University College London(UCL)留学記:Biopsychosocial management
おはようございます。University College London (UCL)の理学療法士の倉形です。理学療法士はリハ専門職のひとつです。
今日は、先日の授業で習った『Biopsychosocial management』に関して書きます。
今学期は、Rehabilitation and Multi-Dimensional Patient Managementと言う科目があります。上肢、下肢、腰部のClinical reasoningの後、慢性痛(Chronic pain)に関する授業がありました。
私が通っているUCLと関係が深いRoyal National Orthopaedic Hospital (RNOH)は、重症の慢性痛を抱えた患者のための、慢性疼痛管理プログラムを提供しています。
このプログラムは、3週間の入院プログラムで認知行動療法、運動療法をグループで行い、患者教育なども行います。朝8時から夜9時まで食事や入浴を含めつつ、プログラムを行うようです。 オーストラリアでシドニー大学のチームなどが主導して行っているプログラムととても良く似たプログラムです。
そのプログラムで用いられているのがBiopsychosocialモデルに基づく介入です。 身体的要因、心理的要因、社会的要因の全てを考慮しましょうというモデルです。
この3つの要素のうち、どれかに過度に偏るのではなく、3つとも見ていこうというモデルです。
私はこの、「効果がありそうなことは全部やっちゃおうよ!!」というノリは割と好きです。
日本の病院の中にも慢性痛治療に有名な病院があります。ただ、3週間もの長い期間の入院プログラムを提供しているかはわかりません。
こちらの医療費負担は原則ゼロですので(かかりつけ医(PG)に診てもらってからでないと大きな病院にかかれないので、各患者が無料でかつ無制限に治療を受けられるわけではないです)、PGが適応があると判断し、患者が希望すればこのプログラムも無料だと思います。食費などは別かもしれませんが・・・。
3週間入院して朝から夜まで治療プログラムを提供するとなると、数十万から数百万円はかかると思います。イギリスのNHSは費用対効果も重視して保険適応を決めているので、慢性痛を放置することの経済的損失はこれ以上ということになるのだと思います。
来週の授業で、細かなスケジュールであったり、どういった評価をしているかなどの詳細に関して教えられるようです。 非常に興味深い、このコースに参加した目的の一つでもあるので、しっかり学んできたいと思います。
またその辺りもシェアします。
今日も、最後までお付き合い頂きありがとうございます。
理学療法士 倉形裕史
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