様々な障害
先日、リフォームコンパス東京表参道店にI様がご来店くださいました。
I様は元々「暮らしの診断シート」からお問合せをいただいており、
既にリフォーム会社を選定した報告書をお送りしていましたが、
詳しく内容を聞きたい、ということでご予約いただいた形でした。
当日はご主人様お一人でのご来店でしたが、
築30年以上経過する鉄骨造のご自宅について、雨漏りが発生していること、
また将来的にご家族と他に引っ越された場合には、人に貸すことも考えている、とのお話でした。
お話をお伺いすると外壁はタイル張りの仕上げになっており、
5年ほど前に施工した屋上の防水工事後にも止まっていないため、
原因を究明していくところからの計画になりそうな内容でした。
建物が雨漏りを起こしている場合、実はお客様の多くが思われている以上にその対応は難しくなります。
というのも、漏水の原因は単純に上から水が落ちてきているということだけでなく、
横方向に伝ってきた水や細かな隙間からの毛細管現象によるものなど、
推測を元に手立てを打ったとしても、100%止めると言い切れない部分が施工業者側には出てきます。
そのため説明の仕方やお客様によってはトラブルになることも懸念され、
基本的に対応をされない会社も意外と多くあります。
I様のケースもやはり漏水を止めることが全体のリフォームよりも優先されますので、
まずは技術力や対応の仕方に信頼感のある会社に相談していくことが必要かと思われました。
そしてその日は4社を紹介させていただくことになったのですが、
実はその後もまた大きな問題が出てきました。
I様のご自宅は鉄道の線路に面した立地になっていたのですが、
肝心の外壁をメンテナンスするにあたり、敷地内だけでは足場が建てられないということが判明したのです。
通常一般的な土地であれば、お互い様の条件であることからお隣の了承を得ることはさほど難しくはありません。
ただし鉄道会社となると、保安上の問題から簡単に許可が下りる訳ではありません。
また万が一足場が原因で事故が起こった場合の賠償が大きく懸念され、
施工する側としても対応が非常に難しくなることがわかってきました。
結果的に後日I様からは、計画自体を断念し、建物は売却する方向で検討される旨のご連絡をいただきました。
建物の計画というのは、維持することを前提としたリフォームやメンテナンス以外にも
今回のように売却されるケースや建て替えを考える場合など、様々な可能性があるものです。
ただし特にリフォームの場合、実際に検討を進めてみないことには分からない点も多く、
I様からもその点についての感謝のお言葉を頂戴しました。
結果的にリフォームでお役に立つことはできませんでしたが、
しっかりと検討し方向性を見出していただいたことについては良かったと思います。
I様、ご相談いただきありがとうございました。
Kousuke Kitamura