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ピアノ弾きの覚書

アンダ

2019.03.09 23:37

アンダってなんだ?


ここでのアンダはゲザ・アンダのこと。


日本ではあまり知られていないのですが、ハンガリー生まれの方でハスキルなどと同じ時代のピアニストです。


ふらっと寄った本屋さんのCD売り場にアンダの12枚組のCDボックスが破格で売っていたので、思わず購入してしまいました。

普通に単品のCDや録音物は持っていましたが、今回のは全てピアノ協奏曲で、モーツァルトほぼ全曲、ベートーヴェンのトリプル、シューマン、グリーグ、ブラームス、フランク、バルトークが入っていてついつい衝動買い。


まず聴いたのはフランクの交響的変奏曲。

アンダの演奏は決して派手でもないし、奇をてらったアプローチもない。

でもその演奏の中からは、このピアニストがどれほど感受性が強く、しかも同時に頭で考えているのかがよくわかります。

とても興味深い。


モーツァルト。いくつか聴いたけど、中でもkv.488 の1楽章。

なんというかな〜、このテンポ感ってすごい。特に速いわけでも遅いわけでもない。でも16分音符のこのテンポの取り方が尋常じゃない素晴らしさ。真似できるようで絶対真似できない名演。


CDボックスに入っていたブックレットを読むと、これまた面白いことがたくさん書いてあった。彼が音楽院のディプロマをした時のプログラムとか。バルトークがまだ世に広まっていない時にバルトークを取り上げるなど、様々なエピソードが書いてあって読んでいて面白い。


良い買い物したな👍