長岡天神駅前はこう生まれ変わる!祝V4達成「住み続けたい街」の新たなプロジェクト!!
「住み続けたい街(自治体・京都府版)」ランキング1位、4年連続の快挙。長岡京市が誇るこの住み心地は、私たちの自慢です。※大東建託株式会社調べ
長岡京市の玄関口、JR長岡京駅前は再開発から約20年。洗練されたまち並みはすっかり定着し、以前「センス長岡京」でもその開発の舞台裏をご紹介しました。
一方で、もう一つの玄関口、阪急長岡天神駅周辺は昭和の面影を残し、「なぜこっちはそのまま?」と不思議に思う方も多いはず。
しかし、時は止まっていたわけではありません。まちの心臓部だからこそ必要だった長い対話を経て、特急停車駅にふさわしい姿へとアップデートするため、新たなプロジェクトが今、動き出そうとしています。
3大プロジェクト!市民と描いた“まちの顔”
長岡京市が「住み続けたい街」としての地位を確立してきた背景には、着実なまちづくりの歴史がありました。市にとって「3大プロジェクト」の、まさに集大成といえる事業です。
まちづくりの最前線にいる長岡京市まちづくり政策室の職員さんを直撃!過去の事例から、いよいよ動き出す未来の話まで、いろいろ聞いてきました。
まちを変えた2つの転機。「JR駅前の再生」と、全国的にも稀な「高速直結駅」
市にとって、これからのチャレンジにつながる大きな原点として残っているのは、JR長岡京駅前の再開発と、阪急西山天王山駅の開業でした。
再開発が行われる前のJR駅前西口は、旧西国街道の神足商店街があり、どこか懐かしく、温かな活気に満ちたエリアでしたが、駅前としての利便性には課題もありました。
しかし、約20年前の再開発により複合施設「バンビオ」が誕生し、ペデストリアンデッキによって駅とまちが繋がったことで、イメージは一新されました。今ではJR駅前は市の洗練された「玄関口」として完全に定着しています。
阪急西山天王山駅開業は当時、広報紙の表紙を飾った
また、2013年に開業した阪急西山天王山駅も、市民の生活を大きく変える原動力となりました。「京都縦貫道の高架下という特殊な立地を活かしたこの駅の誕生は、単なる利便性向上以上の価値をまちにもたらした全国的にも珍しい取組み」と職員さんは語ります。
駅の開業をきっかけに、周辺では学校が開校し、続いて病院が移転してくるなど、地域全体に新しい活気が吹き込まれました。
しかし、これらは決して平坦な道のりではありませんでした。 西山天王山駅は、市内にとって実に70年ぶりとなる新駅。JR駅前の「バンビオ」も基本構想から約15年と長い歳月を要しています。
「さまざまな環境や状況が変化する中で、どうすれば市民の皆さんの不安を取り除くことができるか。当時の先輩職員たちは、常に心を砕いていたと聞いています」。
こうした長い時間をかけ、一つひとつ丁寧に対話を積み重ねてきたからこそ、今のまちの姿がある――。 その確かな手応えが、今回の長岡天神駅周辺整備へのチャレンジへと繋がっているのです。
阪急西山天王山駅直結の京都済生会病院
まちづくり政策室の職員さんに聞く、これからの駅前に描く“新しいまちの顔”
では、肝心の長岡天神駅周辺はどうでしょうか。その現状と課題について詳しくお話を伺いました!
現在の阪急長岡天神駅周辺の現状に目を向けると、職員さんの言葉には「もったいない」という率直な実感がこもります。
「もったいない」現状と、隣り合わせの危険
「京都・大阪をつなぐ『特急停車駅』でありながら、玄関口にふさわしい駅前広場がなく・・・周辺の生活道路に路上駐車があふれてしまっているのが現状です」と職員さん。
広場がないために、お迎えの車が生活道路を塞ぎ、常に渋滞や接触事故の危険と隣り合わせに。さらに、住宅や商店が密集していることで、火災などの緊急時に消防車や救急車がスムーズに入れないという、防災面での深刻な課題も抱えています。
こうした駅前の課題を解決するため、長岡天神駅周辺では将来の高架化の実現を見据えながら、「西地区」と「東地区」のそれぞれで整備事業が進められています。
高層化は「広場」と「安全」を生み出すための選択
さまざまな課題を一体的に解きほぐすために、職員さんたちが一貫した方針として見据えているのが、駅前を「新しいまちの顔」へと生まれ変わらせるアップデートです。
「駅前は建物が密集しており、物理的な余裕がありません。だからこそ、一つひとつの課題を別々に考えるのではなく、一体的に解決する手法として、先行する西地区では再開発が検討されています」。
それが建物を高層化して土地を有効活用する手法です。「限られた敷地の中で、機能を集約することで、足元に広大な『ゆとり(広場)』を生み出すことができるのです」と職員さんはその意図を説明します。
生まれた「ゆとり」は、単なる広場ではありません。これは建物の密集を解消し、安全な歩行空間や緊急車両が活動できる空間を整備するという「命を守るための都市機能のアップデート」でもあります。見た目の変化以上に、防災機能を高め、安心できるまちにするための不可欠な選択なのです。
市民と描いた設計図、そして「未来への責任」
このプロジェクトの土台にあるのは、積み重ねてきた「対話」です。
2015年のスタート以来、阪急長岡天神周辺の再開発を検討する「まちづくり協議会」では、地元住民や商業者の皆さんと20回以上も膝を突き合わせ、真剣な議論を重ねてきました。
「将来の鉄道高架化という未来を見据え、市と市民が同じ夢を描いた『大きな一枚の設計図』。それを共に創り上げる作業でした」。そう振り返る職員さんが見つめるのは、次世代に対する「未来への責任」です。
その時に策定された「設計図」がこちらの阪急長岡天神駅周辺整備基本計画(PDF)。
いま私たちが決断し、動き出すことで、数十年、数百年先の子どもたちに「このまちに住み続けたい」と思ってもらえるような、魅力あるまちを残したい。
「西地区の検討では、行政は地権者の皆さんで作る準備組合を支える裏方です。しかし、まちの将来を左右する重要な岐路に立っているという使命感を持って、必死に知恵を絞っています」と力を込めます。
「地権者のみなさんの生活に与える影響は大きいので、丁寧に進めていきたいと思っています。そして市民の皆さんのアイデアと活気で満たされる駅前を創り上げたい」。
最後に職員さんは、私たち市民に向けて期待を込めて呼びかけました。「ぜひ、皆さんの“こんなまちにしたい”という声を聞かせてください」。
※アイデア募集は記事の最後をチェック
長岡天神駅東地区 ——今年12月に東ロータリー(仮称)が完成予定
駅前で聞いた「リアルな声」。広場で見つけた、まちの課題と希望
阪急長岡天神駅の東側エリアでは、駅前の整備が着実に進められています。
記憶に新しいのは、駅のすぐそばにオープンした「阪急長岡天神駅東口広場公園」です。実はここ、将来の阪急高架化(連続立体交差事業)の事業用地を先行して活用した広場。
計画が本格化するまでの「暫定整備」という位置づけではありますが、ベンチや植栽が整備されたこの場所は、学校帰りの学生や、小さなお子さん連れのファミリーがひと休みできる、まちの「憩いの場」として定着しつつあります。
そして今年、その隣接エリアでいよいよ完成を迎えるのが「東ロータリー」です。長年の課題だったロータリーが整うことで、暫定整備ではありますが、東地区の駅前風景は大きく生まれ変わろうとしています。
センス長岡京編集部スタッフが利用者の方々に「今の長岡天神駅」について街頭インタビュー。
「ロータリーがないので・・・」困惑
近隣から親子で訪れたお母さんは、「最初は西口で降りたものの、車が入れるロータリーが見当たらず……。迎えの車が入れる場所を探して反対側の東口広場まで歩いてきました」と困惑気味。
初めて訪れた人が「どこで待てばいいの?」と戸惑うこの現状は、西側における「交通広場」の必要性を静かに物語っています。
地元中学生が語る「お気に入りの場所」と「ヒヤリとする瞬間」
次に話を聞いたのは、ベンチで楽しそうに過ごしていた地元の中学生2人組の女子。「ここにはよく遊びに来ます。お喋りしたり、ご飯を食べたり、LINEをしたり、寝たり。こういう広場ができてすごくうれしい!」
そう笑顔を見せるふたり。「駅前がこれからもっと変わる」という話は、ご両親から聞いて知っていたそうです。家庭でもこの話題が上がっているようで、自分たちのまちの変化に関心を寄せていました。 一方で、通学や移動などで自転車を使うふたりからは、切実な意見も飛び出します。
「駅周辺は細い道が多いので、自転車で走っていると人にぶつかってしまいそうになって、いつもヒヤッとするんです。だから、道が広くなるのは、すごく助かります」。
長岡京市の魅力について聞くと、「交通の便がいいところ。ずっと住みたい」と即答。そして「駅前に遊ぶ場所がないから、ショッピングモールとかができたらもっといいな」というリクエストも飛び出しました。
「ずっと住みたい」という想いを守りながら、「ヒヤッとする」危険を取り除くこと。こうした次世代の声が、これからのまちづくりを考える大切な道しるべになりそうです。
ついに東口に「ロータリー」が完成!地権者さんが語る、まちへの想い
完成イメージ図
長年の課題を解決する「ロータリー」が、いよいよ今年12月!完成の時を迎えます。このロータリーや駐輪所周辺の土地を所有されていたのが、中小路忠宏さんです。
中小路家は、古くからこの地で農業を営んできた家系です。家に伝わる古文書によると、かつては荘園の管理を任された庄屋だったこともわかっており、また、お祖父様は昭和30年代に長岡町長(当時)を務められました。
実は、駅前に広場を作る計画は昭和30年代にもあったそう。つまり今回の整備は、実に約70年越しに叶った「まちの悲願」でもあるのです。
駅の目の前という一等地だけに、他からの引き合いなど、活用の選択肢はいくつもあったかもしれません。しかし、お祖父様の代からこのまちを見守り続けてきた中小路さんが選んだのは、「地域への貢献」でした。
「ただ代々、農家として土地を維持してきただけです」と謙遜されますが、市から整備の話があった際、「駅前という場所柄、まちづくりに少しでもお役に立てるなら」と協力。完成するロータリーには、地権者としてのこんな願いが込められています。
「駅周辺の狭い道路に迷い込んで来る車も少なくありません。ようやく安心して送り迎えができるロータリーが整備されるので、できるだけ多くの人に使ってもらいたいですね。少しでも周辺の路上駐車が改善されてほしいと願っています」。
また、先行して整備された東口広場でくつろぐ人々の様子について、こう話します。
「だいぶ昔の話ですが、あの辺りもかつては竹やぶで実はうちの土地でした。今は子どもたちが遊ぶ賑やかな場所になっている。駅前に人が楽しそうにくつろげる空間があるのはいいですね。私もうれしい」。
長岡天神駅西地区 —— 未来予想図で描く「新しい景色」
先行して暫定的な整備が進む東側に対し、駅の西側では、高架化事業の影響が少ないことから、まちの骨格を根本から作り変えるまちづくりがいよいよ動き出しました。
ここは、長岡京市が長年抱えてきた課題を解決し、次の100年を見据えた「新しいまちの顔」を描くための最重要エリアです。
地権者さんたちの間で話し合ってまとめられた「西地区整備計画」では、駅前を単なる通過点にするのではなく、新たなまちのにぎわいを生み出す「長岡京の顔」にしようというビジョンが描かれています。
「再開発準備組合」の発足と、地域の期待
2025年11月、この西地区において歴史的な一歩が踏み出されました。地権者の皆さんによる「長岡天神駅西地区市街地再開発準備組合」が設立され、対象となる地権者の7割を超える方々が加入されています。
「生まれ育ったこのまちを、子や孫の世代に誇れる姿にして残したい」。役員の方々を中心に交わされている熱い議論からは、行政主導ではなく、地域住民こそがこのプロジェクトの主役であるという意志が伝わってきます。
具体的に駅前はどう変わる?
現在、検討されている「西地区整備計画」には、これまでの「道が狭く、危険で、広場がない」という長年の課題を一掃し、長岡京市の新たな魅力を創出するための具体的なビジョンが描かれています。その全貌を紐解いてみましょう。
西口に生まれる「3つの広場」で、もっと快適・安全に
長岡京の新しい顔となる西口エリア。「長岡天満宮への玄関口」として、また市民の日常を支える場所として、大きく3つの広場が整備される計画です。
★画像提供まち★
スムーズな移動を叶える「交通広場」(約2,500m²)
まず駅の目の前に整備されるのが、約2,500m²もの広さを誇る「交通広場」です。ここにはバスやタクシーの乗降場が集約され、ロータリーが整備されます。車と人の動線が整理されることで、朝夕のラッシュ時もスムーズに、そして何より安全に利用できるようになります。
まちの玄関口となる「憩い・賑わい広場」(約2,200m²)
交通広場と調和するように目の前に広がるのが、約2,200m²の「憩い・賑わい広場」です。日常的な憩いの空間に、マルシェやイベントなども開催できる、まちの新たなコミュニティスペース。長岡天満宮の参道へと続く雰囲気づくりも期待され、「駅を降りた瞬間から長岡京らしい」空間が目指されています。
ホッと一息つける「芝生広場」(約500m²)
そして広場の一角には、約500m²の「芝生広場」も設けられます。お買い物の合間にベンチで休憩したり、小さなお子さんと少し遊んだり。駅前に土と緑の感触があることで、都市の利便性の中にもホッとできる癒しの時間が生まれます。
新たなまちのにぎわいを生む新しい建物群
広場を囲むように配置される新しい建物群は、商業や診療所などの生活利便施設、子どもの遊び場など、駅前のにぎわいを生み出す機能が一体となるようゾーニングされています。大きく分けて2つの異なる役割を担います。
賑わいと交流の拠点(商業・業務・宿泊)
一つは、駅前の利便性を高める賑わいエリアです。低層階には商業施設やオフィスが入るほか、上層階にはビジネスや来訪者の受け皿となる「宿泊機能(ホテル等)」の導入も視野に検討されています。
多世代が寄り添う暮らしの拠点(住居・子育て・福祉)
もう一つは、「暮らし」を重視したエリアです。広場に面して商業や生活利便施設、子育て支援施設などが入った低層棟の南側に分譲住宅が計画されています。ここでは子どもからお年寄りまで、多世代が自然に交わり、駅直結の利便性の中で安心して暮らせるコミュニティが育まれます。
*地権者検討会がまとめた計画のため、具体的な施設計画は事業者へのヒアリングや今後の検討のなかで変更があります。
「長岡天神らしさ」を未来へ継承する
このプロジェクトでは、長岡京市が大切にしてきた歴史や風土、すなわち「長岡天神らしさ」をどう残すかという点にも、多くのアイデアが必要となります。
その象徴が「西山テラス」です。 建物のデッキ部分などに、長岡京市の原風景である「西山のなだらかな山並み」を一望できる視点場が設けられる予定。
また、生活文化の継承も忘れてはいません。長岡京市の春の風物詩といえば、朝掘りのタケノコ販売。計画では、生産者の皆さんが直売できる「タケノコ等の路上販売スペース」の確保や、路地裏のような界隈性を感じる回遊動線の整備など、このまちならではの温かみを残す工夫が検討されています。
広場の中身と“長岡天神らしさ”は、これからみんなで考えよう
建物の配置など「ハード」は決まりつつありますが、中身の「ソフト」はこれから。
現在、市民がいつでもどこからでも意見交換ができるWebサイト「Voice NAGAOKAKYO」で2つのテーマを募集中です。
◎長岡天神駅周辺をリニューアルするなら、“あったらイイなと思うモノ“や、“やってみたいコト“はありますか?
◎あなたが思う“長岡天神らしさ”って、どんなイメージ?駅周辺のまちづくりにどんな風に生かせばいいと思いますか?
あなたの声が、まちづくりのカギになります。ぜひアクセスして、一緒に未来をつくりましょう!
\Voice NAGAOKAKYOはこちら/
https://nagaokakyo-city.liqlid.jp/
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