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【 ワイキキ商業の象徴「DFS」閉店 】

2026.02.04 09:00

2026年1月28日、ワイキキ中心部の高級免税店「Tギャラリア by DFS(以下DFS)」が閉店しました。1962年にホノルル空港で米国初の免税店を開業して以来、約63年にわたりハワイ観光を象徴する存在であったDFSの撤退は、単なる一店舗の閉鎖にとどまらず、ワイキキ商業不動産市場にとって大きな節目となっています。

DFSは、特に日本やアジアからの旅行者を主要顧客とし、ワイキキの人流と消費を支える集客施設として機能してきました。しかし近年、観光客数は回復傾向にある一方で、その構成は大きく変化しています。日本からの訪問者比率はコロナ前から大きく低下し、現在は米国本土からの旅行者が8割弱を占めています。加えて円安や物価上昇の影響により、日本人旅行者の消費行動も変化しており、免税ショッピング中心のビジネスモデルが成立しにくくなっていることが背景にあります。

DFS閉店は、短期的には象徴的な喪失感を伴う一方、中長期的には商業集積の再構築という重要な機会を示しています。DFSが担ってきた役割は、今後、体験型リテールや飲食、エンターテインメントなど、来街者の「滞在価値」を高める用途へと置き換わっていく可能性に期待が寄せられています。

ワイキキ一等地における商業不動産は、時代の観光ニーズと消費行動を的確に捉えた再設計が、今後の資産価値を左右します。DFS撤退は、その転換点を明確に示す出来事と言えるでしょう。