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「古志」YouTube句会(1月)を終えて 2

2026.02.15 21:00

きのうのつづきです。

1月の「古志」Youtube句会、特選句からいくつか。


初旅のフェリーの揺れも楽しまん   木下まこと


「初旅」は年明け最初の旅のこと。


作者の初旅は愛媛から大阪への船旅だったとのことで、


船の揺れさえ楽しんでしまおうというわけですが、


そんなポジティブな気持ちになれるのも、初旅だからこそ。


搗けば湯気よいしよまた湯気臼の餅   鈴木榮子


餅搗きの様子ですが、


湯気があがる様に焦点を当てながら、


うまく熱々の温度感を表現しています。

わが村の十宜のはじめ薺摘む   稲垣雄二


春の七草といえば、


せり、なずな、ごぎょう、はこべら、ほとけのざ、すずな、すずしろ。


正月七日の七草粥に入れますが、


「薺摘む」はそうのうちのひとつ、「なずな」を摘むことを言います。


年も新たに、若菜の生命力にあやかろうというものです。


「十宜」というのは、耳慣れない言葉ですが、


四季の移ろいのなかで、感じられる十の宜(良いこと)を意味します。

ちなみに「十便十宜図」をご存知でしょうか。


池大雅が十便(十の便利なこと)を描き、


与謝蕪村が十宜(十の良いこと)を描いた共作の画ですが、


文人画の最高傑作と称えられる名作です。


川端康成がこの画を手に入れたら死んでもいいと述べたことでも知られています。


作者の念頭にも、もちろん、この画の存在があったはずです。


わが田舎の四季は薺摘みではじまり、


それは俗世を離れた風情があるので、


蕪村に描いてほしいほどだと言外に述べているわけです。


「古志」YouTube句会は毎月第4土曜日に開催しています。


次回は2月28日(土)です。


「古志」会員であれば、どなたでもご参加いただけます。


欠席投句も可能です。


動画はあとからいつでもご視聴いただけます。


初心者の方、入会して日が浅い方も歓迎いたします。


オンライン句会なので、海外からもご参加いただけます。


参加のお申し込みは、


koshionline@yahoo.co.jp


まで、メールにてお願いいたします。


ぜひご参加ください。