藤岡佑介騎手、引退式。
「まっすぐ、その先へ」
言葉の端々に滲む、知性と人徳。
それは、世界を澄んだ解像度で見ている証。
遠回りに見えた道さえ、
器を広げるための歳月だった。
阪神の空から、新章を告げる光が射す。
誰もが感じていた、調教師の資質。
父も弟も、その背中を見守っている。
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[補足1]
まっすぐ伸びるターフの先に広がる、六甲山地と大きな空。
阪神競馬場を、父の管理馬とともに駆け抜けた視界を描きました。
目指すゴールは、大きな未来。
その背中を、きっと空から弟が見守っていたことでしょう。
Fujiokaの表記は、やっぱりピンク色がふさわしい。
それは、G1初勝利のケーアイノーテックの勝負服カラー。
そして、もう言葉にするのは野暮ですね。
[補足2]
父が管理する馬で、弟の眠る阪神の地で、引退日に勝利を挙げる。
こんな素晴らしい引退日になるのは、きっとご本人の人柄があってこそです。
(※2/28(土)阪神10R マーガレットステークス / タマモイカロス)
[補足3]
中の人は、仕事を通じて多くの人を見てきました。
人生に浮き沈みがあるのは、避けられないことです。
思うように結果が伴わない時期があったとしても、
四十歳が近づく頃には、その人の器に見合った成果や、相応のキャリアへと収斂していくように感じます。
器を形づくるのは、実力だけではありません。
やはり、人格が問われるように感じます。
それがなければ周囲の支えは続かず、やがて機会そのものが巡らなくなるからです。
本日のレースの空気、そして引退式の様子をご覧ください。
そこに集まった敬意が、すべてを物語っています。
一般に、調教師としての円熟期は、四十代から六十代。
磨かれ、広がった“大器”にふさわしいだけの栄光が、
これから大量に注がれていくはずです。
※なお、藤岡騎手は通算1110勝。
歴代41位であり、あと1勝差で安藤勝己元騎手・2勝差で田原成貴元騎手に並ぶような、輝かしい成績です。
[補足4]
ロゴケイバがデザインを手がけた、松山騎手のロボットロゴ。
藤岡騎手は、その刺繍が入ったベージュのパーカーをよく着用されていました。
テレビ越しにその姿を拝見するたびに、勝手ながら親近感を抱いておりました。
(お会いしたことも、お話ししたこともないにもかかわらず…!)
これから始まる調教師としての歩みが、
実り多きものとなりますことを、心より祈念しております。