第4話 イチからやり直し!|わたしの音楽ヒストリー
音楽が好き!もっと知りたい!
ただそれだけの理由で、高校の音楽科に進学したわたし。
入学してみたら、周りの友だちはとても上手な子ばかり!才能のかたまりみたいな人たちの中で、こんな世界があったんだとびっくりすることがとても多かった。「井の中の蛙」って言葉が自分にぴったりだなって思うこともありました。
高校生になって迎えた初めての期末テスト。音楽科には期末の科目にピアノなどの実技があるんです。
自分の演奏順が来る直前までレッスン室にこもって、脇目もふらずに練習している友だちの姿を目の当たりにして「あ、こんなにやらないといけないのか」と初めて気づく有様。
出席番号1番(旧姓は赤石)だったわたしは、指慣らしもそこそこ、気持ちが整わないままテストに臨み、玉砕したのでした…苦笑
苗字のおかげでテストのときはいつでも演奏順が1番目という3年間を過ごすことになり、本番前のメンタルコントロールがずいぶん上手になりました!
脱力ってどうやるの?
ちょうどその頃、音大の山内先生に師事するご縁に恵まれて、新幹線でレッスンに通う生活が始まりました。
新しい先生と出会って、まず指摘されたのは、「脱力する」「呼吸をする」ということ。
そして次に「音色を作る」ということ。
だけど、最初は先生に指摘されていることの意味がさっぱりわかりませんでした。
わーい!東京だー!新幹線だー!とはしゃぐ気持ちは ポキっと折れて、ピアノってどうやって弾くんだっけ?とハテナがいっぱい。
エレクトーンで育ってきたわたしは、音は鍵盤を押せば鳴るもの、音色はスイッチを押せば変わるものという世界観のまま、ピアノを弾いてきちゃったんです。
脱力なんて知らなくて、腕や手が痛くなっても、がんばることで乗り切ってきたし、呼吸や弾き方の違いで音色を作るなんて考えたこともなく…
「腕の力を抜いて、ストンと落としてみて」と言われても、ピアノを弾く腕の形のまま固まって、腕を下におろすことさえできなくて、ほんっとうに苦労しました。
カチコチのわたし、今では先生との笑い話の1つになっているけれど、あの頃は本当に深刻で、どうやってピアノの音を出せばいいのかわからなくて大変だったなぁ。
バイエルの1番から習い直したかったけれど、高校では中間・期末の実技試験がやってくる…
ピアノの弾き方をイチからやり直すことになった15歳。
本当に地道なトレーニングの積み重ねで苦労しましたが、そのおかげで今、生徒さんたちがうまく弾けない原因を見つけるのが得意になりました!
出したい音色を作るためにどうすればいいか、教えてあげることもできる!
あのときがんばっておいてよかった!
スポーツの世界で、脱力やフォームという言葉をたくさん聞くように、ピアノにも同じような考え方があって、指を動かして音が鳴ればオッケーというわけじゃな いんですよね。(演奏するときの体の使い方については、先生に連れられていろんなレッスンを受けました。武道の先生に習いにいったこともあるんですよー!)
そんなわけで、わたしのピアノレッスンでは、脱力することや自分の出す音色の違いに耳を傾けることを、習い始めの時期から無理なく身につけられるようにしています。