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【終活コラム】vol.02・墓じまいから永代供養の改葬までの具体的な流れとは?

2026.01.19 15:48

「墓じまい法要から永代供養墓苑・祈りの丘さくらへの改葬は何時間かかるんですか?」

というご質問をよくいただきます。

当院の答えは「境内からの改葬なら45分で終わります」

そのように回答しています。

何時間もかかると思われる改葬作業ですが、当院内での作業の場合は石材店の担当者による骨上げ作業からそのまま車で遺骨を運び、祈りの丘さくらでは庭師さんが芝生に穴を掘った状態でスタンバイしています。これまで5年半の間に400体以上の納骨作業を経験し、他墓地からの改葬も50件以上行なってきました。

今回はご遺族の許可を得て撮影し、墓じまいから改葬する手順を記事としてご紹介いたします。これから作業する方のイメージとしてご覧いただければ幸いです。


【当日の準備物】

・生花(改葬前と改葬後を別々に)…当院の場合は1,000円の仏花を4束使用しています。

・2箇所分のお線香

・塔婆…ご依頼があればご用意します。

・コンテナ、袋など…石材店や当院がご用意します。専用の納骨袋を使用し、水が漏れないようにコンテナに大きめのポリ袋をセットして遺骨を運搬します


まずは墓じまいの法要を行います。これまでの感謝の念と共に、ご供養の読経と工事関係者の安全を祈願するお勤めを行います。

法要を終えると、骨堂(カロートといいます)を開けて遺骨の状態を確認します。

当院周辺の地域では骨壷から遺骨を出してカロートにすべてまとめて入れてしまうのが主流でしたが、この10年ほどは遺骨を個別の布袋に入れて埋葬する形式が増えてきました。したがって、埋葬から20年以上経過しているの複数の遺骨が埋葬されている墓地の場合、すべての遺骨が混ざってしまって個別の遺骨の判別が困難なこともあります。

当院の祈りの丘さくらの場合、遺骨を可能な限り個別に埋葬するため、カロート内の遺骨の色や経年の状態や配置から判断し、個別の袋に遺骨を移していきます。熟練の職人さんとともに住職が立ち合い、ご家族と共に埋葬時の状況などを回想して作業にあたります。

今回は3体のご遺骨でしたので、小さめのコンテナにポリ袋をかぶせ、個別の遺骨をそれぞれ袋に入れていきました。画像では見えませんが、改葬先に埋葬する順序と名前を目印となる紐状の部分にマジックで記入していきます。①〜③までの番号が記入されているのが実際の埋葬順序です。

改葬先に到着すると埋葬する区画には既に穴が掘られ、芝生の上には養生のための人工芝が設置されています。直接芝生の上を歩かないようにするための保護も兼ねています。


後方の階段から人工芝で養生した上を歩いて埋葬場所まで移動します。


埋葬の様子です。遺骨の順序通りに、庭師さんが遺骨を納めて行きます。穴の深さは約1メートルほどあるため、このように長い紐状の部分を持って丁寧に優しく遺骨を底に入れていきます。上からドサっと落としてしまっては可哀想ですね。このように小さな所作の一つ一つにも遺骨を大切に扱い、ご遺族への配慮を欠かさずに徹底しています。


遺骨を納めた後は、一人ずつスコップで土をかけてお別れを行います。昔の土葬もきっとそうだったのでしょう。能動的に納骨作業に立ち会うことはとても大切なことだと思います。自分の手で土に還していくという実感とともに、それは小さな子どもたちや若い世代の記憶にもずっと残っていくものです。人数によっては全員芝生に上がることはできませんが、当院では可能な限り芝生上で土をかける作業を一緒に行なっております。


また、穴の形状を見ると、40センチ四方の区画の中心に、直径25センチほどの丸い穴が空いているのがわかります。したがって、隣の区画も同様の穴が掘られているため、隣接する区画の間には15センチほどの土の壁が存在することになります。当院の芝生型の永代供養ではこの形式で30年以上、1000件近い納骨を行なってきましたが、隣の区画から遺骨が出てきたという事例は一度もありません。


垂直方向に正確に穴を掘る作業は、石材店の職人ではなく庭師さんの技術によるものです。当院では芝生の管理や植栽の管理と共に、専属の庭師さんたちと共に研修を重ねて納骨を行なってきました。現在3名の庭師さんが作業に入られています。

四角い白いものは、御影石でできた石板です。一人一人の遺骨を個別に管理するためと、次に穴を掘る時に遺骨を傷つけないように遺骨の保護をするシールド的な役目も担っています。


正直なところ、御影石を加工して作る石板は高価なのものでコストがかかります。これを安価なアルミ版や塩ビ板で代用することも可能ですが、ここではずっしりとした質感のある天然の石で遺骨を守るという価値観を大切にしています。私たちが妥協をしていないポイントのひとつです。


遺骨を入れると、大工さんに製作を依頼した特注の地ならしの器具で、空洞や歪みが出ないように土や石板の位置を調整していきます。

石板を入れているところです。ちょうどぴったりと穴のサイズに石板が収まります。


納骨が終わると人工芝を撤去し、その間に花を供えて法要の準備を行います。遺骨を納めた後で礼拝所に花と線香を手向け、ご供養の読経を行います。広い空の下で、とても開放的な雰囲気の中のお勤めは何とも言えない心地よさがあります。

以前の画像になりますが、このように芝生を上から戻して肥料を入れ、作業は完成です。

ここまでの所要時間、本日は40分弱で墓じまい開始から改葬まで、すべての作業が終了しました。


この納骨のシステムは当院が30年以上前から独自に考案したものです。芝生の上を歩くことや遺骨の取り扱いなど、一つ一つの作業を何百件も重ねていく中、時にはお客様からの厳しいご指摘やご意見をいただきながら、試行錯誤、トライアンドエラーの繰り返しから出来上がってきた埋葬方法です。おかげさまでスムーズな改葬作業とともに、一人一人が気持ちよく能動的に関わっていただく儀式ができるようになりました。


これから墓じまいや改葬をご検討の方には、本記事を通して私たちの理念に触れていただき、当日の流れを具体的にイメージしていただければと思います。

他の墓所からの改葬の場合は、事前にコンテナや段ボール、専用の納骨袋セットをお渡しいたします。到着後にスムーズに納骨ができるように、お墓の形状や遺骨の数、埋葬方式や移動距離などを含め、最善の方法をご提案いたします。


まずはみなさまからのご相談、お問い合わせをお待ちしております。詳しくは専用サイトからのお問い合わせやLINE公式でのご相談などをお気軽にご利用ください。


住職