目に見えない職人さんたちの技を覗いてみる。
本日は本堂、開山堂、位牌堂に仏具屋さんの作業が入りました。
上の画像は作業後の画像です↑
本日の作業は天蓋(てんがい:お堂の中央にある、天井から吊り下げられている大きな荘厳)の調整でした。天井から吊り下げている天蓋や照明器具は経年でバランスが崩れていきます。傾いたり、回転したり、微妙にずれてきてしまうのです。
参考までに作業前の画像です。⇩
微妙に回転しているのがお分かりいただけますでしょうか?
本当に微妙なズレなのですが、反時計回りに少しだけ回転しています。ちょっと押したぐらいではうまく戻らず、接続部分の金具を回転させたり、ワイヤーでテンションをかけることによって水平を保つのです。ものすごい地味な作業ですが、天井の格子と水平がずれてしまうと美しさが半減してしまいます。
もういちど、修正後の画像です⇩
格天井との水平が保たれていてきれいに揃いました。
わずかなズレですが、戻すことでシンメトリーが美しく見えてきます。
こちらは開山堂の照明器具。こちらも水平を調整し、作業が完成しました。
経年でわずかな歪みが出てしまいますが、こうして職人さんたちの細やかな技が入ることで、美しく調和された空間がお参りする人たちを優しく迎えてくれています。
美しい建築や庭園を前にした時、そこには見えない構図の構成やバランス感覚が保たれているからこそ、見る人が自ずから心地よく感じます。今回の工事はそんな小さな、しかしながら、寺院のデザインや美にとってはとても重要な仕事をさせていただきました。
寒い日が続いてきましたが、そろそろまた暖かくなるとのこと。寒い日は寒い日ならではの美しい景観をお楽しみいただけますので、ぜひお気軽にお寺まいりにいらしてください。(画像は位牌堂前の廊下から樹齢420年の桜の古木を拝む場所)
ご来寺をお待ちしております。
住職