第25回研究報告会ご案内
2026年2月9日
第25回研究報告会ご案内
金融プラス・フォーラム事務局
金融プラス・フォーラム「第25回研究報告会ご案内」を送付させていただきました。今回は大風薫先生(千葉商科大学商経学部准教授)をお招きし、「中年独身者の実態と将来不安」と題して報告していただきます。
現代日本社会が直面する問題として少子高齢化問題や団塊ジュニア問題等が取り上げられることが多いですが、晩婚化・未婚化の進展による中高年問題の中身に入ることは少ないようです。今回の報告では主として中年世代の独身者に焦点を合わせ、ライフコース理論の観点から中年独身者の直面する様々な課題を取り上げるとともに、その対処についても触れられる予定です。大風先生は独立行政法人労働政策研究・研修機構や公益財団法人年金シニアプラン総合研究機構の各種研究会に研究メンバーとしても参加されるなど多面的に独身者のキャリア・金融ケイパビリティ・ウェルビーイングに関する研究を行ってきました。また、独自に実施したインタビューやアンケート調査なども行っており、分析結果にはリアリティがあります。大風先生から送られてきた報告概要は以下の通りです。なお、今回もリアルとオンライン(zoom)の同時開催となります。是非ご参加ください。
<報告概要>
本報告では、現代日本社会で増加する特徴的なライフコースとして、独身者、とりわけ中年世代の独身者の増大と、そこでの社会問題として経済的基盤の脆弱さや家族資源の乏しさにともなう人生の不確実性に着目しながら、独身者のメンタルヘルスや将来不安について考える機会を提供したいと考える。日本の独身者の多くは「いつかは結婚する」という人生を描きながら生活しているため、資産形成や生活設計に関する本格的な取り組みを先送りにしやすい。また、ライフイベントが少ないことから金融や家庭生活に関する知識や経験を蓄積しにくい環境にある。さらに、加齢とともに心身の変化や労働市場におけるキャリア形成の難しさに直面したり、親との役割変容が生じたりする。いわゆる標準的なライフコースにおいて、中年期は人生の充実期と見なされるのとは対照的に、独身者は中年期以降に多重的な生活課題を抱えやすく、この時期の課題は高齢期に一層大きなものとなるが、独身者自身はそのような将来に無自覚である場合が多い。このような背景を踏まえ、本報告では、演者がこれまで実施・分析してきたインタビュー調査やアンケートの分析結果を踏まえ、中年独身者の生活設計・資産形成、生活・就業の実態と、資産形成とウェルビーイングとの関わりについて報告しながら、中年独身者が将来の不確実性にいかに対処すべきかについて、参加される皆様とともに考えてゆきたい。
記
1 テーマ:「中年独身者の実態と将来不安」
2 講師:大風薫(千葉商科大学商経学部准教授)
1989年聖心女子大学文学部卒業後、味の素株式会社勤務を経て、2016年お茶の水女子大学人間文化創成科学研究科ジェンダー学際研究専攻修了、博士号(社会科学)取得。2016年~2018年お茶の水女子大学基幹研究院リサーチフェロー、2018年~2021年お茶の水女子大学学生・キャリア支援センター准教授、2021年~2024年京都ノートルダム女子大学現代人間学部准教授、2024年より現職。この間、独立行政法人労働政策研究・研修機構、公益財団法人年金シニアプラン総合研究機構の各種研究会に研究メンバーとして参加し、独身者のキャリア・金融ケイパビリティ・ウェルビーイングに関する研究を行っている。主要業績は、「現役世代男女の資産形成とメンタルヘルス―資産の種類及びジェンダー差異に注目して」(『個人金融』ゆうちょ財団,2024年)、「シングル女性の仕事と貧困リスク―未婚期間の長期化に見る就業継続可能性の低下要因」(『日本労働研究雑誌』労働政策研究・研修機構,2023年)、「現役世代男女の生きがいとメンタルヘルス―階層、ライフイベント、資産形成に注目して―」(『年金研究』年金シニアプラン総合研究機構,2022年)など多数。
3 開催日時:2026年4月11日(土)16時~17時30分
報告(16:00-17:15)の後、質疑応答を予定しています。
4 開催会場:ゆうちょ財団会議室及びオンライン(zoom)、 会費:無料
住所:新宿区市谷本村町2-1クイーポビル9F(HPご参照)
アクセス:JR中央線総武線・都営新宿線「市ヶ谷」駅 徒歩5分、東京メトロ南北線・有楽町線「市ヶ谷」駅 徒歩3分
5 懇親会:17時45分~19時45分
懇親会場:四川料理「萬達」:TEL.050-5485-1524(ゆうちょ財団から徒歩1~2分)
新宿区市谷本村町3-20(HP参照)、JR中央線 市ケ谷駅 徒歩5分、地下鉄 市ケ谷駅 徒歩5分、都営新宿線 曙橋駅 徒歩8分
会費:4,500円
6 主催者
金融プラス・フォーラム(会長:唐木宏一)
7 連絡先
野澤:ZZZt-nozawakag「アットマーク」jcom.zaq.ne.jpZZZ、TEL.090-3318-4815
宮下:ZZZk-miyashita「アットマーク」yu-cho-f.jpZZZ
迷惑メール防止のため、Zを外し「アットマーク」を@に変換してください。
8 過去の研究報告
<2017年>
第1回(12月):井上智洋(駒澤大学准教授)『人工知能は未来の経済をどう変えるか?』
<2018年>
第2回(3月):瀧俊雄(マネーフォワード取締役Fintech研究所長)『フィンテックのインパクト』、第3回(7月):宮村健一郎(東洋大学経営学研究科研究科長)『 アメリカ銀行業のP2Pレンディング戦略』、第4回(9月):駒井隼人(株式会社Delta Valuesチーフデータサイエンティスト)『ビッグデータから見た個人投資家行動』、第5回(12月):中村淳一郎 (株式会社IICパートナーズ代表取締役社長)『企業年金・退職金のエッセンスと企業経営に活かす視点』
<2019年>
第6回(3月):畔上秀人(東洋学園大学現代経営学部教授)『リスク評価の世代間継承-生命保険について-』、江口政宏(商工総合研究所主任研究員)『ブロックチェーンは次世代プラットフォームとなりうるか』、冨田洋介(共栄大学国際経営学部専任講師)『金融市場と経済格差に影響を及ぼす法的環境の実効性について-制定法と慣習法の相違を中心に-』、第7回(7月):牧野知弘(オラガ総研株式会社 代表取締役 / 不動産事業プロデューサー)『不動産価値革命と住宅―人生100年時代を迎えて―』、第8回(9月):武田泰弘(TRENDE株式会社テクノロジーディレクター)『電力流通とP2P電力システム』、第9回(12月)濱口桂一郎(労働政策研究・研修機構研究所長)『人生100年時代の雇用と労働』
<2020年>
第10回(12月):駒井隼人(一橋大学経営管理研究科博士後期課程、株式会社Delta Values)・小谷野良太(株式会社Delta Values)『個人投資家は何を基準に投資の意思決定をしているか? ―株価からの一考察』
<2021年>
第11回(3月):野崎浩成(東洋大学国際学部教授)『地銀と持続可能性』、第12回(7月):森健(株式会社野村総合研究所未来創発センター・グローバル産業・経営研究室長)『コロナ禍が加速させるデジタル資本主義』、第13回(12月):清水洋(早稲田大学商学学術院教授)『流動性とイノベーション:国、企業、個人はどのように立ち向かうのか』
<2022年>
第14回(3月):鈴木隆雄(桜美林大学大学院教授、国立長寿医療研究センター理事長特任補佐)『日本の高齢者は若返っているか:科学的根拠に基づく高齢者の健康増進に関する戦略』、第15回(10月):近藤一仁(岡山商科大学客員教授)『IR(インベスター・リレーションズ)の過去・現在・未来について~変わらない IR の本質を説き、真の企業価値の向上と評価改善を提言する~』、第16回(12月):猪俣哲史(ジェトロ・アジア経済研究所 海外研究員)『グローバル・バリューチェーンから見た米中デカップリング』
<2023年>
第17回(3月):掛下達郎(福岡大学商学部教授/公益財団法人日本証券経済研究所客員研究員)『GAFAの銀行化・金融機関化:金融化との関連で』、第18回(10月):冨田洋介(東洋学園大学現代経営学部准教授)『潜在的な経済的不平等と政府の再分配に影響を及ぼす法の起源』、第19回(12月):遠藤正之(静岡大学情報学部教授)『金融DXの動向、銀行は生き残れるのか』
<2024年>
第20回(3月):勝池和夫(タタ・アセットマネジメント アドバイザー)『インド経済の可能性とあなたの金融資産の未来』、第21回(10月):中里透(上智大学経済学部准教授)『東京は「ブラックホール」なのか:少子化と東京一極集中について考える』
<2025年>
第22回(1月):宮沢和正(ソラミツ株式会社代表取締役社長)『ブロックチェーンによる社会課題解決への取り組み』、第23回(4月):檜山敦(一橋大学ソーシャル・データサイエンス研究科教授、東京大学先端科学技術研究センター特任教授兼務) 『AgeTechと高齢者の社会参加から多世代共創の地域づくりへ』、第24回(12月)野尻哲史(フィンウェル研究所代表)「デキュムレーションとは~そのフレームワークから整える必要性」
(注1) 第10回(2020年12月)から第17回(2023年3月)はオンライン開催、第20回(2024年3月)以降はリアル、オンラインの同時開催である。
(注2) 研究報告会とは別に年1回「会員研究発表会」(発表者が原則会員)を開催している。
<2020年>第1回(11月):宮下恵子(ゆうちょ財団ゆうちょ資産研究センター研究員)「標準世帯モデル形成の歴史的背景と就労構造の変化」、岩坂健志(新潟食料農業大学教授)「金融機能を補完する社会のあり方」<2021年>第2回(10月):江口政宏(商工総合研究所主任研究員)「現役世代のライフコース戦略を探る~パネルデータを用いた分析」、尾川宏豪(全国地域生活支援機構理事)「成年後見制度における後見機能の再構築―財産後見人となる金融機関」<2022年>第3回(7月):松澤孝紀(開志専門職大学事業創造学部専任講師)「銀行の業務範囲と手数料ビジネス」、藤井喜一郎(川口短期大学、埼玉学園大学、明治大学兼任講師)「経済経営学視点から見る日本の中小企業―『中小企業論』刊行に当たって」<2023年>第4回(7月):宮下恵子(ゆうちょ財団ゆうちょ資産研究センター/貯蓄経済研究部主任研究員、東洋大学経済学部非常勤講師)「金融教育の現状と課題」、矢部信(IICパートナーズ取締役、年金シニアプラン総合研究機構特任研究員)「「資産所得倍増プラン」において期待される企業(職域)の役割」<2024年>第5回(7月):奥武則(法政大学名誉教授)「新聞――過去・現在・未来」、江口政宏(商工総合研究所調査研究室長)「中小企業の外国人雇用~現状と課題、活用へのインプリケーション」<2025年>第6回(7月)税所真也氏(東京大学大学院人文社会系研究科助教)「家族の多様化と成年後見」、宮下恵子氏(ゆうちょ財団研究部主任研究員、東洋大学経済学部非常勤講師)「今後の財産管理・生活に関する事務的行為の社会化のあり方について」。