VibeCoderに捧げる、日本語能力向上のススメ。
こんにちは。プログラミングをかじったことのある、C#ビギナーことホワイトマーリン・スタッフの德永です。
ホワイトマーリンでは『就労継続支援A型』という事業を行っています。それは何ぞや、ざっくり説明しますと「障害をお持ちの方たちがその特性を活かしつつ働くこと へのサポート」を実施しています。
ガルヒでは IT に特化した活動に力を入れていますので、利用者の方々の多くがパソコンでの作業をされており、その中でもシステム開発にむけたコーディング( ≒プログラミング )をゴリゴリ進めているエキスパートの方がおられます。
今回は その方に "講義" をお願いいたしました。
理系寄りの お話に見えますが、色んな方に読んでいただきたい内容です。それでは よろしくお願いいたします!
『VibeCoderに捧げる、日本語能力向上のススメ』
○ 結論
日本語能力は、あらゆる知的表現の基礎です。
母国語で表現できないものは、コーディングすることができません。
今、活字に触れていなければ、活字を読みましょう。
○ はじめに
Vibe Coding。自然言語を使って、AIにコーディングさせる手法。直訳すれば、『雰囲気コーディング』ともなります。
ガルヒ社内でもすでに試験的に運用が開始されているものではありますが、これを使ってアウトプットが良くなる場合と、そうでない場合があると分かってきました。
筆者としては、この差の鍵は日本語能力が握っているものと考えます。
○ 用語説明
自然言語:日本語や英語など、人間が意思疎通のために用いる、通常の言語。
形式言語:プログラミング言語など、意味や文法の仕様が与えられている言語。人工言語の一種。
○ 母国語能力は、全てにつながる
我々は、目や耳などで情報を受け取り、脳内で情報を理解できる形にかみ砕き、手の動きや声といった出力を行っています。
重要なのは、あらゆる情報は脳によって処理されるということです。
大抵の場合、我々の脳は自然言語で考えます。
"マインドフルネス" をかじったことがあるならば、レーズンのセッションは最初に使われたものと思います。レーズンでなくとも、飴や胡桃だって構いませんが。
(『レーズン・エクササイズ』… マインドフルネスにおける、1 粒のレーズンを五感(見る、触れる、嗅ぐ、味わう、聞く)をフルに働かせて時間をかけて食べる瞑想ワーク。日常の食事を丁寧に体験することで、今この瞬間に集中し、ストレスや不安の軽減、過食防止に役立つとされる。)
とにかくモノを観察して、それが何か、あるいはどういう性質か列挙するというセッションです。
列挙する際に、感覚を言葉に出さずにアウトプットすることは難しいと思います。
言葉には解像度があります。
「甘い」という単語一つ取ってみても、それが「黒糖のような、渋みのある甘さ」なのか、「フルーツのような香りを伴う」のか。
こういった細かな解像度の差は、あらゆる語彙に広がっています。
さて。
では、単語の解像度が高い場合と、低い場合。
どちらが日本語で指示する場合に有利かというと、もちろん高い方です。
そして、解像度の高さを培うには、とにかく活字を読んで、語彙を多くしていくことが最上の訓練です。
○ プログラマーもVibe Coderも、自然言語からは逃げられない
プログラミングは、形式言語を通してマシンに指示を与えるものと解釈できます。
一方Vibe Codingは、自然言語を通して形式言語を生成し、マシンに指示を与えるものです。
実を言うと、ことコーダー( ≒プログラマー )の領分において、必要なスキルはこの二つで大して変わりません。
プログラミングの方を見ていきましょう。
形式言語で記述する際、プログラムの中身を頭で想像する必要があります。
もうお分かりですね。結局は、プログラミングを行う際も、前段階で自然言語を使うんです。
なんなら、自然言語で処理の流れを書いてから実装し始めるパターンもあり、そこでは疑似コードという概念も出てきます。
AIを使おうが使うまいが、何を作るか頭の中で言語化できている必要がある、ということです。
○ 日本語の鍛え方
我々の大半がナメていた、国語というものが牙をむきます。
言語化能力を鍛えるためには、まずは語彙を増やすことになります。
つまりはインプット。そのためには、活字に慣れるのが最も地道かつ、確かな道です。
可能であれば本を読むのが良いですが、いきなりは中々難しいかと思います。
Web上にも文章はあります。XやMisskeyあたりの文字ベースプラットフォーム。
小説がよければ、青空文庫やカクヨムに。新聞記事も助けになるでしょう。
文章コンテンツはどこも供給過多です。ただ、それに気づくものが少ないだけのこと。
最近はAudibleなど、書籍を音声化してくれるものもあります。それでも構いません。
目的は、己の中からいつでも取り出せる表現を増やすことです。
○ 近道編
語彙を着実に増やすのが確かな道だとするならば、少々荒れた近道というものもあります。
具体的には、文章表現上のテクニックをまとめて学習する、というものです。
それができるコンテンツがあるのでしょうか? あるので、紹介いたします。
・数学文章作法 基礎編 - 結城浩 (https://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/448009525X/hyuki-22/)
数学文章作法。結城浩氏によるこの本には、要は「いかに我々が出力した文章を読みやすくするか」が書かれています。
数学と言いつつ、数式が入っていない文章でも使える技法が詰まっていますね。
読みやすくすることで何が良いかというと、整理されていない思考を構造化して出力することができる、ということに繋がります。
つまり、AIにとっても人にとっても理解しやすい文章が作れるようになる。
理解しやすい文章の方が、そうでない文章よりも意味が通じやすく、誤解させづらいのは明らかです。
とはいえ書籍は書籍ですから、正しく読み取るにあたって、日本語の基礎体力を要します。
ゆえに、荒れた近道ということです。
○ 終わりに
Vibe Coderであれど、むしろVibe Coderであるからこそ、日本語の能力を向上させることは重要であると、ご理解いただけたかと思います。
実を言うと、コーディングから一歩進んで仕様を決める側になると、日本語能力の要求値はさらに増加します。
客先とのコミュニケーションと、それを具体化していく工程。上層部への報告。
これらは、まさに日本語で行われるものです。
デザイナーやモデラー( モデルを形づくる人 )に関しても、例外なく。
客先の要望を受けて、何を作るか解釈する段階で日本語を使います。
結局、ホモサピエンスとして生まれて、ホワイトカラーの職業に就こうとするのであれば、言語能力からは逃れられないですね。
ガルヒ就労支援サービスではパソコン初心者の方からでも気軽に見学・体験を行っています。
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