予約
矢を上手く射れぬ子や親のいかに多いことか。子供時代に遊ばなんだか。コツさえつかんでいればあとは応用編で。
毎年、成人式の日に行われし神社恒例の流鏑馬。保存会の末席に名を連ねる私もその日ばかりは装束に身を包み、社殿から厳かに登場したはずも聞こえる会話や、「昨年より的が遠くないか」。んなはずはないでしょうに。保存会の面々でさえ十に一つの難易度にあって見事に射止めし御仁が一言、「ゴルフに同じ」。
ってことは。迎えし私の順番、無心にて狙いし矢はまっすぐ的に。続く二本目も命中。上がる歓声。これはめでたい。今年、選挙でもあらば。いや、いっそ衆院選にでも、とつぶやくに。過去に当たった年はいいことなかったな、と隣のYさん。んな殺生な。
愚痴は人を遠ざけども笑いにゴルフは人を呼び。いつからか地元の中堅らによる月例コンペに入れていただき。ハンデ戦にて運よく初優勝。以降に欠席続くは「たまたま」なれど、よもや逃げておらぬか、との挑発に。申し込むにメンバー足りず。よもや私の名に、なんて毒づいた途端。枠一杯にて迎えた当日。
パー5の名物ホール。1打目は会心にてフェアウェイのど真ん中に。これはバーディか、そんな欲こそ大敵と知るも、ことその時は夢中であり。2打目や大きく左にそれて。いやいや、まだ次が、と。そんな戒めはゴルフの教科書にあるはずも以後は泥沼。いや、来月こそは、なんて博打に同じ。閑話休題。
某所にて免許証の提示、のみならず暗証番号の入力を求められ。入力三回にしてロックかかるゆえ慎重に、と言われても四桁ならぬ八桁と聞き。誕生日の前に西暦か。迎えし三回目。やはり違いますね、最寄りの警察署にてロック解除後に今一度こちらに、と。
不正使用の防止に欠かせぬ暗証番号。カード氾濫の中に全て同じというのも。それでも私なんぞは少ないほうだと思うけど。その手の話はいつも後手。個人情報うんぬん以上に作るが億劫。必要性に駆られねば重い腰が上がらず。保険証が使えなくなると聞いてようやく。そう、あのカードの話。
地元のSさんからの苦情。忘れた暗証番号を知るべく高齢の母君が自ら足を運ぶに。区役所にはその手の端末あらず、番号知りたくば遠路どこぞの窓口へ、と案内されたらしく。番号知らずと顔認証が、と申しても何か特別な事情が。何せ六桁とあらば八桁以上に。そりゃ不便に違いなく。
啓発にそれだけの費用を投じても、そもそもの使い勝手が悪くば普及率など。役人の怠慢は市議らの怠慢、との叱責を受け、早速に役所側の話を聞かば。確かに区役所の端末では中は見れぬ。が、ロックの解除、つまりは初期化と再設定は可能。とするに、やや言葉足らずというか不親切だった可能性はないか。その旨の御子息に伝えるに合点がいった様子。
ならば、再度、区役所に。が、今や予約制が原則。あれとて、「待たずとも」なんて利用者側の利点が挙げられるも、「待たれてはかなわぬ」なんて御上の都合というか、どことなく官尊民卑的な発想が透けて見えてしまうのは私だけか。
(令和8年1月25日/2974回)