#31 OTOGIKI LAB. 第17話「めざせ、ノーマライゼーション! YY System」-後編- ※ポッドキャスト文字起こし
川田:さあ、では前回に引き続きゲストはこの方です。株式会社『アイシン』の中村『雅紀』さんです。
中村:よろしくお願いします。
川田:いや、前回はまさか宇宙人の話になるとは笑。
びっくりしました。改めて、あの開発されている『YY System』について簡単にご説明いただけますか?
中村:はい。『YY System』は話した言葉を文字にする機能がメインなんですけど、それ以外に笑い声であったり、拍手であったり、あとは、緊急車両みたいな色んな音を目に見える形にするシステムで、『意思疎通支援システム』っていうふうに呼んでいるシステムです。
川田:こころまでつながるその意思疎通ができるシステムなんですけど、『YY System』と、今進行されているエンターテインメントの関わりについて、ちょっと伺いたいんです。
中村:はい。もし喋った言葉を文字にするということに関しては、まあだいたいできてきました。うん、ですけど、皆さん演劇を見に行ったり、音楽のコンサートを見に行ったりっていうのができない方が結構たくさんおられまして、行っても、まあつまらないとか。
案内がわからないとか。なんか映画も字幕がないといけないとか、いろんな問題があって、そういった楽しむっていう分野にも私たちのユーザーさんが安心していけるような、そんなものを作りたいなと思って今開発をいろいろ始めているところです。
川田:へえ、この『OTOGIKI LAB.』でいろんな方とお話していて、僕は結構衝撃を受けたのが、耳がもう全く聞こえません、聴覚障害がありますっていうお母様とライブに行って、
楽しめた?、大丈夫?って聞いたときに、いや、すごい楽しかったと。もう音は何言ってるかわかんないけども、周りの人のね、拍手してたり、憧れの人に会えたって、あの熱気に包まれたのがすごい楽しかったって言ってて、その熱気が視覚化できたりっていうのがすごいなと思いました。
中村:そうですね。これをちょっと今アプリを画面上でスマホで僕に見せていただいていますが、例えばですね、ちょっと拍手、今、僕は拍手すると、これ、笑うとですね、今、
(笑)
これ、
川田:笑ったアイコンがああ、本当だ。
すごいすごい、あの文字がぶわーっと流れてるんですが、喋った言葉が文字になってるんですが、その中に笑い声とか口笛とか、なんかこう、なんて言うんですかね。今までこう文字情報でなかったものがアイコンでポンポン出てくるから、この会話が楽しかったことっていうのがすごい伝わりますね。
中村:そうなんです、そうなんです。
あとはですね、例えばこれもですね、ちょっと画面でしかわからないイントネーションを表示できる機能もあって、ああ、本当だ、すごい伝わりますねって言ったら、こう矢印でひゅーとジェットコースターのように書かれてる、まさにそんな感じですね。
川田:普通の文字だと、ただのプレーンなテキストなんですけど、こんな感じでですね、文字に強弱がつくんだ!
中村:そうです。大きな声でしゃべると、大きな文字になりますし、
上がったりもします。
川田:いや、これ、お笑い芸人さんの漫才とかコントとかって、抑揚が面白かったりするじゃないですか?はい。
そういうところって伝わらないのかなと思ったら、これ伝わるんですね。
中村:伝わると思います。
〇〇やねん!なみたいな言ってて、なんでやねんな(笑)。
川田:面白!!
すごいですねえ。でも、こういうのって実際にエンターテイメントにどういうふうに生かせそうだと『中村さん』は思いますか?
中村:はい。エンターテイメントで、例えば映画とか、舞台とかで、決まっている公演の字幕っていうのは、ある程度台本とかからつけることができるんですけど、まず今すごく求められているのが舞台挨拶とかですね、自由にしゃべるときとかって、あるじゃないですか?
ああいうときって、やっぱり文字情報が出せなくて、何をしゃべるかわからないので、
で、そのときにこういったライブの音声認識っていうのがないと逆にできないので、うん。まずそういったところから入っていって、
であとその音楽を可視化したりする機能もあるんですけど、著作権の問題であったり、
録音の問題とかっていうのがやっぱりつきまとってしまうんですね。あのメディアの世界って、そこのところをいきなりやるとですね、やっぱりそういう問題とぶつかってしまって進まないので、それ以外のところからできるサポートっていうのを始めて、そういった業界の方に知っていただく。うん。
『エンターテイメント』の分野にも字幕とかですね、可視化するっていうこと
聞こえない方に対する配慮とかサービスっていうのが合わせてやっていく必要があるよっていうことを知っていただくっていうところからまず始めていきたいと思って。
川田:映画でいうとですね、ちょっといただいた情報に『みんなおしゃべり』という映画との関わりっていうのを聞いたんですよ。これちょっとご説明いただいていいですか?
中村:はい。
今月のですね、11月の末から公開予定の『みんなおしゃべり』という映画があります。で、あの映画の中には聴覚の障害のある方とか外国人の方が出てきて、いろんなこう。
コミュニケーション方法でこう衝突するような映画なんですけど、その中に出演している当事者の『ろう者』の方がですね、劇中で使う音声認識アプリがあったんですけど、それを『YYシステム』を使いたいということを言っていただいて、監督に。
で、監督の方から私のところにオファーが来まして、使っていただくことになったっていうのが、まあそもそも経緯でした。うん。それをですね、あの実際使っていただい。
で、撮影の様子をちょっと見させていただいて、その後に今その『デフリンピック』に合わせて映画の公開に向けて、いろんなこう宣伝をしている状態なんですけど、そこのまあ、挨拶であったりとか予告編だったりとかっていうのにその文字情報があるっていうことをつけることによって、
この映画プラス映画を視聴する人がどういう情報が必要かとかどういう配慮が必要かということをこう一緒になってこう伝えていってるっていうような状態ですね。映画自体まだ公開されていないものです。はい。(2025年11月上旬時点)
川田:へえ。
先ほどのお話だった完成した映画とその完成した映画の試写会のところでのお話でしたけど、作る段階からこう関わっていく。
ってことですよね?
中村:そうです、そうです。
川田:へえ、あとあの『北村仁』さんとのお話っていうのも伺ったんですが、北村仁さんって、あの手話ダンスをされる方ですか?
中村:はい。そうです。あの手話ダンスをやっておられまして、今年もですね、少し1カ月か2カ月ぐらい前に『手話ダンス』でギネスを取ろうみたいな活動されていまして、で、そこ結構大きなホールを貸し切ってやられてたんですけど、あの後ろのでかいスクリーンに字幕を出して、見やすいように私たちの『YYシステム』を使っていただきまして。
川田:へえ!!
すごいですね。それだけのギネス記録を狙うってことは、たくさんの人が集まったわけですよね?
中村:そうです。障害がある方も。千人近く集まったって聞いていますね。
マンツーマンで、耳が聞こえなくてっていうコミュニケーションをどういうふうに回避するというか、より良くするんだろうっていうところから、本当に何ていうか、エンタメであったり、たくさんの人たちの気持ちをつなぐものにもなったりっていう、すごい『YYSystem』の広がりをこの2回で感じたんですけど、
川田:すばらしいですね!あの音聞きとしては、チームの中にはライブイベントの制作者もいるんですよ。どういったそういった場所に『YYSystem』を導入していく、なんかコラボができるのかなっていうのも、お話を聞きながら考えてたんですよね。
う
中村:はい。まずは音楽のコンテンツではそもそもあるんですけど、やっぱりこう、
受付であったりとか、その会場に行く時のサポートっていうのが必要な方も多いものですから、聞くっていうことに恐怖を感じなかったりとか。そういうところで、まずは文字情報
があるよっていうのを告知する時に、ちょっと書いてあると心理的ハードルをね、
下げるのが大事ですよね。
安心していけるんだっていう状態をまず作ることによって、音楽業界もこれまで来れなかった人がお客さんとして、
なかなか呼ぶことができなかった方が、来ていただけるっていうことになると思うんですよ。のお友達とか家族の方も一緒に来てくれたりもしますし、
それが、すごく少ないっていうことはなくて、結構おられるんですね。聴覚障害者の方って、2050年には世界で20億人になるって言われます。
WHOが発表しまして、
2050年には4人に1人が、まあ何らかの聴覚障害、完全に聞こえない方になるっていうことになって、
川田:聴覚過敏があったりとか。うん。
いうことがあるので、もうもはやマイノリティではないですよね。4人に1人になってくると、
中村:そうですね。で、ここにいる今、何人かおられますけど、その中の何人かが。
聞こえない人がいたら、今音声でお話してますけど、それだけでは不十分になってくるので、そういったことを常に意識する必要がある時代に入ることもないかと。
川田:なんかそれがスタンダードになる時代がもう近いってことですよね。
中村:はい、近いと思います。
川田:それがあらゆる製品やサービス、もちろん音楽やエンターテインメントもそうですけど、そういったことを意識して、イベントを設計したり、コンテンツを作ったり、
サービスを開発したりっていうことがないと、その評価が落ちていくというか、楽しめなかったりとか、まあそもそもライブフェスとかに関しては、もう過当競争じゃないですか?うん。たくさんイベントがやっぱり増えてきていて、そうなった時に配信でどうこう見て、
とか、いろんな出口を探していく中で、そういったサービスが一つあるだけで、なんか本当にイベントの経済規模も変わるし、できることも変わりそうですよね。
中村:そうですね。例えばホテルの予約とかも、最近そういうアクセシビリティがあるよとか、そういう配慮があるよっていうことが、サイトの中になんかアイコンで出たりするじゃないですか?あのトイレありとかユニットバス、ユニットバスじゃないか、なんかあるじゃないですか?そういったものが、書かれているところがあるとそっちを選ぶという方も結構多いって聞いたんですね。だから、そういったのがどんどん広がっていくのかなっていうふうにも思いますね。
川田:なるほど。でも今の話を伺うと、そういった配慮がされていても、事前に告知されていたり、ホームページで配慮がありますよっていうのを伝えておくっていう心理的ハードルを事前に下げるっていうのは、結構大事ですね。
中村:そうです、そうです、そうです。行くまでがドキドキしますもんね。
川田:そうなんですよ。で、今はそういうのが、あったりなかったりで過渡期だと思うんですよ。だから、あるとちょっとどうなんだろうって見に行くっていうところからも始まるかもしれないですし、はい。
いずれ当たり前にはなってくると思うんですけど、
なんかそういう意味では、ラジオのメディアって、ある意味そういう人たち、聴覚障害のある方からしたら、もう聞けないものって思われてる。可能性があるなって思います。
中村:そうそうですね。それは実はよく聞いたりします。
川田:今、この『ABCラジオ』のポッドキャストでお話ししてますけど、もしかしたらそのラジオの音声を可視化して記事にすることができたりとか、あとはラジオの中の人間だから思うんですけど、ラジオって、ディレクターという制作の方がいて、それをアシスタントするアシスタントディレクターや、統括するプロデューサーがいて、そういった編成があるんですけど、アシスタントディレクターがずっとSNSを更新し続けてるみたいな番組があるんですよ。
なんか冷静に考えたら、何のアシスタントをしてるんだろうみたいな。
中村:そこにAIってできるんじゃないかなって時々思うんですよね。例えば、今さっきデモした時のアプリを立ち上げたままですけど、はい。まあまあ話してる内容はこうやって目で見えるので、はい。あのポッドキャストとかを文字起こししながら、見られている皆さんとかも結構おられますね。
川田:ああ、面白い。そっか、リアルタイムでポンポン文字が出て行くから、それを追っていくだけで、ラジオを聞いているみたいな感覚になるんですね。なんか知り合いの方が出ているラジオを聞いたりしたいんだけど、やっぱり音声だけだと聞こえないので、文字起こしアプリを使って、文字にしながら視聴しているっていう感じですかね。
これ、ちょっと『ABCラジオ』もそうですし、ファンの多い方がたくさんいらっしゃる芸人さんとかアイドルさんの番組に試験的に導入するっていうのは、面白そうですよね。
中村:はい。面白いと思いますし、これから必要になってくることなんではないかなっていう気もするんですよね。そうですよね。必要ですよね。で、その文章自体を今度はAIで要約してもらったりすると、一瞬で記事になるし、
川田:なんか一つ作ったものが例えばラジオだともったいないのは、めちゃくちゃ面白いお話の、話芸のある方が毎朝とても素敵な話をするのに、それがもう一瞬で流れていくフローで、なんか蓄積されないみたいなのがあって、
そういうのがもうAIで自動的にストックされていけば、もちろんこっちの蓄積ができるし、ラジオの設定も増えるし、なんか『ABCラジオ』としても、なんか『YYシステム』の導入の未来というのは、面白そうな気がしますね。
中村:そうですね。放送局さんの方の音響で音を取っていただいて、それをアプリで文字にして、ブラウザでURLで配信することもできるんです。そして、その配信された文字は読み取り専用なので、コピーとかもされない状態でただ見るだけっていうモードが作れるので、
そういった録音の心配とかっていうのはないものが、我々としても作ってあるので。
川田:電波で配信するのと、インターネット経由で同時に文字を配信する。ブラウザでコピーできない形で配信する。っていうのができますね!
何かコラボができたらというふうに思いましたけど、まずはそういったところから始まって、
あとは実際に一度イベントもしたことがあるんですけど、トークショーとトークセッションとライブというところに、例えば後ろにビジョンがあって、ずっと文字が流れるように出て、
来るようにしていたら、それこそ『OTOGIKI LAB.』を本当に聞いてほしい人たちや、僕たちが本当に話を聞きたい人たちが参加していただけるイベントを作れるかもしれませんね。
中村:はい。最近、ライバーさんが『TikTok』とか『インスタライブ』をやられている方は、文字情報をつけにくいんですね。リアルタイムで僕がちょっと試しにやって、実は自分の胸元にプロジェクターで文字を出すというのをやりまして(笑)
川田:情報保障ということもあるんですけど、ちょっとエンターテイメントの良さがあるというか、まずは面白がることが大事ですね。
中村:やってみようって、僕もやってみようって思う人がいると思うんですよ。それを見て、すごく高価なシステムとか難しいシステムじゃなくて、無料のアプリでできてしまうので、
川田:無料なのはすごいですね。
中村:はい。
川田:今のこの話を聞いて、うちの会社にも『YY System』を導入したいとか、『YY System』でこんなことをやってみたいっていうアイデアが浮かんだ人は、どういうふうに中村さんにコンタクトを取ったらいいですか?
中村:『X』と『インスタグラム』で発信させていただいておりまして、ちょうど今、その『世界字幕を添える展』というのでみんなの事例を集めているんですね。どんなところに字幕を添えたいかとか、どこにあったらいいかで、それを実は応募いただくと賞金がもらえるコンテストをやっています。
おお、胸筋の総額は実は50万円で、めっちゃいいですよ。えー、12月7日に発表会がありまして、ちょうど今募集をしていますので、
『YY System』で検索していただくと出てくるアカウントがあるので、そこをちょっと見ていただくと、
川田:わかりました。ハッシュタグで『世界字幕を添えるコンテスト2025』をつけて発信していただくだけなんですけど、統合完了でして、はい。今日のお話、そして前回と合わせて聞いていただいて、ぜひともこの楽しいエンターテイメントのチャレンジの輪に皆さんが加わっていただけたら、僕もうれしいです。
今後ともぜひ、いろんなコラボをさせてください。
中村:はい。ありがとうございます。皆さんが『YY System』を検索するときは、YYSystemは英語で検索していただければと思います。
川田:ということで、あっという間のお時間となりました。
この時間のゲストは、前回ともに素敵なお話を聞かせてくださいました『株式会社アイシン』の中村雅紀さんでした。中村さん、ありがとうございました。
ありがとうございました。
『川田一輝』がお送りしてきた『OTOGIKI LAB.』第17回はいかがだったでしょうか。2回にわたって中村さんにお話を伺いましたが、
いやー、なんかこれまだ出ていないだけで、いろんなコラボがあると思うんですよ。あと改めて、ラジオのブースでお話ししているので、ラジオってこんな面白い超人たちがたくさん喋っているのに、ひっそり流れているのもったいないなって、ずっと思っていたんです。
例えばポロッと言ったことだけが一部切り取られて、サイトに出てしまうことにはちょっと腹が立っていたんですよ。で、それだったらこういった文字起こしをすることによって、ちゃんと正しく情報を要約した状態で伝えてくれたら、なんかラジオの可能性や
ラジオの持つ生放送の危機回避みたいのもできるんちゃうかなっていうふうにも思いました。もちろん、ライブの方もですね、最近大阪の新しくできたライブハウスには大きいビジョンと言われるモニターがあって、その映像と音楽を楽しむことが今後スタンダードになっていくので、
『YYSystem』の技術が入ると、より聴覚障害の方もそうですが、我々も楽しめるんじゃないかなと思っております。『YYSystem』、これからも一緒に皆さんと楽しみに、ワクワクしながら見守っていきましょう。
ということで、この番組ではサポートしてくださる企業様を引き続き大募集中です。番組を聴いて少しでも興味を持っていただいた方、これを聞いていただいているイベンターや音楽ライブハウスをされている方なども、『YYSystem』さんと繋いでほしいと思います。音に関して何か一緒にしたい方はこちら、
ご連絡ください。お問い合わせは『info@otogiki.com』です。
『info@otogiki.com』までお待ちしています。
では、17階の研究は終了といたします。『ABCラジオポッドキャスト 音聞きラボ』のお相手は川田和希でした!
(END)