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Fashion Source: Art of Being

壺と見るか、土と見るか?| 形と本質の話。

2026.02.20 23:00

― 朝ヨガの先生の小話 ―

ポーズの合間に、先生がふとこんな話をしました。

「目の前に壺があったとします。
これは何ですか?と聞かれたら、何と答えますか?」


自然に「ツボ」と答えそうになります。


でも先生は続けました。

「本質は“土”ですよね。」


ああ、と思いました。

ツボと答えた瞬間、それはもう完成品です。

用途も決まり、形も決まり、役割も固定される。

でも「土」と見た瞬間、話は変わる。


土は、

お皿にもなれるし、

花瓶にもなれるし、

像にもなれる。

壊して、また練り直すこともできる。


可能性は、閉じていない。


その話を聞きながら、

これは“やり方”と“あり方”の話だな、と思いました。


「私はコーチです」

「私は会社員です」

「私は母です」

それはツボの答え。


もちろん間違いではない。

でも、それを本質だと思った瞬間、

形が固定されてしまう。


「私は土です」とはなかなか言わないけれど、

本質はもっと柔らかいはず。


まだ形になっていない部分。

変わり続けられる部分。

壊れても、また練り直せる部分。


そこを見ているとき、人は自由です。


アパレル店長だったころ、

社長に言われた一言が印象に残り、

私のなかで「やり方=マニュアル」の考え方を捨てました。


私は「やり方」よりも

「どんな前提で生きているか」を

見るようになりました。


ツボという結果よりも、

そもそも土なのかどうかを見てみる。


すると、急に可能性が広がる。

「これしかない」と思っていた選択肢が、

ただ“今はこの形をしているだけ”だと分かる。


朝の静かな時間に、

ポーズをとりながら、

呼吸を深くしながら、

そんな小話を聞いていました。


ヨガは身体を整える時間だけれど、

今日は少し、前提が整った気がします。


ツボで生きるか、土で生きるか。

どちらが正しいという話ではない。


でも、

本質を見ると、可能性は増える。

朝の小さな気づきでした。