「宇田川源流」【日本報道検証】 春節の中国人観光客日本は4分の1に減ったことから見る日中冬の時代
「宇田川源流」【日本報道検証】 春節の中国人観光客日本は4分の1に減ったことから見る日中冬の時代
毎週火曜日と木曜日は、「日本報道検証」として、まあニュース解説というか、またはそれに関連するトリビアの披露とか、報道に関する内容を言ってみたり、または、報道に関する感想や社会的な問題点、日本人の文化性から見た内容を書き込んでいる。実際に、宇田川が何を感じているかということが共有できれば良いと思っているので、よろしくお願いいたます。
さて今回は、春節休みに日本に対する中国人観光客が減っているということに関してみてみたいと思います。減ったことに関しては事実として受け止めなければなりませんが、その事実の評価をどのように考えるのかということには、様々な意見があると思います。中国人観光客を重視し、今までの収益を確保したいというようなことが片方であるのと同時に、オーバーツーリズム問題などもありますし、また中国人が来ていたことから、中国が嫌いな欧米人が日本に来なくなっていたということもあります。また、インバウンド価格などで、日本人が日本のモノを変えなくなっているなどの批判もあったので、そのことを考えれば「かえって良かった」というような意見もあるということになります。そのことを少し深く考えて、日本の政治の在り方も見ることができればよいかと思います。
少し情緒的な表記をすれば、現在の浅草や京都で見られる光景は、かつての喧騒を知る者にとっては、まるで時計の針が数年前の静寂へと巻き戻されたかのような錯覚を抱かせます。もちろんそのような中国人による喧騒が良かったと感じる日本人は少なかったのかもしれません。
2026年の春節休み、本来であれば街を埋め尽くしていたはずの中国本土からの団体客の姿が消え、昨年の同時期と比較して4分の1にまで激減しているという現実は、日本の観光産業にとって極めて大きな衝撃となりました。この事態の引き金となったのは、2025年11月に高市首相が国会答弁において、台湾有事を「日本の存立危機事態」に該当し得ると明言したことです。この発言は、安全保障上の危機感を率直に示したものですが、中国政府にとっては越えてはならない一線を踏み越えたものと映り、即座に強硬な外交的対抗措置を誘発しました。
中国側は高市首相による発言の撤回を執拗に求め、その圧力を実体化させるために、国民に対して日本への渡航自粛を強く促す通達を出しました。表向きには治安上の不安や犯罪被害の防止、さらには頻発する地震への懸念といった理由を並べていますが、これが政治的な意図に基づいた「経済的威圧」の一環であることは国際社会の共通認識となっています。その結果、航空便のキャンセルや団体旅行の急減を招き、2月の春節期間中、日本の観光地では中国語の喧騒が影を潜め、代わりに他国からの観光客や国内旅行者が目立つという、構造的な変容が起きています。
<参考記事>
旅行先の主役は「日本」から「韓国」へ…中国・春節の大型連休始まる 日中と対照的に関係改善・「ノービザ渡航」 現地の様子を取材
2/16(月) 18:37配信 TBS NEWS DIG Powered by JNN
https://news.yahoo.co.jp/articles/916641930caa11a1d534e0f2c1f9476bf559c00d
<以上参考記事>
こうした観光収入の減少という痛みを伴いながらも、日本の国内政治は極めて対照的な動きを見せました。2026年2月8日に投開票された衆議院総選挙において、高市首相率いる自民党は単独で316議席という歴史的な大勝を収め、憲法改正の発議すら可能にする3分の2の議席を確保しました。この選挙結果は、有権者が中国との関係悪化による経済的損失を冷静に受け入れつつも、それ以上に国家の安全保障や主権、そして高市政権が掲げる「責任ある積極財政」などの内政課題を重視したことを示唆しています。観光地からの悲鳴は聞こえつつも、国民の多くは外交的な譲歩によって目先の利益を拾うことよりも、毅然とした対外姿勢を維持することに「信任」を与えたといえます。
国際的な視点に目を向ければ、国連においても台湾海峡の緊張緩和を求める議論が加速しています。2025年末から2026年初頭にかけて、国連総会や安全保障理事会の場では、力による現状変更に反対する声明や、偶発的な衝突を避けるための対話の重要性が繰り返し強調されてきました。特に、高市首相の発言以降、日中関係が極めて不安定化したことを受け、国連事務総長が双方に自制を促す異例のコメントを出す場面もありました。しかし、日本政府はアメリカとの強固な連携を背景に、あくまで国際法に基づく現状維持の正当性を主張しており、国連の場は和解の場というよりも、むしろ双方の正当性がぶつかり合う外交的戦場と化しています。
このように、現在の状況は「観光という名のソフトパワー」と「安全保障という名のハードパワー」が正面から衝突している状態です。中国側は観光客という「カード」を切ることで日本国内に政権批判の世論を醸成しようと試みましたが、選挙結果を見る限り、その目論見は今のところ功を奏していません。むしろ、過度なインバウンド依存のリスクが浮き彫りになったことで、日本国内では観光市場のさらなる多角化を求める声が強まっています。高市政権が圧倒的な民意を背負って再始動した今、中国側が求める発言の撤回に応じる可能性は極めて低く、春節の静けさは今後も続くであろう日中間の長い「冬の時代」を象徴するものとなりそうです。
高市政権が衆議院選挙で議会の3分の2を超える圧倒的な議席を確保したことは、今後の日本の対中政策、そして東アジアの安全保障環境において、決定的な転換点となることが予想されます。これまでの日本政治では、経済界からの強い要望もあり、中国との緊張が高まってもどこかで妥協点を探る「政経分離」の姿勢が主流でしたが、今回の選挙結果は、国民が「経済的利益よりも国家の安全保障と主権を優先する」という明確な意思表示を行ったと解釈されるからです。これにより、高市首相は中国側からの「観光客の制限」という経済的威圧に対しても、国内の反対勢力を気にすることなく、これまで以上に毅然とした態度で臨むことが可能になりました。
これを受けて、今後の日中関係は一時的な冷却期間を通り越し、構造的な「冷戦状態」へと突入していく可能性が高いと考えられます。中国政府は、自国の市場や観光客を武器に相手国の政策を変えさせる「シャープパワー」を多用してきましたが、今回の日本の選挙結果はその手法が民主主義国家の民意によって拒絶されたことを意味します。中国側としては、ここで振り上げた拳を下ろすことはメンツを潰すことになるため、4月に向けてさらなる対抗措置を検討するでしょう。具体的には、農水産物の輸入制限の拡大や、重要鉱物の輸出管理の強化など、観光以外でも日本経済に揺さぶりをかける動きが予想されます。
こうした緊張の中で極めて重要な意味を持つのが、3月に予定されている日米首脳会談です。高市首相は、国内での圧倒的な支持基盤を背景に、米国に対してより対等で強固な同盟関係の構築を迫るでしょう。特に、台湾有事を見据えた具体的な共同作戦計画の策定や、米国の「核の傘」を含む抑止力の再確認が主要な議題となります。ここで日米が完全に足並みを揃えることで、中国に対して「経済的威圧は無効であり、軍事的冒険主義は日米の強固な反発を招く」という強いメッセージを送ることが、高市政権の当面の外交目標となります。
そして、その直後の4月に開催される米中首脳会談では、日本が最大の論点の一つになることは避けられません。中国側は米国に対し、日本の「右傾化」や「台湾問題への介入」を抑えるよう強く働きかけると推測されます。しかし、米国にとっても、自国の同盟国が民主的な選挙を経て強固な対中抑止の意思を示したことは、対中交渉における強力なカードとなります。米国が日本の立場を全面的に支持すれば、中国は「日米分断」の失敗を認めざるを得なくなり、結果として日中関係の硬直化は長期化する一方で、軍事的な衝突を避けるための最低限の対話ラインだけが維持されるという、極めて不安定な均衡状態が続くでしょう。
国内に目を向ければ、高市首相はこの圧倒的な議席を利用して、憲法改正への議論を加速させるとともに、経済安保をさらに強化するはずです。中国からの観光客減による損失については、政府主導での「脱・中国依存」の観光戦略を推し進め、東南アジアやインド、欧米からの高付加価値な旅行客の誘致に大規模な予算を投入するでしょう。また、中国に依存していたサプライチェーンの国内回帰や友好国への移転を支援することで、経済的な弱点を埋めていく作業を急ピッチで進めると思われます。
結論として、今後数年間の日中関係は、歩み寄りの兆しが見えない厳しい時代が続くことが予想されます。しかし、それは日本が自らの意思で「経済的な依存によるリスク」を切り離し、真の意味での自立した外交・安全保障政策を歩み始めた過程とも言えます。中国側が「日本は圧力に屈しない」という現実を最終的に受け入れるまで、浅草の静けさに象徴されるような、痛みを伴う調整局面は避けられないでしょう。しかし、その先にあるのは、単なる友好ではなく、互いの主権と安全保障を尊重せざるを得ない、より現実的で緊張感のある新しい隣国関係の姿なのかもしれません。