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幻燈館

「いつかギラギラする日」

2026.02.17 13:37

奥山和由さんの製作で、日テレが幹事で松竹配給のバイオレンス映画

「男はつらいよ」以外にこれと言ったヒット作が少なく、特に長年女性向けの映画を得意にしてきた松竹だけに、男性向けの映画を何とか根付かせたいという願望がずっとあったのではないかと思えるだけに、外部と組んで新しい動きを起こそうとしていた時期の作品ではないかと感じる。

深作さんは60年代にも松竹と組んで美輪明宏さんの映画を何本か作っている関係もあり、アクの強いキャラを数人揃えて、東映っぽい感覚を取り入れて、荒唐無稽なアクション映画を作ろうということなのだろうが、劇画的な荒唐無稽さがやや空回りしているように見えなくもなく、クライマックスのカーアクションも、70年代の「西部警察」や、ジュリー主演の「太陽を盗んだ男」(1979)を連想させるものの、すでに時代遅れ感がないではない。

90年代の作品だけに、千葉真一さんや八名信夫さんは老いを感じる一方、まだ髪がある六平直政さんの姿は珍しい。

【以下、ストーリー】

1992年、日本テレビ=バンダイ=松竹第一興行提携、丸山昇一脚本、深作欣二監督作品

人間は

完全に自由でない限り

夜毎の夢を見続けるだろう

ポール・ニザン(とテロップ)

回る換気扇から漏れる外の外光の中、拳銃を組み立つ手

回転弾倉に弾を込め、マシンガンも用意する。

指には液を塗り、指紋を消す。

神崎(萩原健一)、柴(千葉真一)、井村(石橋蓮司)らが、塗った駅に口で息を吹きかけ乾かす。

3人は帽子を被りマスクをし、顔が目立たないようにすると、一斉に振り返って、スクリーンに向かい、発砲する。

タイトル(THE TRIPLE CROSSの英題が日本語タイトルの下につく)

銀行で機関銃を連射し、女性行員たちが悲鳴をあげる。

(カバンに札を詰め込む映像や「現金1億1000万を強奪」の新聞記事、街を逃げる三人組、出動するパトカーの映像に)スタッフ、キャストロール

「三人組、またも9000万円強奪」の新聞見出し

女が運転する車に乗り込んだ3人は、車内で素早く服を脱ぐ。

雨の中、タクシーから降り立った神崎は、傘をさして、場末の「河田産婦人科病院」の前に来る。

ポケットから取り出したタバコが空と気づいた神崎は、近くの自販機からタバコを買い、自販機の横で一服しようとするが、すぐに病院から美里(多岐川裕美)が出てきたので、さりげなくその背後に近づく。

神崎に気づいた美里は驚いたような表情を浮かべ、知ってたの?と聞くと、もう10年もいると神崎は答え、美里の肩を抱く。

美里は、ごめんね、ちょっと油断しちゃった…、でもちゃんと始末したからと謝る。

神崎は、そろそろまた仕事始めると話しかける。

そう…と美里が答えると、札幌のおっさんから電話があってな、お前も行くか?と神崎は聞く。

すると美里が、ちょうど良いわと答えたので、何が?と聞くと、雑誌で見つけといたんだけど、函館の近くに素敵な空き別荘があるの、何かの役に立つと思うわ…と美里は言う。

「武蔵台病院 精神科・心療科」の前に止まった車の中では、運転席の神崎に、助手席に座った井村が、俺はあんたがやるってんなら、なんだって乗るよ、あんたと組んで一度もパクられたことがねえんだ…と答える。

いつ頃退院できる?と神崎が聞くと、もういつだって良いよ、いつもののことだからさ…と井村は言う。

また煮詰まったのか?と神崎が聞くと、だからいつものことさ…と、井村はタバコを吸いながら答えるが、タバコを持つ手は震えていた。

後、借金いくら残っているのか、夜中考えなけりゃ良いのに、考える訳さ…と井村は言う。

後は女房と娘にいつ捨てられるか…、そうなると眠れなくなる…と井村は怯える。

神崎はライターの火をつけて、井村の女房と娘の写真を照らす。

娘も来年は高校だ、そろそろ勘づいたみたいでな、俺のこと…、この頃はもう手紙もくれやしないと井村が嘆くので、神崎はちらっと神崎の顔を見る。

早く借金返して、あんたみたいに、あっちこっち別荘持つ身分になりてえよと井村はぼやく。

別荘か…と神崎がつぶやいた時、傘を持った井村の女房(樹木希林)が近づいてきて、お父さん!そろそろ病室に帰らないとと窓ガラスを叩いて、ドアを開けて伝えたので、それにうなづきながらも、北海道の話頼むよと神崎に伝えて井村は車を降りてゆく。

ドアを閉めた女房が、すみませんと言いながら井村を病院へ連れて行ったので、神崎は車を走らせる。

飛行機で北海道に到着した神崎、井村の2人は、一緒に来た美里がタクシーに乗り込み、大丈夫よ、じゃあ別荘で連絡待っているからと言い残して立ち去るのを見送ると、自分らは次のタクシーに乗り込む。

札幌のとあるマンションに到着すると、上階のベランダから姿を見せた女が、いらっしゃい!今降ります!とタクシーから降りた神崎と井村に声をかけてきたので、2人はちょっと戸惑う。

マンションの入り口に降りてきた女は、どうも、麻衣(荻野目慶子)です!と笑顔で迎えた。

どうもです、神崎です、こっちは井村と、麻衣のキャラにちょっと押され気味ながら挨拶する。

麻衣は、すご~い、電話のイメージと違ってない、どれ、素敵!と笑顔で神崎の身体に付きまとい、匂いを嗅ぐような真似までする。

しかし神崎は、すまねえな、若い女は虫が好かねえんだと言うので、麻衣はワオ!と戯けた振りをするので、おっさんは?と聞くと、上を指差し、どうぞと言って先に行く。

2人を部屋に案内した麻衣が、お見えになったわよ~と奥に呼びかけると、今行くと声がして、頭位と鼓動も、すぐわかった?と言いながら、シャワーを浴びていたらしき柴が出てきたので、ああと神崎は答え、ずいぶん派手な暮らししてるじゃねえかと聞く。

柴は笑いながら、女が若えとよ、毎日スポーツジムだと体を見せびらかし、、お、これな、俺は株やってる奴な、今ここに座ったまま取引できるんだよ、損ばっかりだけどな…とパソコンを見せると、まあ座ってと神崎らにソファを勧める。

外で話せない用件って何だい?と神崎が聞くと、それなんだけどよ、あいつとよく行くディスコなんだかライブってんだか、面白えクラブがあるんだよ、そこで偉い息の良い若造と会っちまってよ、そいつが叩きの仲間を探してるってんだよ、揶揄うつもりでどんなんか聞いてみたら、これがうめえ話なんだよと柴は明かす。

俺たちのこと話したのかい?と神崎が聞くと、うん?ああ…、お互い1年近く遊んだろう?そろそろ稼がんとな…と柴は言う。

そこに、派手なパーティ用マスクを顔につけ、ニャ~ンとふざけながら酒を運んできた麻衣は、ごめん、ごめんと笑って、私はね、ついその子にさ、うちの人ギャングのベテランよって言っちゃったのと言うと、神崎たちが無反応だったので、あら、ほらちゃんと服…と注意をしながら上半身裸裸の柴に抱きつく。

どう?これが噂の麻衣ちゃんと柴は、麻衣を膝の上に抱いて紹介する。

もう1年近く経つんだけどよ、30の年の違いが月に3つずつ近くなる感じでね、俺も36も若替えちまって、今は麻衣ちゃんの年下だよと柴は惚気る。

どう思います?神崎さんも井村さんも、柴ちゃん、毎日子供作れって言うのよと麻衣は無邪気に言う。

何だよ?できるよな?と柴が神崎たちに言うと、甘いよ、ぽくって死ぬのは良いけど、その子が成人式、あなた70歳超えてるのよと言いながら、柴の膝から降りた麻衣は、つまみを神崎たちの前に並べる。

それにギャングの子じゃねえ?ちゃんとした戸籍だってないんだし…と麻衣が言いたい放題しゃべってると、うるせえ!このガキ!と言いながら、怒った柴が麻衣を蹴ってくる。

驚いた麻衣は、また血圧上がるって!とい言いながら逃げ回るが、殺すぞ、このアマ!と言いながら柴は部屋中を追い回す。

麻衣がクッションを投げてきたので、柴もやめろ!すっこんでろ!調子に乗りやがって!と叱りながらクッションを投げ返す。

麻衣は笑いながら、ゆっくりしていってね!と神崎たちに言いながら隣の部屋に退散し、柴も酒の栓を開けながらクッションに座ると、若えのは良いぜ、ぎとっとしてねえので…と苦笑しながら神崎らに酒を注いでやる。

その時突然大音響が響いたので、神崎や井村たちが思わず驚いて肩をすくめるが、それは麻衣がロックを鳴らしただけだった。

柴は、うるさ~い!と怒鳴り、首にかけていたバスタオルを麻衣に向かって投げつける。

函館に来た柴、神崎、井村ら三人を前に、足らねえんだよ、足らねえんだよ!今までめちゃくちゃやってきたけどよ、このライブハウスで初めて目処ってもんがついたんだよ!それがこのザマなんだよと怒鳴っていたのは、角町(木村一八)だった。

能書は良いから要点だけを言えと神崎が答える。

だからここを買って内装を済ませたら、死んだ親父の保険金がそこを注いちまったって、そう言ってるだろう!と角町はイラつく。

PAも灯りもイカしたチェアもキッチンのグラスもタンブラーも、何にも買えやしねえ!笑ったぜ、後5000万、5000万あれば何とかなるんだ、だから叩きのプランを持ち込んだんだ、わかったか!…と角町は悔しそうに叫ぶので、大きな声出すなと注意する。

すると角町は、わかってねえなあ、ライブハウスってのはよ、大砲をぶっ放したって外には聞こえやしねえんだよと言い返してくる。

神崎は、俺が嫌いなんだ、ひよっこが黄色いとさかなんておっ立てやがって…と答える。

角町は、柴さん。頼むよ!俺をサポートしてくれよ、俺が持ち込んだ企画なんだからさ、後、どれだけ信用したら仲間に入れてくれんのよと柴に泣きつく。

神崎は、この話はなしだな…と井村に話しかけ、その場から離れようとしたので、何だ今更!と角町は怒り出したので、辞める時は辞めるんだよ、この5年で10回計画して、6回は寸前で辞めてるんだと柴が宥める。

今度は何で辞めるんだよ?と帰ろうとする柴を追おうとした角町に、お前さんが青すぎるよと井村が指摘する。

入り口から外に出て、建物の道の前を渡ろうとした角町は、通りかかった暴走族に邪魔されるが、何とか車に乗り込む3人に追いつくと、おいおいおい、待ってくれよ、ちょっと待ってくれよ、俺が悪かったよ、な?そっちの言う通り何でも言うこと聞くからさ、頼むよ、俺だって命賭けてんだよと神崎に頼み込むが、突然銃を取り出した神崎が角町を車内に蹴り入れ 、助手席に座っていた井村が首を抑えて、両名とも銃を向けたので、嘘だろう?おい!と角町は焦る。

俺たちのこと知った以上、このまま済むと思ってねえだろうな?と神崎は凄む。

思ってねえよと角町が答え、こう言う時、どうやって逃げるんだよ、おめえなら?と柴が後部座席から聞くと、また暴走族が近づき、クラクションを鳴らしてくる。

それに三人が気を取られた瞬間、角町はポケットからナイフを取り出し、漢zなきをさそうとするが、あっさり後頭部を銃で殴られてしまう。

しかし、角町は自動車の下に潜り込んだので、3人の男なは一斉に銃撃し、坊やにしてはなかなか良い根性してるじゃねえかと柴が愉快そうに言葉をかけ、まあ、小便も漏らしてねえようだしな、出ろ!と柴も笑いながら命じたので、試したつもりか!と怒鳴りながら角町が外に出てくる。

神崎は、どんな計画だ?話してみろと角町に言うと、さあ乗れと車に誘う。

ふざけんじゃねえぞ、こら!と角町は、近くに停まっていた車に八つ当たりする。

洞爺湖

花火大会のイメージ。

このホテルのディスコにロックバンドを送り込んだ時、土地の若い奴らから仕込んだ話なんだけど、北海道の7月8月といやあ、観光シーズンの真っ盛りだろう?角町は話し始める。

このホテルにも毎週土日だけで5000人からの客が来るんだけどよ、そいつらが落としていく銭がいくらになると思う?クレジットカードとかは別にして、キャッシュだけえ2億だとよ、土日たった2日間で2億だぜ!と角町は説明する。(夏場のホテルの様子を背景に)

そんなで村も2億はどうなると思う?月曜日の朝によ、現金輸送車で札幌のでかい銀行まで直で運ぶんだよと角町はホテルのロビーでいう。

延々120km突っ走る途中にはまるっきり人気のない山道もあるというのに、たった2人の警備で運ぶんだぜ、嘘って話だろう?おい!と角町が話すのを、合流した美里が近くから見ていた。

その北海警備の車両がホテルに到着し、ホテル側の社員が持ってきたジュラルミンケースを積み込み12号車定刻通り出発しますと本部に無線を入れ、輸送車は出発する。

護送車に乗り込んだ2人の警備員は、いつもの習慣なのか読経を始める。

前方に故障者らしき車が停まっており、運転手は白い布を振って救援を求めていたが、助手席の警備員が怪しんで首を横に振り、そのままその停まっていた車の横を素通りする。

白布を振っていた男は柴だったが、通り過ぎた護送車に嬉しそうに投げキッスをすると、トランシーバーを取り出して、こちら洞爺バス1号車、本社どうぞと呼びかける。

こちら本社、1号車どうぞと神崎が答えると、2号車は定刻予定のコースに入った、道路状況は極めて良好、どうぞと柴が答えたので、了解、3号車、そちらの状況どうぞと白バイ警官姿の神崎は帯かける。

その側にはバイカー姿の角町も待機していた。

こちら3号車、予定地点で待機中、こちらも道路状況極めて良好、どうぞと、車の横に立っていた井村が答える。

了解、各車、安全運転でどうぞと神崎は答える。

柴は車に乗り込み、赤色灯を車の上に取り付ける。

バイカースーツの角町もバイクに跨り、ガンガン行こう、ガンガン!言いながら、エンジンを吹かす。

それを見た神崎はバイクーのキーを引き抜いたので、何するんだよ!と角町は怒るが、もう忘れたか?向こうに車が見えてから出発だと冷静に神崎は注意する。

わかってるよ、そんなこと…と角町が言い返すと、ヘルメットを叩いた神崎は、ヘルメット取れ、頭冷やせ!と言い聞かせたので、そんな心配するなって、これでもな、2年前までモノホンの警官だったんだよ、あんたらこそ久しぶりのヤマでびびってんじゃねえのか?と角町は揶揄う。

それに対し、神崎は、ヘルメット取れ!それともやめるか?と睨み返す。

やめる?と角町が遅録と、当たり前だ、段取りも忘れるような若造と仕事はできねえと神崎は言い渡す。

角町はメットを脱ぎ、これで良いのかよ?と顔を見せると、まいったな~、本当にスッキリしやがったと呟く。

双眼鏡で通りの様子を見ていた神崎が、来た!と言う。

現金輸送車が近づいていた。

神崎が、行くぞ!と合図し、角町と同時に出発する。

2人は、暴走バイクとそれを追尾する白バイ警官に扮し、迫ってくる現金輸送車に向かって接近していく。

それに気づいた輸送車の運転手がどうしますと助手席の先輩に声をかける。

先輩はやり通せ!と指示するが、その輸送車の前で角町の乗ったバイクはわざと横転し、輸送車を停め、そこに白バイ警官に扮した神崎が突っ込んで、逮捕する柴居を始める。

2人は、輸送車のフロントに倒れ込み、フロントガラスにヒビを入れる。

操縦していた運転手は隊長どうしましょう?と焦り、助手席の先輩警備員は、本社どうぞ、本社どうぞ!と無線を取り始め、運転手は輸送車をバックして喧嘩から逃げようとする。

すると、背後から接近してきた柴の車と衝突してしまう。

車を降りた柴は護送車の運転席側の窓をノックしながら、何をしてるんだ?お前たち!そんなことで仕事が務まるのか?と警察手帳のようなものを窓ガラスに当てながら叱責する。

思わず警備員2人が、すみませんと謝ると、後方不注意!免許証!と柴は命じる。

運転手がドアを開けた瞬間、柴は運転席に銃弾を撃ち込み、運転できなくさせ、同時に神崎と角町が護衛車の前輪を銃で撃ってパンクさせる。

運転席の2人に、動くな!と角町が銃を向けて脅し、後部ドアを開けて、柴と神崎が、ジュラルミンケースを縛ってあった鎖を切断し、ケースを運び出す。

角町は銃で警備員2人殴って気絶させ、そこに井村が運転する車が近づいてきて、輸送車の近くでUターンし、そのトランクにジュラルミンケースを神崎と柴が積み替える。

柴と神崎は後部座席、角町は助手席に乗り込んで、すぐさま井村の車は出発する。

車内で3人は変装した衣装を脱ぎ捨てる。

車は、廃墟化した「ステーキハウス 憩」という店舗に入れる。

車を降りた4人は、ジュラルミンケースを取り出すと、中の札束を持参した鞄に詰め替える準備を始める。

ジュラルミンケースの鍵の部分に爆薬を仕掛けながら、2億か…、1人5000万ずつ稼いだわけだ…と井本が言うと、こんなボロい仕事、もうこれっきりかよ、え?と柴が嬉しそうにつぶやく。

いや~、これで8年背負ってきた借金帳消しにして、親子3人堅気になれるよと井村が言うと、俺にはできねえな、株と競馬と麻衣ちゃんで、ぱっと使っちまうと柴は答える。

それを聞いた角町が笑うと、おお、おい角町よ、お前の店にも遊びに行ってやっからなと柴は言う。

すると角町は、おい、柴さんよ、俺の店は客選ぶんだよ、本当にロックわかるやつしか入れねえの、ちくしょう、これで俺もライブ屋のオーナーだぜと喜ぶが、次の瞬間、ジュラルミンケースに仕掛けた爆薬のスイッチを時分以外の3人が少し離れたところで入れかけていたのに気づき、ちょっと待った!というとケースから離れる。

次の瞬間、鍵穴の爆破が終わり、無茶苦茶じゃねえか、これ!と転がった角町が呆れる

4つのジュラルミンケースを開けてみると、札束が詰まっていたのは最初の1つだけで、残りの3つには小銭や株券のようなものしか入っていないことに気づき、こんなんで2億あるのかよと角町が焦り始めたので、黙って数えろと神崎は命じる。

1000円札が182万だと柴が報告し、5000円が806万、1万が4000と飛んで12万、全部で5000万だと計算機を使った神崎が伝える。

嘘だろう?おい、なんだそれ!な、わけねえだろ!と角町は計算機を取り上げて文句を言うが、叩きの上がりってのは大概、狙った額より低いもんなんだよ、今回は総額5000万、1人頭1250万、良いね?と神崎が言うので、ダメだ、ダメだ!それじゃ全然ダメなんだよと角町は喚く。

そんな中、ペットボトルの水をがぶ飲みしてむせた井村に、井村、借金返せるのか?と神崎が聞くと、いや…、もうちょっとだったと井村は答え、ペットボトルを投げ捨てる。

もう一回組んでやれってことさと柴が言うと、ジュラルミンケースを叩き、おい、甘ちゃん!良いように人の話信用して持ち込むな、まあな、一軒店持つにゃ、ちと苦労しろってこっちゃと指摘したので、角町はケースを叩いてその場を離れようとしたので、良し、分けようと神崎が言い出す。

神崎たち3人が金を分け始めた時、角町はそばに置いてあったバッグの中の銃に気付き、それを取ろうとする。

その手を払いのけ、銃とバッグを掴んだ井村は、その銃を他の3人に向け、下がれ、下がれよ!と叫ぶ。

そして全部よこせ!と言いながら、

柴は笑顔で自分が持っていた札束を差し出しながら、井村、焦るなよ、まだチャンスはあるじゃねえかと宥めるが、井村は、できない、もうできねえ!と喚きながら、両手で銃を掴んで狙ってくる。

これが最後だと泣きそうになりながら、井村は札束を鞄に落とし込むが、神崎が片手をポケットに入れたので、動くな!と井村は銃を向けるが、タバコだよ、タバコ!ほら…と、神崎が取り出したタバコを井村に渡そうとする。

煮詰まるなよというと、自分でライターで火をつけた神崎は、おめえにはできねえよと言いながら、そのタバコを井村の方へ差し出す。

そんな神崎と対峙した井村は、緊張の糸が切れたように倒れ込み、くそ!と泣き出したので、他の3人はとりあえずほっとする。

柴は、神崎の肩を軽く叩き、一段落したかに思えたが、その隙をついて角町は、井村がテーブルに置いた拳銃を掴むと、その場で井村の顔面を撃ち抜く。

慌てて、神崎と柴は逃げようとするが、柴も銃弾を受けて倒れ込む。

神崎は顔に傷を負いながらも、なんとか廃墟から外に逃げ出す。

角町は追っている途中で躓いた瞬間拳銃を落とすが、すぐに拾い上げ、外に逃げた神崎を探す。

顔を怪我した神崎は、草むらに隠れて出てきた角町の様子を伺っていたが、角町は再び廃墟の中に入ると、テーブル上に散らばっていた札束をバッグに詰め始める。

床には、井村と柴の身体が横たわっていた。

大型の札束を鞄に詰めた角町は、それを持って、外に停めてあった赤いトランザムのカバーを外し、車内に乗せると、再び廃墟の中に戻り、どっか~んだぜ、全くよ!と言いながら、ダイナマイトの導火線を束ねて、銃撃で着火させ、それを数箇所にばら撒いて逃げ出す。

赤いトランザムに飛び乗った角町が、車を発車させると同時に、廃墟は大爆発を起こす。

犯行に使った車も爆発していた。

それを草むらから見た神崎は、すぐに燃えていた廃墟内に走り込み、井村の遺体から、妻と娘の写真を抜き取ると、柴が死んでいるのか、胸に耳を当てる。

まだ死んでないと知ると、柴の身体を抱え、外に出ようとするが、そこでまた爆破が起きたので、神崎はその爆風で倒れ込む。

そこに、美里が運転する車が接近してきたので、美里!どうしたんだ!と神崎は叫ぶが、運転していた美里は、変な予感が下のよ、早く!と声をかけてくる。

ああと答えた神崎は、柴の体を車内に押し込むと自分も乗り込み、すぐに発車する。

後部座席で気づき、苦しむ柴に、大丈夫か、おっさん!と呼びかける神崎に、お前がよ、お前がやべえんだよ、このレツ知ってるのは、後お前だけだ、あの野郎、お前を消すぜ、わかった、角町が着く前に、フケさせると神崎は答える。

角町のトランザムが到着したのは「メゾンパークサイド中島」というマンションだった。

部屋に侵入した角町は、拳銃を構えながら寝室のカーテンを開けベッドの上を見ると、近づこうとするが、足元にリモコンが引っかかったので、それで音楽のスイッチを入れろ、大音響のロックが鳴り出した中、ベッドに寝ているらしき膨らみの様子を監視する。

角町は以前、クラブで、バンドのロックをバックに踊りまくっていた麻衣に会っており、そそるじゃない!濡れてんの顔だけじゃないみたいだな、こいつら半端じゃねえだろう?俺がやっと見つけたメンバーだ、よろしくなと話しかけたことがあったことを思います。

その時麻衣は、私に触ると刺されるよ!と一緒にいた柴のことを紹介する。

現実に戻った角町は、ロックの大音響をカモフラージュにしてその場でベッドに寝ているらしき膨らみに向けて数発撃ち込む。

掛け布団を引き剥がすと、それは黒いマネキン人形で、背後のクローゼットのドアが開くと、マスクをした麻衣がショットガンを向けてくる。

はい!と声をかけた角町に向け、麻衣は躊躇わずショットガンを撃つが、角町は吹き飛ばされただけだったので、麻衣がショットガンの銃身で角町のアロハをはだけさせると、防弾チョッキを着込んでいることがわかる。

麻衣は、ねえ、これひょっとして防弾チョッキってやつ?と聞く。

だったら何だよ?と倒れたまま角町が聞くと、ふ~ん…、このクソ暑いのに、せこい奴…とマスクを取った麻衣はバカにする。

お前こそダミーなんか使いやがって汚ねえよ、俺は知ってて撃ったんだからなと角町もベッドに横たわったまま言い返す。

だから何?と麻衣が聞くと、神崎から電話があったのか?と銃口を跳ね除け、角町は聞く。

あったよ、聞いたよ、みんな、柴ちゃんも生きてるって、今の所…、はなっから独り占めってどういうセンスしてんの?あんたが最初に分前の5000万を取って道を開く、それから柴ちゃんとあんたとうちで酒を飲んで、酔っ払った柴ちゃんを風呂で溺れさせる、残った柴ちゃんの5000万は麻衣がいただく、そうだったよね?と麻衣が言うので、そうなんだけどよ…と角町が言い訳しようとすると、麻衣は銃を向けてきたので、うわっ!ちょっと聞け!聞けって!2億のはずが5000万しか入ってなかったんだよと銃を突きつけられたまま角町は教える。

それを聞いた麻衣は、嘘!神崎何も言ってなかったよと答えたので、そう言うことなんだよ、ついかっ~しちまってよと角町が打ち明けると、勘弁してよ、じゃあ、私の分前どうなんの?と麻衣は落胆する。

知らねえよ、俺は今日中に5000万、あいつらのところに届けて、明日の開店に間に合わせにしなきゃならねえんだよと角町は説明する。

先の見えた爺さんどもは保険できても、バンドの連中は裏切れねえからなと言いながら、角町はアロハシャツを脱ぐ。

それを聞いた麻衣は、何勝手なこと言ってるの!冗談じゃないよと不貞腐れて隣の部屋にむかいかけるが、そこにアクセサリーのようにぶら下げてあった手錠を見ると、急に何かを思いついたようで、そのじょうをとってて角町の元へ戻り、柴ちゃん、この遊びが好きでさ、もうできなくなっちゃった、かわいそう…と言いながら、角町の手とベッドのフレームを繋ぐと、車の鍵は?鍵!と言いながら角町の体を探り、いった!と言いながらキーホルダーを奪い取る。

ベッドフレームに手錠で繋がれた角町は、麻衣!おい、麻衣!と呼びかけ、ベッドごと移動しようと焦るが、麻衣は嬉しそうに部屋から出てゆく。

赤いトランザムに乗り込んだ麻衣は、そこに置いてあったバッグの中に札束と拳銃が入っていることに気づき、ミャ~オと猫真似をし、発車する。

その頃、左目の上に絆創膏を貼った神崎は、靴の修理屋に入ると、主人(安岡力也)にできてるか?と聞く。

神崎に気づいた修理屋は、この頃のお化けは靴履いて歩くんか?せっかく送ってやったのによ、連絡もねえから死んだかと思った、ほら、この通りだと、紙袋に入れていた箱から靴を取り出して見せる。

その場で修理を終えた靴に履き替えた神崎は、ボロボロになった靴の傷の部分を指で擦って匂いを嗅いだ主人に、おい、腕が落ちたんじゃないかと聞く。

すると修理屋は、ばか、お前の足が老けたんだよと言い返したので、ああ?と神崎が答えると、それより一杯やりてえって顔してるな、まあ来いやと言って、店の奥に誘う。

階段を登って二階への秘密部屋に案内した主人は、どうだ?良い仕掛けだろうと自慢すると、隠し扉の奥にあった銃の陳列台を神崎に見せ、まあ、好きなの選びなと声をかける。

神崎はそこから銃を二丁取り出して構えてみる。

神崎が銃を選んでいる間、主人は酒の用意をする。

神崎がナイフを確認していた時、笑い声が聞こえ、どうだい?見てくれ、悪魔の酒、モノホンのアブサンだぜと言って、主人が酒の瓶を差し出して見せる。

まだ隠してやがったかと神崎が言うと、ラストショットよ、日本中探したってこれっきゃねえ、まあ座ってれと主人が得意げに言う。

2つのグラスに入れた氷に最後のアブサンを注ぎ分け、神崎がきつそうに飲んだ直後、つまみ用のチーズを渡す主人。

それを受け取った神崎は、ところで近頃のロックに興味ねえか?と聞くと、主人は、ロックに近頃も昔もねえ、何が聞きてえ?と答える。

その後、ロックバンドが練習中の倉庫に来た神崎は声をかけるが、大音響で何も聞こえないので、銃を取り出してバンドのメンバーの前にあったものを銃撃して見せる。

一瞬に静まり返ったバンドメンバーたちに神崎が、日本語のわかる奴いるか?角町きたろ?と呼びかけると、あいつならジャーマネ辞めましたよとメンバーは答える。

やめてどうした?と聞くと、明日函館に俺たちのために店オープンするんです、で、今いろいろ駆け回ってるとメンバーたちが言うので、店出すには後5000万いるはずだ、5000万揃えてからだろう?と神崎が聞く。

するとメンバーたちが、とっくに準備済んでんだよ、店の権利担保にしてバンス、たまげるぜ、あいつのやる気には…と言い出し、バンスってわかります?前借りのことと親切に神崎に教えてやる。

誰に借りた?と神崎が聞くと、さあ?誰でしょうね?とメンバーがとぼけたので、神崎はいきなり相手を殴り飛ばす。

その時、神崎は、テーブルの上に置いてあったたくさんの写真の中から、角町と麻衣が仲良く一緒に写っている写真を見つける。

その時電話がかかってきたのでえ、いち早く受話器を取った神崎は、角町?あんた誰?と聞き、ご苦労さんと言って受話器を戻すと、角町が来たら伝えてくれ、ムーランの吉田組から借金の催促があったとなとメンバーたちに伝えるとスタジオを出る。

その頃角町は室内電話に近づこうと、ベッドフレームを引きずっていた。

なんとか足が電話の乗った椅子の背もたれに届いたので引き寄せ、電話の番号をプッシュする。

「JACKS’N’JORKER’S LIVE」「刹那館」の看板を取り付けていた建物の前で指示していた男に、支配人!社長から電話ですよと店員が教えにくる。

店内の電話に出た支配人が、連絡もしないでどうしたんですか?色々と最後のチェックが待ってるんですよ、社長と文句を言うと、その社長はやめろって言ってるだろ?とにかくそいで行くからよ、な!と角町は答え電話を切ると、そこに、麻衣が帰ってきて、荒れた室内を見ると、すごいと言って笑いだす。

角町が、お前な~!と癇癪を起こすと、バカじゃないの~、なんとかなんないの~と麻衣はからかう。

角町は、お前がなんとかしろ、タコ!とクッションを蹴飛ばしてくるが、麻衣は楽しそうに笑うだけだった。

よく考えたんだけどさ、はあはあ、このクソ暑いのに珍しくじっくり考えたわけよと言いながら、ベッドでハイヒールを脱いだ麻衣は、私さ、5000万円あったって今すぐどうするアテもないのよね~と言うので、だろう?良し、お前、俺に返せ!早く返せ!と角町が呼びかけると、そんなわけで、あの5000万からとりあえず5万、5万だけ出して、このハンカチ買っちゃった!ウンガロ~と麻衣は嬉しそうに答える。

それを聞いた角町も、ウンガロ?と呆れるが、なんとかしなさいよ、みっともないと言いながら、麻衣は手錠の鍵を角町の方へ投げつける。

それを受け取った角町はすぐさま手錠を外し、金はどこだ!と麻衣に迫ると、麻衣は嬉しそうに、良いじゃない?ゆっくり使い道考えよ~などと言うので、殺すぞ、てめえ!と角町は詰め寄る。

それでも、私、なんかわかんなくなってと麻衣はおどけるだけ。

角町はナイフを突きつけ、リーチだ!と言いながら、麻衣をソファに押し倒すが、麻衣は銃を角町の額に押し付け、今度は頭撃つよと逆に脅してくる。

飛び退いた角町は、落ち着け、麻衣、焦るな、とにかく一旦俺に返せ、今日中に5000万…、いや正確には4950万、あいつらに払って店が丸っぽ俺の門になったら、権利の半分はお前にやるからと説得する。

すると麻衣は、今日中?今日はもう考え疲れちゃったからさと言いながらソファ位に横たわるので、おい、麻衣!今頃から疲れるなよ、まだランチタイムだろ?と言いながら角町は近づいてくる。

麻衣は、それよりさ、あいつをなんとかしなきゃと足で角町を押し除けながら言う。

え?と門脇が戸惑うと、神崎!あいつ、舐めないほうが良いよ、若いもんは虫が好かないって、初対面の私に面と向かって言うくらいだからねと麻衣は教える。

室蘭にある「即日融資 金融 吉田商事」にやってきた神崎は、二階の事務所に向かうと、お客さん、何か御用で?と受付の男が立ち上がって聞いてくる。

おいつをいきなり殴り、頭は誰だい?と聞く神崎に、その場にいた若い衆たちが飛び掛かってくる。

そいつも殴り飛ばすと、カーテンの奥から他の若い衆も飛び出てきて、ここが吉田組のシマと分かってるのか!と聞いてくる。

神崎は銃を取り出すと、兄気分らしき男を捕まえ、銃を突きつけ、野郎、どこだ!と脅しながら、奥の事務室に連れて行く。

そこでは吉田(八名信夫)が、机の上にあぐらを描き、窓に向かって電話中で、やかましい、馬鹿たれ!おめえの御託を聞くために俺は電話してるんじゃねえんだ、社長、呼べ!社長!社長さ〜ん、あんたダラダラ能書き垂れてると、牛の若い者、朝でも晩でも差し向けますよ〜、だからもクソもねえだろうよ!500万早く持って来い!この野郎!本当んじ…と脅していたが、そのお時何気なく振り向いて神崎に気づくと、なんだよ!と驚く。

おめえが親玉か?と神崎が聞くと、おい、ちょっと待ってくれと電話相手に呼びかけ、机の上から降りると、なんだよ、おいと神崎に聞く。

金庫開けろ!今5000万入れたばかりだろう?俺の金だと神崎は要求する。

お前、頭おかしいんじゃないのか、おら!と受話器を持ってまま、吉田は答え、もしもしと再び電話を続けようとするが、神崎は電話機に向けて発砲したので、吉田は飛び上がる。

銃を突きつけられた吉田は、分かったよ、勘違いだよと怯え、金庫を開ける。

中には100万円の札束一つ入っているだけだったので、なんだ、これは?と神崎が聞くと、なんだこれはって、今どこの組でも苦しいんだよ、子分も大勢いるしよ…、ほんで良かったら持ってけ!と吉田は言い訳する。

神崎は札束を机に叩きつけ、銃を突きつけながら、5000万度こに運んだ?会長のところか?と問い詰める。

しかし吉田は訳がわからないようで、だから、そん5000万って何なんだって!と聞き返す。

角町って若えのが昼までに収めたはずだと神崎が説明すると、おお、そう言うことか、おいと納得したような吉田は、空お前、確かに角町の野郎、今日中に4500万と10日分の利息450万、合わせて4950万、俺んところに返しに来るはずだったんだよと言う。

それがさっき電話してきやがってよ、もうちょっと待ってくれと、お前、明日までに何とかするって…と言いながら子分にタバコの火をつけさせた吉田は、こうぬかしやがったんだよ、だから届いてねえんじゃないか!と言うと、与太飛ばしていると弾くぞ、この野郎!と神崎は吉田の顎に銃を突きつける。

信用しろよと吉田が言うので、どこ信用すんだよ?と神崎は迫る。

どこだって…、それ…と吉田が狼狽すると、3つ数えると神崎がいい出したので、そんなお前…と吉田は絶句する。

1つ!と神崎が言うと、届いてねえんだよ!と吉井返、2つ!と神崎が言うと、年ものはねえんだよと吉田は絶叫する。

神崎は弾倉を抜いたので、首位にいた子分たちは動き出そうとするが、すぐに弾倉を詰め替えた神崎を見て動きを止める。

おい、角町が500万持ってくる、それ俺の金だ、絶対手付けるな、分かったな!と神崎は吉田に銃を突きつけたまま命じ、そそくさと立ち去ったので、親方、すみません!と、何もできなかった子分たちが吉田の側に来て詫びるが、吉田は自分の靴を脱いでそれで子分たちを殴りつけ、ヤクザのくせにてめえら!と叱りつける。

事務所から階段を降りて帰る神崎は、途中でサングラスの男とすれ違い、ニヤリと笑って立ち去る。

サングラスの男は、そんな神崎をじっと見送る。

今朝9時40分頃、惣別町外の路上で、現金輸送車を襲い、5000万円を奪って逃走した犯人グループの行方は、道警や移動などの広域操作にも関わらず、以前として手がかりがつかめていませんという、事務所内のテレビニュースに気づいた吉田と子分たちは、一斉に画面に釘付けになる。

しかし、犯行現場から約30km離れた室蘭市郊外の元レストランで見つかった焼死体や残留品から、犯人は仲間割れした形跡があると見て、現在そいさを進めております…t、それでは次のニュース…と言うアナウンサーの言葉を聞いた吉田は、テレビのリモコンを止めると、にわかに笑顔になり、これだよ、これ!と子分たちに伝える。

角町のガキ、どうやって5000万を手に入れるのかと思ったら…、お前、こんなもん、独り占めしやがって、おい!と言いながら笑いがし、よ〜し、あのガキ、セメント詰にするから、お前、その5000万と店の権利、どっちもこっちのもんじゃねえか、おい、え?おもろうなってきたぜ、ええやん!俺ら良い話じゃねえか、おいと言い、子分らと笑いだすが、その時、サングラスの男(原田芳雄)が事務所に入ってきていたのに気づいた子分が、親父さん!と呼びかけ、立ち上がる。

吉田は、たっちゃん、今着いたんか?と言いながらも、机に置いてあった札束を慌ててどかしながら、ご苦労さん、ご苦労さんと声をかける。

サングラスの男は、迷惑やって顔に書いてあると言いながら近づいてくる。

何言うんや、水臭いな〜、もう、大歓迎やないか、おい、大阪の出入りで3人取った野地のたっちゃんよ、挨拶せんか!と子分たちに吉田は命じる。

オッス!と子分たちが一斉に頭を下げると、たっちゃん、ほとぼりが冷めるまでよ〜、うちでゆっくり遊んでったら良いがな、何も俺は不自由させへんで、これも…と吉田は小指を出すと、サングラスの男は銃撃された電話機を見つけ、今、外で会うことたけどな、あの兄ちゃん、ちょいと時間食うのとちゃうか?と吉田に問いかける。

いやそれがな、たっちゃん…と電話機を受け取った吉田だったが、てめえら、何ボケっとしてやがるんや!仕事せい、仕事!と怒鳴りつける。

失礼します!と言いながら子分たちが全員退室すると、あのなたっちゃん、今の野郎ともう1人若造がおるんや、1人頭なんぼでとる?と吉田は聞く。

サングラスの男は、1000万や、それ以外にやらんと即答したので、ああ、そらあ、高い、高い、高い!と大袈裟に喚くいた吉田は、ほんならこうしようや、ええ?と苦情のヘロイン300gつけてよ、2人で500万、本で手打とうよ!と言い出す。

黒メガネの男はいきなり持っていたバッグを投げつけると、その音で子分たちがまた一斉に顔を見せるが、舐めたらあかんでと凄んで扉を殴りつけたので、いや、分かった!と吉田が承知し、なら、その特状のやつ、嗅がしてやらんかい、寒いやっちゃな〜と黒メガネの男はいう。

その頃、神崎は公衆電話ボックスに入る。

大沼にある別荘では、美里が医者と一緒に、柴の手当てをしてた。

神崎からの電話を受けた美里は、私…、今どこ?と聞くと、室蘭だ、おっさんの具合どうだ?と聞いてきたので、ええ、今、眠ってるわと教える。

意識が戻る時もあるけど、あ、さっき坂上先生が着かれたの、変わろうか?と美里が言い電話を医者にかわる。

携帯を受け取った坂上(六平直政)は、無茶苦茶さすなよ、俺は整形外科だぜ、それもモグリのよ、心臓の近くにめり込んだ弾なんか抜けるわけねえだろう?と言い返す。

神崎は、やれるだけやってみろ、金はちゃんと払うと神崎は電話で頼む。

往復の飛行機代も忘れないでくれよなと坂上は応じ、ところであのおっさん、麻衣って女のことばかり言ってる、連絡取れねえのか?と聞くおで、まだだ、ちょっと美里に変わってくれと神崎は頼む。

電話を受け取った美里は、もしもし、さっきね、犬らさんの奥さんって人から電話があったの、テレビ見て飛んで来たんだけど、焼け死んだのがうちの人なら、どうしても会って話したいって、森町の宿屋まで今日中に来てくれなきゃ、警察に垂れ込むって…と伝える。

もしもし、聞こえる?と言う美里に、腕時計で時間を確かめた神崎は、分かった、今からそっち行く、駅まで車持ってきてくれと頼み、電話を切る。

美里の車で移動する神崎は、預けた金今持ってるか?と聞くと、うん、ちょうど100万あるけど、足りる?…と美里はバッグから札束を取り出して言うので、ああと答えて神崎は受け取る。

車を降りた美里は、帰りに寄れる?と聞くので、わからんと神崎が答えると、じゃあ、気をつけてと言って美里は「リゾート・ポロト」と言う場所へ向かう。

みさきが歩いていると、前方からロードバイクに乗った2人が接近して来て、おばさん、別荘住んでる人っぽいじゃんと、メットを取って話しかけてくる。

ちょっとお金貸して来んない?お礼にさ、遊んであげても良いぜ、ねえ、すかしてないでさ、男の二輪車試してみなよ、バイクじゃなくてあっちの方、旦那忙しくて暇持て余してんだろう?などと脅してきたので、バッグに手を入れた美里は、可愛い顔してるじゃないと言いながら、バイカーの1人の顔をを撫でると、頬が切れていく。

あんたもねといい、もう1人のバイカーの頬もなでると、その頬も切れていく。

寂しい女に声かけてくれてありがとうと言いながら、美里はその場を離れるが、そ手のひらには剃刀が挟まれており、それを2人の方へ弾いて来たので、2人のバイカーは湿地に転げ落ち、クソが!と悔しがる。

別荘に戻った美里は、建物の外で一服する。

夜、神崎は、港近くの宿の前に到着するが、次に、室蘭郊外のレストランで起こった爆破事件ですが、現場に残った硝子体の身元は、午後8時半現在、まだ確認されておりませんというテレビニュースを見ていた井村の妻と会う。

部屋でどうぞと声をかけた井村の妻は、入って来た神崎に、勝手言ってすいませんと詫びる。

神崎は、これしか持ち出せなかったといい、妻と娘の写真が入ったホルダーを取り出す。

その中を見た妻は、あの人、今度はなんて通り名だったんですか?と聞くので、井村…、井村だと神崎が教えると、井村の取り分はいくらだったんですかと言うので、1250万、全部新入りの若造に掻っ攫われて、今追っかけてるところだと神崎は教える。

取り戻せるんですか?と井村の妻が言うので、取り戻したらそっちに届けると神崎は約束する。

取り戻せなかったら?と妻が言うので、俺がパクられるか、やられるかと神崎は答える。

そうしたら、あの人も私たちも馬鹿みたいですね、今いくら持ってるんですか?と妻が聞くので、100万ばかし…と答えると、もしおたくが5000万取り戻しても、うちの分来ますから、先にそのお金いただけませんか?もうすぐ月末に取り立て屋が来るんです、毎月80万ずつ…と妻は要求する。

井村が8年前に店潰して残した借金がまだ2000万もあるもんですから…と妻は言うので、神崎が100万差し出すと、今月これで凌げますと言って妻は受け取る。

来月は1ヶ月もあれば夜逃げする準備もできるでしょうから…という妻は、井村が…、本名ね、キム、ヒュンヒョってんです、だから、娘が、結構ね〜…、知ってたでしょう?と、娘と映った写真と井村の免許証を見ながら神崎に語りかける。

神崎は黙って頷くしかなかった。

色々お世話になりました、汽車乗り継いで帰るもんですから、これで失礼いたしますと言いながら、井村の妻は口紅をつけ始め、そそくさと部屋を出ていく。

気持ちが落ち込んだ神崎は、窓を開け、海の方を見ると、宿から出てきた井村の妻が海縁でしゃがみ込むのが見えるが、その横に赤いトランザムが停まり、中から降り立った麻衣が近くの公衆電話にはいるのが見える。

タバコを吸い始めた井村の妻はその場を立ち去り、部屋の電話が鳴り始めたので、神崎は目の前の公衆電話から麻衣がかけた電話だと気づく。

受話器をとると、お電話が入ってます、どうぞと宿の女性が言い、もしm腰と応ずると、こんばんは!という麻衣の声が聞こえる。

そっちの奥さんに電話したらそこにいるって教えてくれたのよ、若い女は虫が空かないだろうけど、ちょっとデートしない?と公衆電話ボックス内の麻衣は、神崎の方を見ながら言ってくる。

俺のところに電話したんなら、柴の容態がわかるだろう、なぜそっちに行ってやらない?と神崎が宿の窓から下を見下ろしながら聞くと、う〜、かまかけて〜と麻衣が言うので、どう言う意味だ?と聞くと、角町とのこと知ってるくせに〜と麻衣は答える。

はなっからこう言う計画だったのか?と神崎が電話ボックスを睨みながら聞くと、ううん、随分違っちゃった、でもあんときあんたから電話もらっといてよかった!あん時、私逃げないで角町待ってた、来たよ、殺しに…、ズドーンって、柴ちゃんのショットガンで撃ち殺してやったと麻衣は答える。

殺した?本当か?と神崎が聞くと、うん、5000万と、後ピストルとかマシンガンとか今私持ってる、でもどうして良いのはわかんなくってさ、もうしばらく柴ちゃんごめんなんて言えないじゃない?と麻衣は言う。

言ったらどうだ?と神崎が皮肉ると、冗談!相談乗ってよ、ボスと麻衣は笑顔で頼んでくる。

神崎は待ってろと答えて電話を切ると、銃の弾倉を確認する。

一旦はトランザムの後部に乗って喜んでいた麻衣だったが、神崎が宿から出て車に近づくと彼女の姿はなく、車の中を覗き込んだ神崎に、こっちよ!と麻衣の声が聞こえてくる。

近くの倉庫内に来た神崎が、どこだ?と聞くと、こっこよと麻衣の揶揄うような声が渡り廊下から聞こえ、あれはどこにある?と聞くと、こっちよ、上がってらっしゃいよ!と麻衣は誘う。

怪しんで神崎が睨んでいると、どうしたの?相談に乗ってくれるんじゃなかったも?と麻衣は挑発してくる。

神崎が中二階の渡り廊下に登ると、麻衣は別の通路に逃げており、マスクをしてショットガンを構えたので、何を遊んでるんだ?そんなことで独り占めできると思ってるのか?と神崎は聞く。

イエス、オフコース!シューティングくらい覚えちゃってさ〜、そっちも抜きなさいよ、用意してるんでしょう?と言いながら、麻衣はショットガンを向けてくる。

神崎が、お前を殺すと金のありかがわからなくなると言うと、なこと言ってないで、ガーっと来てよ!ガーッと!たるいなあ!と麻衣は挑発してくる。

神崎も、早く撃ってこい!遠慮するって柄じゃねえだろう?と逆に言い返す。

その時、接近してきたバイクに乗って角町がマシンガンを撃ってきたので、転がった神崎も応戦するが、麻衣も反対方向からショットガンを撃ってくる。

神崎は階段から下の階に飛び降り、角町に応戦するが、麻衣は渡り廊下からショットガンを撃ってくるので、神崎は逃げ回るしかなかった。

角町は工場内をバイクで走りながら、身を隠した神崎に対して撃ち続けてくるが、玉が切れたので、マイからショットガンを受け取ると、逃げ出した神崎をバイクで追う。

一瞬、角町は神崎を見失うが、隠れていた神崎が売ってきたので、バイクから転げ落ちる。

神崎は走って逃げる角町を逆に追い詰める。

倒れ込んだ角町は、くそお!てめえ俺がやれるのか!こら!やってみろ!雑魚野郎と挑発する。

神崎が銃で狙いを差だっめた時、背後から赤いトランザムが近づき、神崎は車の上に跳ね飛ばされ、しがみついたので、運転していた麻衣は振り落とそうと抱く運転をする。

岸壁近くに急停車したので、神崎は海に落下する。

そこに角町も駆けつけ、岸から海に向けて乱射する。

神崎を仕留めたと確信した角町は、ざまあ見ろ!と叫び、麻衣も大はしゃぎする。

しかし、騒ぎを知った警察のパトカーが接近してきたので、2人はトランザムに乗り込み、パトカーをすり抜けながらその場から逃走する。

結果、大勢のパトカーを振り切ったので、まいた!まいてやったぜ!と角町と麻衣は運転席で大喜びする。

興奮した麻衣は、その場で急に服を脱ぎ出し、裸になると、何だ?と戸惑う角町に抱きついて来て、その体を噛んでくる。

角町もその挑発に興奮し、麻衣を抱いてくる。

一方、神崎はなんとか別荘に逃げ込み、坂上の治療を受けていた。

手鏡で自分の顔をを見た神崎は、おい、この筋なんだ?と額の傷のことを聞く。

あんまり無茶するから、整形手術の古傷が謀反を起こしたんだよ、心配しなくても時間が経てば治るさと坂上は答える。

美里が食事を持ってきたので、神崎はそれを貪り食う。

どう?富崎が聞くので、ペッパーがちょうど良いと神崎は、皿に盛られたライスを食いながら答えると、良かったと答える。

その時、ベッドで寝ていた柴が、よお、帰って来たのか?と声を出したので、思わず振り向いた神崎は、うんと答えるが、麻衣はまだ来ないのか?と聞かれたので、ああ…と答えると、悪かったな…、麻衣と野郎とはそんな訳だったのか…と柴は気づく。

俺にもこんな凄え所で遊ばしてやる甲斐性がありゃあな…と柴が言うので、それを聞いた美里は悲しげな表情になる。

神崎は、おっさん、ゆっくり眠るのはどこが良い?と聞く。

海の底かブルースっぽいな…、ロックはもう良いやと柴が答えたので、おっさん、良いギャングだったよと褒めると、ギャングにゃ、良いも悪いもねえぜ…、お前さんお口癖だったじゃねえかと柴は言う。

柴ちゃん、何かお口湿してやろうか?と美里が聞くと、返事がなかったので、慌ててライトで柴の瞳を診た坂上は、潜りの医者でもこれだけわかる、3時14分…と言うので、それを聞いた神崎は、何かかけてやってくれと言うので、かけるのね?と答えた美里は、ブルースのレコードをかける。

その音楽を聴きながら、神崎はベランダから外を眺める。

坂上は柴の顔に白布をかけてやる。

美里もベランダに出てくるが、神崎は耐え難い気持ちをごまかすためにタバコを吸う。

一方、海辺で夜を明かした角町も、トランザムから降りてタバコを吸っていた。

助手席から角町を見つめる麻衣が、ねえ、私たち、何してるの?と聞く。

それを聞いた角町も、何やってんだろうなと答える。

なんでこうなっちゃったんだろう?と裸の麻衣は膝を抱いて呟く。

金だろう、5000万と言っても、ただ通り過ぎてくだけのモンだけどなと角町は言う。

ただ、通り過ぎていくだけ?と麻衣が聞くと、金だけじゃねえよ、人だって、ただ通り過ぎてくだけさ…と角町は教える。

(回想)麻衣は、街角で、赤い風船2個とラジカセを持って佇んでいた頃のことを思い出す。

街ゆく人たちは、誰も麻衣のことなど見ていなかった。

(回想明け)誰も私を見てなかった…と、ただ黙って通りすぎてくだけ…と麻衣はつぶやく。

見て欲しかったのか?と角町が聞くと、どうだか…、ただなんとなくつまんなかっただけ…と麻衣は答える。

おい、5000万、やっぱり俺に返してくれ、ライブ初めても、俺がやるんだから、半年やそこらで潰れるだろう、だけどよ、たかが半年、たかが一晩でも力はあるのに、金も引もねえ奴らんために思いっきりロックやらしてやりてえんだと角町は言いながら、また運転席に戻る。

角町?ほんの1日で良いから、ちゃんと私のこと見て…そしたらなんでもやってあげると米はねだる。

今日オープンだな、俺たちの店というと、麻衣はうんと頷き、角町は麻衣にキスをする。

その後、5000万の札束を入れておいた金庫の貸金庫を、係員から、お待たせしました、ごゆっくりどうぞと渡されると、それを持参した大きな紙袋に詰め替える。

麻衣が大きな紙袋を持って向かっていた赤いトランザムでは、角町が「夜の鳩羽で銃撃戦」「犯人’赤い外車’で逃走」などと見出しが踊る新聞記事を読んでいた。

そこに麻衣が戻ってきたので、港の騒ぎのことは書いてあるんだけどよ、神崎のことは何も書いてねんだよ、あの野郎、ひょっとしたら…と新聞のことを話すと、もっと嬉しい顔したら?と言いながら麻衣は紙袋を手渡す。

その中の札束を見た角町は、泣けるぜ、5000万日?と確認すると、運河路のハンカチを見せながら、5万引いて4995万!と答えるので、返すのが1日」伸びたから、利子が45マン増えて、しめて4995万円!イエ〜イ!よっしゃ、行くぜ!と角町は張り切り車を走らせる。

ハウスキーパーの格好で別荘の掃除をしていた美里は、新しい住民の家族がやってきて、ねえ、ああた、なんだかこう、消毒薬の匂いしません?という夫人の言葉を聞いていた。

それが変なんだよ、とっておきのコニャックが空っぽなんだと亭主の方も不思議がっていた。

まあと驚いた奥さんは、メイドさん、私たちが東京行っている間、何か変わったことなかった?と聞くので、無視する路、今度のハウスキーパー、随分無愛想じゃないかと亭主が言う。

ママ、ここ売っちゃうって本当?と小学生くらいの娘が聞くので、うん、今度はね、ハワイのコンドミニアム、ちょっといつまで掃除やってんのよ、鬱陶しくってと妻は美里に文句を言う。

すると美里は掃除機をテーブルに投げ出し、もう用はないわよ、こんなとこ!と家族に向かって言い放ち、出て行く。

その頃、ライブハウス「刹那館」はオープン直前で客が列をなして待っていた。

そこにコーヒー缶片手にタバコを持った神崎が近づき、タバコの吸い殻をコーヒーの飲み口に入れ、その缶を地面に置いたまま立ち去る。

すると、コーヒーの空き缶の中から発火し、直後大爆発が起きて、そのそばにいた若者たちが吹き飛ばされる。

吉田の事務所でヘロインを吸っていたたっちゃんの横にある電話がなり出し、子分が受話器を取る。

もしもし、おやっさん、角町でえすと、子分は電話ごと吉田に渡す。

おい、今日からオーナーさんよと答えた吉田は、今どこにいるんだ?早くゼニ持って来いやと指示する。

公衆電話をかけていた角町は、笑いながら、ちゃんと払ってやっからよ、担保の借用書と権利書持って、函館まで来いと命じる。

何!函館?てめえ、何様だと思ってやがんでえ、店が手に入る前に俺んとこ銭持ってこい!と吉田が怒鳴りつけると、おお?何慌ててんだよ、そっちじゃ何されるかわかんねえからよ、俺の店で支配人やらバンドの連中が見てるまえで、きっちり払ってやっから、それじゃあなと言って、電話を切った時、爆発音が響く。

何してんだよ、お前!と叱ると、電話ボックスの前にいた麻衣が爆竹を鳴らしたらしく、シャンパンを持ってふざけていた。

一方吉田は、くそ!あのガキ、ここに寄らねえで、先に店に行きたがったら、おめえ、濡れ手に泡の5000万がパーじゃねえかと悔しがる。

それを横で聞いてたたっちゃんは、最高じゃん!金庫にゃ100万も入ってねえからなと笑いだす。

それを聞いた吉田は苛立ち、立ち上がると子分たちに向かって、おい、てめえら!ありったけの車転がして来いや、函館行ったらな、あのガキ店に入る前にしょっぴくぞと命じると、たっちゃん、頼むぜと声をかける。

椅子の上で笑いながら、拳銃の回転弾倉を回したたっちゃんは、豆出せ、豆!と要求する。

爆発事故が起きた「刹那館」の前には道警のパトカーも来ており、看板の修復作業をしている最中だった。

そこにバンド「JACKS’N’JOKER」の車が接近してきたので、外で待っていた若い娘たちが押しかける。

メンバーは車を降りる時、なんだこの騒ぎ?と驚くが、出迎えたスタッフは、いやあ、そこら辺のチンピラの嫌がらせでしょう、本当にロックがお客だけ来てもらいたいって社長の方針で招待券も何も撒かなかったからとスタッフが教えると、角町らしいな、あいつも中にいんのかい?とボーカルメンバーが聞くので、いや、もう時期きますとスタッフは店に誘導しながら教える。

その店の前で待ち構え、よっ!とバンドメンバーたちを笑顔で出迎えたのは神崎で、スタッフが何するんだ?あんた!と驚く中、メンバーたちを店に招き入れていく。

そんな「刹那館」に向かい、吉田らが乗った車が列をなし、何台も向かっていた。

しかし「刹那館」の前にはパトカーが停まっていたので、吉田は、停まれ!おい、なんやこりゃ!と驚き、角町に手回ったのかもしれませんよ、ど、どうします?と車を停めた子分はビビりだす。

今更5000万諦められるか!おい、みんな聞けよ、しばらくバラバラに分かれて様子を見るからな、角町が来ても、俺が合図するまで動くな、分かったな?と無線で指示する。

車を別々の場所に停めた吉田は、よしよし、このまま待機だ、たっちゃん、頼むでと無線で呟く。

たっちゃんは、ニヤニヤしながらリボルバーに弾倉を詰める。

そこに赤いトランザムが接近してくる。

運転していた角町は、シャンペンを手に助手席で眠っていた麻衣に、おい、起きろ、起きろよ!もうすぐ俺たちの店なんだぜと声をかけていた。

その声で起きた麻衣は、ほいよと聞き、ヤッホー!と喜ぶが、店に近づくと、あれ、あれ?と異変に気づいて、うっそ〜!と驚く。

角町も、こりゃねえよと呆れる。

その車に気づいた吉田は、角町のガキだ、赤いアメ車だ!まだ動くな、様子を見てろと無線で指示する。

バンドが演奏準備をしていた「刹那館」のカウンターに座っていた神崎は、電話が鳴り出したので、演奏をやめさせ、早く出ろとバーテンに命じる。

もしもし、刹那館とバーテンが出ると、俺だ、どうなってるんだ、店の中にもポリ公張ってんのか?という角町の声が、神崎が押した電話のハンズフリー機能で聞こえてくる。

それがあの〜とバーテンが口ごもったので、どうしたってんだよ!と角町はじれる。

社長、今、どこにいるんですか?とバーテンが聞くと、表の電話だよ、麻衣も一緒だと角町が答えたので、逃げろ!と背後にいたバンドメンバーたちが警告するが、神崎は一瞬早く、電話のコードをナイフで切断する。

しかし、公衆電話を出た角町は店の異変に気づいて車に乗り込んだので、それを近くの車の中から見ていた吉田は、フケるな、あのガキ…、こっちの思う壺だ、そろそろ追っかけるぞ、準備しとけと無線に語りかける。

運転席に戻った角町は考え込む。

ねえねえ、どうなってるの?と助手席の麻衣が聞くので、わかんねんだよと角町は答える。

わかんねえじゃ、わかんねえよ!と麻衣が癇癪を起こしたので、うるせえな、黙ってろよ!と角町も言い返す。

その時、吉田の車の運転手が、あいつです、あいつ!と、「刹那館」から出てきた神崎に気づく。

神崎は警備の警官の目も気にせずこちらに向かって来る。

角町も神崎に気付き、マジかよ、おい…と言うと、麻衣も、お化け?と驚く。

神崎は車を発射し、赤いトランザムの正面に突っ込み、動けないようにしたので、角町は、こんなのありかよと驚くが、麻衣が拳銃を取ろうとしたので、おい!何やってるんだ?と聞くと、わかんないの?と言うので、やめとけよ、こんなとこで撃ったらおまわりが!と注意するが、その時、近くで待機していた吉田屋たっちゃんの姿に気づいたので、くそ!てめえらの好きにはさせねえぞと角町は吐き捨て、車をバックさせ、そのまま回り込んで逃亡する。

神崎の車も後を追い、吉田も、負けるな、追え!と命じる。

赤いトランザムは途中、別の車にぶつかりそうになり、避けたことで、相手の車は近くで準備していた露天を破壊するし、さらに橋を疾走するトランザムに驚いた通行人が3人川に落ちる。

神崎は、撃ってきた吉田大沼は以下の車を海に落としたので、それを見た麻衣は、うわあ、やった!と興奮する。

さらにもう一台の吉田組の車が横転し、吉田の車が進めなくなったので、降り立った吉田は、あのクソガキ!殺せ、殺しちまえ!と命じる。

神崎の車が接近したのに気づいた麻衣が、来るよ、来るよ!と運転している角町に知らせる。

追い詰められた角町は車を停め、マシンガンを撃ってきたので、神崎は車から飛び降りる。

麻衣も助手席から身を乗り出し、二丁拳銃を連射してくる。

神崎は乗っていた車の窓ガラスが粉微塵になったので、車の反対側に身を隠すしかなかった。

マシンガンが弾切れしたので、車の中に一旦戻った角町は、何やってるのと聞いてきた麻衣に、あいつは俺が引き受けるから、お前はこの金を持って「刹那館」に飛び込んでくれと頼む。

お前ならさっさと交わせるし、原理の半分やるっつったろ?と角町は伝えると、何言ってるのよ、行くよ、一緒に行こうよ、ぶっっ殺そう!と麻衣は張り切る李、また打ち始めたので、その手を掴んだ角町は、どこまでぶっ飛ん出るんだ、お前は良いか?こっから先はどうなるかわかんねんだよ、お前はお前の好きなやり方で、なんとか切り抜けろと指示する。

ちょっと!私をおっぽらかして逃げる気?と麻衣は絡んでくるが、そんなんじゃねえよと言った角町だったが、麻衣から襟を被パラれたので、なんだよ?と戸惑う。

麻衣は、角町の襟を掴んだまま、もういっぺん、ちゃんと私を見て!とせがむので、なんだって?と角町は戸惑う。

その時、車のそばで爆発音がしたので、2人は驚いて外を見ると、神崎がダイナマイトを投げてきていた。

マイの体を抑えた角町は、こんな時だからよ、駄々こねてねえで、うまく逃げるんだと言い聞かす。

外に逃げ出した角町に気づいた神崎は車に戻って、後を追い始める。

その時、トランザムの麻衣と目が合った神崎は、ダイナマイトに添加すると、麻衣の足元に投げ込む。

トランザムの中で頭を抱え込んだ麻衣だったが、気がつくと、ダイナマイトの導火線は消えていた。

札束を両手に持って車の外に出た麻衣は、東京で空に放した赤い風船をまた思い出し、札束で両耳を塞ぐようなポーズでしゃがみ込んだまま、誰か、私を見てよと呟く。

その時、多くのパトカーが接近してきて、降り立った警官たちが、おい!どうした!何が合ったんだよ?と声をかけてきて、周囲を取り囲まれたことを悟った麻衣は、オッケー、またロックンロール!と叫ぶと、トランザムに戻る。

笑う麻衣の運転するトランザムは、パトカーを蹴散らし、その場から逃走したので、パトカーは全車その後を追い始める。

大きなバッグを肩に背負った角町は、修学旅行の学生のグループに接近していた

銃を持った角町に気づいた生徒たちは悲鳴を上げ始めるが、それに構わず角町はバスに乗り込むと運転手に銃を突きつけ、おら、飛ばせ!と命じる。

バスの運転手は、女性ともまだ乗ったままの観光バスをクラクションを鳴らしながら走り出したので、まだ乗ってなかった女子高生たちが追いかけ始める。

そこに神崎の車が近づいてきたので、それに気づいた角町は、おら、もっと飛ばせ!と運転手に命じる。

神崎の車は女子高生たちのグループに行く手を阻まれ、バスの車内では、降ろしてください!と叫ぶ女子高生たちに、おらあ!騒ぐな!と角町が脅していた。

その時、バスが止まったので、どうしたんだ!と背後から角町が聞くと、通れません!と運転手が叫ぶ。

様子を見に前方に向かった角町は、道の前方に吉田たちの組の車がバリケードのように停まっており、その真ん中から、たっちゃんが1人で近づいてきていた。

コートをはだけたたっちゃんは銃を構えており、すぐさま撃つと、運転手が死亡する。

その死体を退けた顔まちは、運転席に自分が座る。

北海バスはそのまま前進し、その運転席に向かってたっちゃんが何発か撃つが、当たらなかった。

バスはそのまま吉田組の車を跳ね除け直進する。

しかし、たっちゃんは、そのバスの背面にしがみついていたので、それを見た吉田は、良いぞ、たっちゃん!と喜び、行くぞ!と子分たちに檄を飛ばす。

子分たちはそれぞれの車に乗り込もうとした時、後を追ってきた神崎の車が通り過ぎる。

吉田は、またあの野郎だ、追え!と命じる。

たっちゃんは、後部ドアから侵入してきたので、女子高生たちが悲鳴をあげ、異変行気づいた角町は蛇行運転して振り落とそうとする。

後部ドア付近でたっちゃんは、運転席の角町を撃とうとするが、背後から神崎の車も接近してきたので、その運転席にも銃弾を撃ち込む。

蛇行運転を繰り返す観光バスは、工事中の作業員たちやコーンも蹴散らしてゆく。

工事用に作られた砂の斜面をよじ登ろうとした観光バスは、途中で横転してしまう。

近くにあったドラム缶に引火する。

神崎は、撃ってくる吉田組の子分たちや、たっちゃんの銃撃を巧みに避けながら、蹴散らしていく。

血まみれになったたっちゃんは、そんな神崎をなんとか仕留めようとするが、バスの中にいた角町は、フロントガラスを蹴破って外に出る。

そこに、トランザムを追いかけてきたパトカーが接近する。

トランザムは砂の斜面を登ったところで所で停まると、降りた麻衣は、機関銃でパトカーを撃ち始める。

驚いたパトカーは砂の斜面を滑り落ちて横転する。

吉田たちは肝を潰し、バスの前面から姿を見せた角町は、麻衣!と叫び、麻衣は、やったー!と喜びながら、なおもパトカーにマシンガンを撃ち込んでゆく。

麻衣は、私を見ろ〜!私を見ろ〜!と叫びながら、マシンガンの弾倉を取り換え、警官も吉田組のヤクザもお構いなく、なおも撃ちまくる。

神崎は車を工事現場の方へ後退させ、銃撃を避け、角町は、麻衣!早く逃げろって言ってるだろう!と叫びかけるが、興奮状態の麻衣の耳には届かなかった。

再び、私を見ろ〜!と叫ぶとマシンガンを撃とうとするが、その時、たっちゃんが後手で撃ち殺す。

それを見た角町はたっちゃんを撃ち、神崎もまた車から、たっちゃんの体に銃弾を何発も撃ち込む。

血まみれのたっちゃんはその場に倒れ込み、角町は、麻衣!と呼びかけながら、斜面を駆け上る。

麻衣の体を抱いてトランザムに乗り込むと、おらあ!と言いながら走り出したので、吉田たちは狼狽し、ばか!銭が先やと言うとるやないかと子分を殴りつける。

そして横転したバスの中に入り込もうとするが、そこには負傷した女子高生たちがたくさんおり、助けて!と叫んでいたが、出ろ、こら!と吉田は叱りつけながら奥へと進む。

神崎も警官たちを蹴散らしながら、車をバスの後部に接近させ、中の様子を見ると、吉田が子分が見つけた角町のバッグを渡されるが、その中には衣類しか入っておらず金が入っておらず、吉田が癇癪を起こしている様子を見る。

馬鹿たれ!探せ、こら!と吉田は喚いていたが、神崎は金はトランザムに積んであると気づき、砂の坂を登ってトランザムの跡を追い始める。

それを見た吉田も、アメ車の中だ!と気づき、子分らも一斉に車に乗り込んで後を追おうとする。

しかしさらなるパトカーが集まってきて彼らを逮捕しようと警官が包囲して来たので、何やってる!こっちに構うな!あいつら、昨日の強盗事件の犯人だぞと逃げ去った神崎たちの方向を吉田は指差す。

「刹那館」では、ジャクスン・ジョーカーの演奏が始まっており、ファンたちが熱狂していた。

そこに向かう赤いトランザムの中、運転する角町も負傷していたが、麻衣は瀕死の状態だった。

麻衣、死ぬなよ、オープニング見えてやっからよと角町は声をかけ続けていた。

胸を撃たれた麻衣は、暗いよ、灯りつけてよ…と呟いていた。

ジャクスン・ジョーカーは歌を歌っていた。

意識が遠のく麻衣に、頑張れよ麻衣!もう直ぐだからな!と必死に呼びかける角町。

しかし、もはや息がないと気づいた角町は車をとめ、麻衣!と呼びかけながら抱きしめる。

そこに神崎の車が突っ込んでくる。

角町は、トランザムを押してくる神崎の車を振り払おうとまた走り出す。

両方の車は接触しながら走り続ける。

ジャクスン・ジョーカーの歌は盛り上がっていた。

トランザムと神崎の車はぶつかりながら走る。

神崎の車は屋台を突っ切りぶち壊す。

ジャクスン・ジョーカーの演奏が終わった時、トランザムは横転する。

神崎は車を停め、バックしてひっくり返ったトランザムにぶつけると、車内から札束が転がり出る。

車を降りてトランザムのドアの横に立った神崎は、ドアを開けて這い出そうとする角町に銃を突きつける。

それに気づいた角町はニヤリと笑って両手を上げる。

神崎は銃に力を入れるが、直ぐに思い返し、後部に散らばった札束を集め始める。

角町は、バッグに金を詰める神崎と、車内で死んだ麻衣の姿を見て、終わっちまったなと呟く。

ギャングの旅には終わりなんてねえと神崎が答えると、たった一晩のワンナイトショーだったよ、俺たちの旅はよと答え、立ち上がった角町はタバコを口に咥える。

ねえ、火貸してよと言いながら角町は神崎に近づいたので、若え割には、おめえ良い根性してるなと言い、自分もタバコを取り出した神崎は、トランザムの背後で並び立つ。

年の割にあんたもな…と角町が言うと、神崎はニヤリと笑い、互いにナイフを出して斬り合うと、神崎は肩を刺され、角町は首んじナイフを突き通され、吐血する。

角町はそのまま神崎の足に掴みかかろうとしたので蹴り返し、自分の肩からナイフを抜いた神崎は、死ぬまで後1〜2分ある、24でくたばるんだ、好きな歌の1つも歌って死ね!と言い放ち、神崎はその場から立ち去る。

何台ものパトカーが接近しているのに気づいた神崎は、直ぐに車に乗り込み、発進する。

パトカーから降りて来た警官が、角町のところに来ると、おい、しっかりしろ、お前をやった奴の名を言えと聞いてくるが、その景観を押し戻した角町は、お前さ、20やそこらでそんな格好して恥ずかしくねえのか?ロックしろよ、ロック…というと、麻衣の身体の方に右手を差し伸べ、息を引き取る。

神崎の車も、完全に道路を封鎖したパトカーに道を塞がれる。

催涙弾を撃ち込んでくるが、神崎はパトカーの間隙をぬってその場から逃走しようとする。

しかし、その背後にはさらに数十台のパトカーが集結して、煌々と照明を向けて来ていた。

神崎は車をUターンさせ、バックでパトカーを押し除け、前進しては別のパトカーを排除し、パトカーの砦を粉砕し始める。

さらに、パトカーの屋根に登って逃走しようとするが、神崎と車はそのまま海に落下する。

岸壁で警官隊が見守る中、海面に大量の札束が浮き上がってくる。

翌日、函館行きのバスが走っていた。

その中には、両手を包帯で包み、松葉杖を持った神崎と美里が並んで乗っていた。

トンネルの中で、痛む?と聞いた美里は、また気分変えてさ、新しい仲間と別を探そう、ね?と話しかける。

次の瞬間、トンネルを抜けると、バスは「東北銀行」の横を通過する。

目を逸らした2人は、別の銀行の看板も見つける。

次から次へと銀行の看板が目に入るので、とうとう耐えかねて立ち上がった神崎は、つい降車ボタンを押してしまうのだった。

「次とまります」の赤い表示が点灯したのを見た2人は思わず笑顔になる。(ストップモーション)

スタッフ、キャストロール(回想シーンとショーケンが歌う「ラストダンスは私に」の曲が流れる)

暗転して、監督名