性があって、照明とか音響とかたくさんの人が関わっているので、役者だけで演技しているわけじゃないことに気づきました。
ー自分も監督しているからこそ、こういう動きをしてほしいとか、この範囲内で動いてほしいとか、そういうことが分かるんですね。
品:そうですね。そういうことで喧嘩する人もいるので。もちろんそれもいいことだとは思うんですけど。そういう役者の動きを含めて映せっていう人もいて、それも一つの哲学だと思っています。僕は監督も役者も両方やっていて、役者と監督の共同作業感は大事だなと思っています。
インタビューを通して、品田さんが役者・監督を目指すようになった理由が明らかになりました!
次の記事では、品田さんの監督作・出演作に関して、深~い話が!
品田誠特集‐品田誠ってどんな人?【完全版】vol.2
につづく
映画チア部 かきん・ミヤ