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衆議院議員選挙

2026.02.02 02:52

第51回衆院選が公示され1,285人が立候補、8日の投開票に向け、各党・候補が論戦を交わす。自民党が2年間の食料品消費税減税を再び検討対象としたことで、「チームみらい」を除くほぼ全ての与野党が消費税減税あるいは廃止を公約とする。「チームみらい」の立候補者数は15名に過ぎず、財政健全化を重視する有権者にとっては、減税検討段階にとどまる自民党が事実上の選択肢となる。自民党の戦略としては、減税額が最も小さい野党に合わせることで支持者数を最大化できる公算だ。一方、昨年来の課題であるガソリン税廃止や高校無償化の財源として1兆円弱の目途すら立たない状況で、どの党が政権を担っても、消費税減税分として新たな5兆円の財源は、結局国債増発以外見当たらないのが実情。市場ではそれを見越して円安、超長期金利の上昇が進んだが、英トラスショックを参考にすると、選挙後に法案成立のタイミングでトリプル安となるリスクもある。表1はシナリオ別の予想である。

  表1. 衆院選のシナリオと予想される展開              作成(あおぞら証券)

シナリオ 1 2 3 4 5 6

獲得議席数 中道比較第1党 与党過半数割れ 与党過半数 自民単独過半数 与党243議席 与党261議席

予想される展開 政権交代。

政界再編。 首相交代や連立枠組み変更の可能性。 現状維持。

参院で野党へ協力要請が必要。 首相の基盤強化と維新の影響力低下。 全常任委員長ポスト獲得と委員数の半数獲得。 政権安定。

与党が議会主要ポスト過半を獲得。

足元の世論調査によれば、シナリオ4(自民党単独過半数)の可能性が高い。この場合、高市首相の政権基盤は強化される。昨年の自民総裁選では、財政健全派の麻生氏、鈴木氏への論功行賞の意味もあり、総裁選前に掲げた消費税減税策を「効果が疑問」として取下げたが、今回は財政再建派への忖度はない。首相が悲願とまで言明した食料品の消費税減税を断行する可能性はある。一方、維新が主張していた議員数削減案は後退する可能性があり、結果として維新の連立離脱もあり得る(昨年末当欄で今年の十大テールとして予想したシナリオ)。市場では、財源なき財政支出拡大リスクの高まりを背景に、金利高・通貨安などの英トラスショック的反応に備えた動きも見られる。図1は日米金利差とドル円(JPY)の推移だが、従来は金利差が拡大すると円安になる傾向(相関係数0.9以上)だった。しかし、昨年後半以降は逆相関となっている。参考として図2.にトラスショック時の英株・債券・通貨の動きを示したが、衆院選の結果次第では、これと類似した動きに備えておく必要もあろう。