飾る、ということ。
2026.02.26 07:23
桜は、毎年変わらずに美しく咲きます。
けれど、家族のかたちは、毎年少しずつ変わっていきます。
写真は、残すことができる。
けれど「残す」だけでは、子どもの目には触れない。
データは、スマホにしまわれる。
アルバムは、開かなければ見ない。
でも、壁にある写真は違います。
通り過ぎるたびに目に入る。
光の加減で、少し表情が変わる。
ふとした瞬間に、あの時の空気を連れ戻してくれる。
それは「記録」ではなく、
暮らしの中の風景になります。
私は写真を撮っています。
けれど本当は、「飾られる瞬間」までが一枚だと思っています。
そして、この仕事を始めてから、ずっと変わらず思っていることがあります。
それは、
その写真を、いちばん見てほしいのは「お子さま」だということ。
撮影した写真でも。
すでに手元にある、お気に入りの一枚でも。
去年の春でもいい。
もっと前でもいい。
大切なのは、
今の暮らしの中に「見せたいあなた」をそっと置くこと。
家族写真でもいい。
お子さまのソロでもいい。
そこにあるのは、
愛されてきたこと。
望まれて生まれてきたこと。
大切にされてきた時間。
少しずつ大きくなっていく姿。
飾られた一枚は、
言葉にしなくても伝えます。
「あなたは大切な存在だ」と。
それは、親である私たちが
静かに、でも確実に届けられる肯定の贈り物。
写真を、保管から風景へ。
それが、私の考える
飾る、ということです。
まほうのたね
Hatsu