【第5回】なぜ便秘になるのか? 医師が教える「大腸ファースト」の整え方
今回は、ラジオ第5回「なぜ便秘になるのか? 医師が教える「大腸ファースト」の整え方」をテキスト版でお届けします。
便秘は“腸がサボっている状態”ではありません。自律神経や腸の筋肉、短鎖脂肪酸などの働きを整え、腸が自分の力で動き出すためのヒントをお届けします。
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📖第5回テキスト版
💨2025年秋は、
神グルト出店ラッシュ!
早川 収録日の本日は10月6日ですが、最近の先生の近況はいかがですか。
林 ありがたいことにポップアップショップの出店が続いています。10月3、4、5日と、バーニーズジャパンの神戸店さんで出店させていただきました。
早川 おお〜!
林 昨日の終電近くに東京に戻ってきて、今週末は同じくバーニーズ福岡店さんへ。直近で名古屋栄三越さんでもポップアップがあるので、ちょっとした地方巡業みたいな感じです。
早川 すごいですね。神グルトは基本は通販で買えますが、そういったデパートでも買える、ということですよね。
林 そうですね。今のところ実店舗がないので通販がメインですが、それらのデパートのご担当者様は私の起業までの経緯や思いを理解して「特別なヨーグルトとして売りましょう」とおっしゃってくださっていて。ありがたく受け止めて、出させていただいています。通販だとお客様と直接お会いできませんが、こういう場では会えるのが嬉しいですね。
昨日は神戸で、ぶどうの差し入れをいただきました。本当に、ありがとうございました。
早川 素敵ですね。
林 先週は表参道の大手イベントにも出店したんですけれども。そこで“ワンちゃん専用”のヨーグルト「ワングルト」を試験品としてご提供したのですが、東京のお客様が何人も会いに来てくださいました。
早川 このラジオも、いずれは公開収録やライブ配信でリスナーの方と会えるといいですね。
林 本当にそうですね。普段のヨーグルト製造もがん啓発の活動も、目に見えない相手に向けて行っています。そういった活動を、たとえばテレビに出てお話させてもらったとしても、皆様にどう届いているか分からない。そんな中で、リアルでお会いする機会に「番組観ました」「ラジオ聴きました」ですとか、ヨーグルトの感想をいただけたりすると、本当に嬉しい。そういうのが、やってよかったと思える瞬間です。
❓そもそも、便秘はなぜ起こる?
カギを握るのは大腸だった
早川 先生も以前とても苦しまれたという、便秘。そもそもなぜ起こるのか、どうすれば解消できるのか。今日はここのところを、メカニズムからお伺いしていきたいと思います。
林 まず、腫瘍で腸の通り道が狭くなるなどの病的な原因があります。それ以外の一般的な便秘は、腸を動かすメカニズムがうまく働いていないことが原因となるケースがほとんどです。腸は自分の意思で動かせませんよね。つまり交感神経・副交感神経という自律神経が原因していることが多いんです。
この交感神経は身体の“躍動”、副交感神経は“休息”を司っている。交感神経が優位だと心拍が上がり、同時に脳や筋肉に血流が巡るので、消化器に回る血の量は減ります。消化は夜、副交感神経が優位になる休息時に行われやすいものです。この時、神経の指令を受けて小腸や大腸にある筋肉が動き、ぜん動と呼ばれる動きで身体の奥に奥に、食べ物を送っていきます。小腸のつくりは、細いけれど壁が厚い。一方、大腸は太いけれど壁が薄い。壁が薄いから、大腸はちょっとしたことで不調になりやすいんです。
早川 へえ。ストレスで便秘になるというのも、そこに原因が?
林 そうです。さらに下剤は腸を刺激するので、慣れるとだんだん効きにくくなります。さらに一部の下剤は大腸粘膜を刺激で傷つけて便意につなげるような効果があるため、粘膜が傷んで腸の動きが悪くなることもあるんです。
早川 ここまでの内容をまとめると、神経の司令があって、筋肉によって腸が動く、この状態が正常ということですね。
林 そうです。そのように正常に働くために、腸の粘膜もエネルギーが必要です。たとえば血管が細くなってしまうと血流が悪くなり、エネルギーが届かなくなるので腸の状態は悪化するわけです。
さらに腸内細菌が作る“短鎖脂肪酸”(酪酸・酢酸・プロピオン酸)は大腸細胞のエネルギー源なんです。これが不足すると免疫の働きも低下し、腸の動きも悪くなる。
……このように、便秘の原因は複合的に絡むので、便秘の原因を見極めて対応することが大切です。
早川 そうなんですね。
実際便秘になってしまった時、食生活や生活習慣をどう見直せばいいんでしょう。
林 よく言われる、腸に効く食品を摂って運動するのはやはり効果的ですよね。喫煙は血管が収縮するだけでなく神経にも影響が出るので、便秘や下痢の原因になり得ます。このあたりの影響は人それぞれなんですが。
ただ、長年便秘が続いた方の大腸を内視鏡で見ると、下剤に刺激されて黒ずんでいたり、粘膜が薄くなっていたり。見てすぐに分かるケースがほとんどです。
早川 なるほど。色々とお話を伺ってきましたが、腸活には、大腸の動きが重要という認識でいいんでしょうか。
林 そうです。大腸を制する者が腸内環境を制する、と言ってもいいくらいなんですよ。
乳酸菌の多くは実は小腸に住んでいて、短鎖脂肪酸を作る酪酸菌・酢酸菌などは大腸にいます。
早川 先ほど運動の話がでましたけれど、僕はランニングが趣味で。こういうのも、腸にいいんですよね。
林 もちろんです。運動習慣が途切れると便秘になる方もいますよ。
早川 先生は、何か運動することもあるんですか。
林 いやあ。年をとるとね、仕事で動くことはあっても、自発的にジムに行ったりランニングしたりできる方ばかりじゃない。
でも、ランニングが難しくても仕事の帰りに一駅歩く、みたいなのはできそうじゃないですか。そういうことをやっていくので、いいと思うんですよ。
早川 運動に関連して、気になっていたことなんですけど。「食後の運動」はどうですか?
消化を助けたり、血糖を下げる、みたいなことを聞いたことがあるんですが。
林 動くと筋肉・脳に血が回るので、消化吸収の面では休んだほうがプラス。ただし血糖を抑えたいなら、食後に軽く体を動かすのはいいでしょう。とはいえ負荷次第ですが。
早川 なるほど。僕は普段わりと食べるタイプなので、なかなか血糖値が下がらないんだなぁと聞きながら反省していました(苦笑)。
🐮教えて!神グルト
「朝or夜、いつ食べるのが効果的?」
林 出店時にもお問い合わせでも一番質問をいただくのが「食べるタイミング」です。一般的にヨーグルトを食べるタイミングとして、よく言われるのは夕食後なんですよね。食事で胃酸が中和され、乳酸菌が“生きたまま”腸に届きやすい、という理屈です。
ただそれは、個人的に疑問があるんです。
早川 疑問ですか?
林 そもそも「生きたまま届く」ことにどれだけの意味があるのかと。よく「○○菌が入っている食品を食べると、その菌が自分の腸に住み着く」と勘違いされているんですが、実際には外から来た菌は自分の腸内フローラの仲間にはならず、免疫反応で排除されるか、便として排泄されるだけです。
腸内フローラは、かなり早い時期――お腹の中にいる頃から生後の早期にかけて大体、菌が決まってしまうので、生きたまま届いたところで一概に効果が変わるとは言えません。
神グルトに使っている菌はたしかに生きたまま届く菌ですが、菌自体の効能が良い。だからいつ食べるかは、過度にこだわらなくてもよいと思っています。
早川 そういうことなんですね。先生は日頃、どのタイミングで召し上がっているんですか?
林 私は極度の便秘体質なので、朝と晩に100グラム食べています。医者としてあまり効果効能を謳うことはしづらいんだけれど、便秘の方には「朝いちの空腹時に食べるといいんじゃないか」とお伝えしています。そうすると、神グルトの全成分が腸に流れていくので。それにオリゴ糖なんかが含まれているんですが、糖の浸透圧が腸を直接刺激して動きを促す面もあるんです。バリウム検査後にソルビトールという甘いシロップを飲んで排泄を促すのと、似た理屈ですね。
ただ、通勤時に便意を催してしまったらどうするんだとも言われるので、厳密に決める必要はありません。夜でも朝でも、土日は朝、平日は夜、という形でも。生活に合わせて続けるのが良いでしょう。
早川 大切なのは、毎日続けることなんですね。(了)