「旅の記憶」を描く
旅の記憶は
日が経つにつれどんどん曖昧になります。以前訪れた時の思い出と混ざってしまったり、時間が逆になったり...。記憶がどんどん上書きされていくのです。
私は、そんな曖昧になった記憶こそが、リアルなほんとうの記憶だと思うのです。
貼り重ね、塗り重ねて描くのは、それを表現したいからです。
そうして出来上がった作品は、正確な事実ではないかもしれないけれど、リアルな私の「旅の記憶」です。
スクラップブック
1995年ごろから、旅行に行く度に 旅のスクラップブックを作っています。2002年以降は、ほぼ全ての旅行で作っているので、40冊ほどになりました。
スクラップブックは、旅行の期間に合わせてブックを自作します。旅の前から旅が始まるような感覚が好きなのです。
スクラップブックは旅行中に作ります。現地のいろんなものを貼り、思ったことを書きつらね、スケッチを描いています。どんどんとコラージュしていくのです。帰ってきてから写真を貼ることもあります。
2002年の世界一周のスクラップブックは、電話帳ぐらいの厚さのものが3冊。重いので現地から日本に送ったので、帰国してはじめて3冊揃いました。その小包の段ボールを帰国後に表紙にしました。
その約30年ぶんのスクラップブックのコラージュやスケッチ、撮った写真や動画をもとに、「記憶」を触媒にして作品を作っています。
作った作品を、さらに次の絵の要素として使うこともあり、どんどんと作品がつながり上書きされていくので、制作活動自体もコラージュのようです。
コラージュして作品を作って行く過程は、旅の記憶が上書きされることに似ています。
貼り重ね、塗り重ねて作品を作るのは、それを表現したいからです
そうして出来上がった作品は、正確な事実ではないけれど、リアルな私の「旅の記憶」です。