何が現代における格差なのだろうか? それは体験格差だ。
ジャカルタから香港に向かう機内で、IE Universityの同窓で、スペイン在住の友人、長谷川雅彬君の新著『君は体験に投資してるか』(発行:クロスメディア・パブリッシング)を読み終えました!
今、ネット上にはあらゆる情報が溢れ、そして生成AIなどの進化によって、いくらでも頭でっかちになれる時代になりました。だから、外に出なくたって世界のことを知っているような気にはなれます。
でも、、、「知っている」ということと、「やったことがある」は全然違いますよね。しかも、その「知っている」は自分の体験を通して得たものではありませんから、何の根拠もありません。
そういえば先週、インドのデリーで研修を実施していた時、受講生がこんな面白いことを言っていました。
「インドに来る前にいろんな人たちから「インドではお腹を壊すから気をつけた方がいいよ!」と言われたんですが、その人たち全員インドに行ったことないんですよねー笑」
何度か書いていますが、僕は「インドに行ったら必ずお腹を壊す洗礼を受ける」とか、「インドは危ない」などとまことしやかに言う人が大嫌いです。想像力のカケラもないバカだと思っています。
でも、逆説的に考えると、そんなネガティブな印象があるインドだからこそ、インド研修に参加する受講生たちはちょっと不安を抱えながらやってくるので、「実際はそこまで大したことない」という実態とのギャップが大きくて、結果的に研修効果も高くなるとも言えます。そして、それは僕にとってラッキーなことではあります。
それはいいとして、、、本書の中に「スキルはコモディティ化する」と書かれていましたが、ある程度のレベルのスキルや知識はAIが補ってくれますし、あるいはそういうものは競争相手も多いので、いくら身につけたところで競合優位になりにくいということがありますよね。
僕は講義などでいつも、「人と違うことこそが価値」と伝えていますが、人も企業も「差別化」してこその価値です。差別化していない人や製品は安く買い叩かれるだけです。だからこそ、いつだって「違い」を考えたいですが、どんな違いが欲しいかといえば、そのひとつは「どういった体験・経験を積み上げてきたか」でしょう。
また、体験や経験は僕が専門としているマインドセットとも直結してきます。
なぜなら、マインドセットは経験がベースになるからです。マインドセットは経験とのセットなのです。つまり、マインドセットを教室の中で鍛えることはできません。もちろん、「マインドセットの大切さ」を学ぶことはできますが、それは「知っている」というだけの話で、それを身につけるということにはならないのです。
仕事の成果も人生も「全てはマインドセット次第」と信じて疑わない僕ですが、そのためにも「経験を積み上げる」ということは、自分自身やり続けていきたいところ。まさに、『君は体験に投資してるか』のタイトル通り、とにかく体験に投資をしていくことです。
いやー、共感ポイントの多い本でした。
僕らの会社が提供している海外研修ミッション: グローバルが、「アウェイな環境でのチャレンジ経験」という経験学習サイクルをまわす研修で、本書に書かれていることともドンピシャで重なっていたので、ググッと入り込んで一気に読んじゃいました。