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マンション保険料の高騰とその背景  ― 朝日新聞記事から...

2026.03.19 23:40


― 朝日新聞記事から読み解く管理組合のリスクと対策 ―


近年、マンション管理組合が加入する火災保険(共用部分)の保険料が大幅に上昇しています。朝日新聞の記事「マンション保険クライシス」では、大手損害保険会社の火災保険が長年赤字である実態や、漏水事故の増加などがその背景として報じられました。本記事では、その内容をもとに、保険料高騰の構造と管理組合が取るべき対応策を分かりやすく解説します。


(出典:3/17、18、19 朝日新聞朝刊)



1.マンション保険が値上がりしている理由

① 火災保険の長期的な赤字構造

記事では、大手損保各社の火災保険が長期間にわたり赤字であることが指摘されています。

主な要因

 自然災害(台風・豪雨)の増加

 保険金支払いの増大

 料率設定の見直し遅れ

→ 結果として

👉 保険料の引き上げが継続的に実施


② マンション特有のリスク増大(漏水事故)

特に問題視されているのが漏水事故の増加です。

背景

 築年数の経過(老朽化)

 給排水管の劣化

 専有部・共用部の境界トラブル

記事でも

👉 「老朽化による漏水が事実上の更新要因」

といった趣旨の指摘がされています。


③ 保険金支払いの集中(小口多発型)

マンション保険の特徴として、

火災よりも「水漏れ」が多い

 小規模事故が頻発

 修繕費が積み重なる

👉 結果:保険会社の収支悪化



2.管理組合への影響

① 保険料の大幅値上げ

更新時に1.5倍〜2倍以上になるケースも

長期契約(10年→5年)への短縮


② 保険加入制限の厳格化

築古マンションは加入条件が厳しくなる

事故歴が多いと引受拒否の可能性


③ 修繕計画への影響

保険料増 → 管理費・修繕積立金を圧迫

長期修繕計画の見直しが必要



3.問題の本質(構造的リスク)

今回の記事から読み取れる本質は以下の通りです。

①「保険でカバーする時代」からの転換

従来:

事故 → 保険で対応

現在:

事故多発 → 保険料上昇 → 自己負担増

👉 「保険依存モデルの限界」


②老朽化マンションのリスク顕在化

配管更新の遅れ

設備更新の先送り

👉 結果:事故増 → 保険料上昇の悪循環



4.管理組合が取るべき対策

① 漏水事故の予防(最重要)

給排水管の計画的更新

専有部配管の管理ルール整備

定期点検の実施


② 保険内容の見直し

免責金額(自己負担額)の引き上げ

補償範囲の適正化

不要特約の整理


③ 事故履歴の管理

事故記録の蓄積

再発防止策の明文化

👉 保険更新時の評価改善につながる


④ 複数社見積の取得

損保会社・代理店の比較

管理会社任せにしない


⑤ 長期修繕計画との連動

保険料上昇を前提に計画見直し

配管更新の前倒し検討



5.管理組合のチェックポイント

✔ 過去5年間の事故件数を把握しているか

✔ 漏水事故の原因分析がされているか

✔ 保険の補償内容を理解しているか

✔ 管理会社任せの見積になっていないか

✔ 配管更新の計画が長期修繕計画に反映されているか



まとめ

朝日新聞の記事が示す通り、マンション保険の問題は単なる「値上げ」ではなく、

👉 老朽化 × 事故増加 × 保険制度の限界

という構造的な問題です。

今後は

「保険で備える」から「事故を減らす管理へ」

という発想の転換が不可欠です。






《参考》

マンション保険料高騰Q&A


Q1.なぜマンション保険料はこんなに上がっているのですか?

A.主な原因は以下の3つです。

 自然災害の増加(台風・豪雨)

 漏水事故の増加(老朽化)

 保険会社の火災保険が長期的に赤字

特にマンションでは

👉 漏水事故の多発が最大の要因

となっています。


Q2.どのくらい値上がりしているのですか?

A.一般的には以下の傾向があります。

 更新時に1.5倍~2倍以上

 築古マンションではさらに上昇する場合あり

 長期契約が短縮(10年 → 5年)

※事故歴が多いと、さらに上がる可能性があります


Q3.なぜ火災よりも漏水が問題なのですか?

A.発生頻度が圧倒的に多いためです。

 火災:まれだが高額

 漏水:頻発し、積み重なる

👉 保険会社にとっては

「小さな支払いの大量発生」=収支悪化


Q4.事故が多いと保険に入れなくなるのですか?

A.可能性はあります。

 更新時に条件が厳しくなる

 保険料が大幅上昇

 最悪の場合:引受拒否

👉 特に注意すべきは

 短期間での事故多発


Q5.保険料が上がる具体的な目安はありますか?

A.明確な公開基準はありませんが、実務上は以下が目安です。

 年1件以上の事故が継続

 5年間で3~5件以上

 同一原因の再発(例:同じ配管)

👉 この場合

「リスクの高いマンション」と評価されやすい


Q6.管理組合として一番重要な対策は何ですか?

A.結論はこれです。

👉 漏水事故を減らすこと

具体策:

 給排水管の更新

 定期点検

 専有部ルールの整備


Q7.専有部分の漏水も管理組合の責任ですか?

A.ケースによります。

 共用部分 → 管理組合

 専有部分 → 区分所有者

ただし、

👉 被害が共用部分や他住戸に及ぶと

管理組合の保険が使われるケースも多い


Q8.保険料を下げる方法はありますか?

A.主に以下の方法があります。

① 免責金額を上げる

→ 小規模事故を自己負担にする

② 補償内容の見直し

→ 不要な特約を外す

③ 複数社見積を取る

→ 条件比較が重要


Q9.管理会社に任せていれば大丈夫ですか?

A.任せきりは危険です。

 特定の代理店に偏る可能性

 比較が不十分な場合あり

👉 理事会として

複数見積の取得と内容確認が必須


Q10.長期修繕計画と保険は関係ありますか?

A.非常に関係があります。

 配管更新の遅れ → 事故増加

 事故増加 → 保険料上昇

👉 結果

修繕計画にも影響(負担増)


Q11.今後、保険料は下がる可能性はありますか?

A.短期的には下がりにくいと考えられます。

理由:

 災害リスクの増加

 老朽マンションの増加

 保険制度の見直し継続

👉 今後は

「上がる前提で管理する」必要あり


Q12.理事会として今すぐやるべきことは?

A.以下の5点を優先してください。

 ✔ 過去の事故履歴の整理

 ✔ 漏水原因の分析

 ✔ 保険内容の見直し

 ✔ 複数見積の取得

 ✔ 配管更新の検討




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