きのこ七変化!マイタケが肉に?エリンギがホタテに?
― 食料問題を救う“未来食”の可能性 ―
低カロリーでヘルシー、和洋中どんな料理にもなじむ万能食材――それが「きのこ」です。
そんなきのこが今、なんと肉やホタテの代替食品として進化を遂げ、未来の食卓を変えようとしています。
先日、東京農業大学「食と農」の博物館で開催されたワークショップ「きのこがつくる新たな食の世界」では、まさにその最前線が紹介されました。
🍛 マイタケが“ひき肉”に変身?
試食で提供されたのは、ミンチ状の“肉”が入ったドライカレー。
一口食べると、しっかりした歯ごたえと旨み。
――でも実はこれ、「肉」ではありません。
正体は、マイタケから作られた代替肉「キノコのお肉」。
マイタケの繊維質を生かし、1センチ角に加工。フードプロセッサーでミンチ状にすれば、まさにひき肉のような食感に。炒め物やスープにも応用できる優れものです。
価格は1袋50グラムで約300円。
すでに企業の社員食堂やイベントで“未来食”として採用されるなど、実用段階に入っています。
🌍 なぜ今、きのこなのか?
背景にあるのは、世界的な食料問題です。
* 世界人口は増加の一途
* 耕作可能地はほぼ横ばい
* 農業は大量の水を消費
例えば牛肉1キロを生産するのに必要な水は約20.6トン。
一方、きのこ由来の代替肉ははるかに少ない水で生産可能です。
さらに、日本の食料自給率(カロリーベース)は38%ですが、
きのこ類の自給率は88%と非常に高水準。
国内で安定生産でき、価格もほぼ変わらない。
まさに“優等生食材”なのです。
🐚 エリンギがホタテに?
研究はさらに進んでいます。
東京農業大学では、エリンギを使ったホタテ貝柱の代替食品を開発中。
真空処理と酵素分解によって、刺身のような食感に近づけることに成功しています。
実用化は1~2年後を目指しているとのこと。
課題は「色合い」の調整だけだそうです。
☀ 異常気象にも強い未来食材
きのこは、倉庫や屋内で栽培可能。
天候に左右されにくく、少ない資源で安定供給できます。
さらに、
* 食物繊維が豊富
* 免疫調整作用が期待
* マイタケは認知症予防の研究も進行中
環境にも、健康にもやさしい存在です。
🍄 食卓の主役は、きのこになる?
「肉の代わり」というよりも、
“きのこならではの新しい食文化”が始まろうとしているのかもしれません。
10年後、
ハンバーグもカレーも刺身も、主役はきのこ――
そんな未来が、もうすぐそこまで来ています。
今日の夕食、ちょっときのこを主役にしてみませんか?