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創造的破壊者である覚悟はあるか

2026.02.12 00:24

「何かを創り出すこと」は、楽しい。


新しい企画、新しいルール、新しいチーム。

これらは希望に満ちており、誰もがやりたがる。


しかし、「何かを壊すこと」はどうだろうか。


過去の成功体験、慣れ親しんだ手順、自分が一度作り上げた組織。

これらを否定し、解体することは、恐怖であり、痛みを伴う。


だが、断言する。


「壊せる人」だけが、次を創ることができる。

破壊なき創造は、単なる「積み上げ」に過ぎず、やがて自重で倒壊する。


生物学に、「骨芽細胞」と「破骨細胞」という細胞がある。

骨は、一度できたら変わらない硬い物質ではない。

日々、「破骨細胞」が古い骨を溶かし壊し、その跡地に「骨芽細胞」が新しい骨を埋めていく。


この絶え間ない新陳代謝(リモデリング)があるからこそ、骨はしなやかさと強さを保てる。


もし、ここで「壊すこと」をサボったらどうなるか。

古い骨の上に新しい骨を無理やり継ぎ足せば、骨は不均一になり、もろくなる。

あるいは、古びて石灰化した骨は、ちょっとした衝撃でポキリと折れてしまう。


組織も、まったく同じだ。


うまくいったやり方、かつての必勝パターン。

それを「もったいない」「まだ使える」と守り続けることは、組織を“骨粗鬆症”にしているのと同じである。


「得意技を封印せよ」と私が常々言うのは、このためだ。


過去に称賛された自分の「型」を、あえて自分の手で壊す。

それは自己否定に近い、苦しい作業かもしれない。

ただ、考えてみてほしい。


環境は刻一刻と変わっている。

昨日までの正解は、今日の不正解になっている可能性すらある。


それなのに、過去の遺産にしがみつくのは、変化への敗北だ。

「破骨細胞」の役割を、誰かに押し付けてはいけない。


外圧によって壊されるときは、往々にして組織が死ぬときである。

だからこそ、自らの手で、自らの仕事を「解き直す」必要がある。


一流のリーダーとは、優秀な建築家であると同時に、冷徹な解体業者でなければならない。

自分の作った愛着ある制度であっても、賞味期限が切れれば躊躇なく壊す。

空いたスペース(余白)があるからこそ、そこに新しい、筋肉質な事業や文化が育つ。


破壊は、未来への投資なのだ。


あなたは今、積み上げることに逃げていないか。

壊すことを恐れて、古い骨の上塗りを続けていないか。


今日の仕事を、見渡してみろ。


「なんとなく続けている定例会議」「形骸化した報告書」「昔は効果があった営業手法」。


それらはすべて、代謝を阻害する古い骨である。


まずは一つ、捨ててみろ。小さな慣習でいい。

意図的に「壊す」ことでしか、新しい景色は見えてこない。


自らの手で、新陳代謝を起こせ。