前回、「やる気を引き出す関わり方」について書きました。
前回、「やる気を引き出す関わり方」について書きました。
安心できる場をつくること。
小さな変化を見つけること。
選び、考える機会をつくること。
それらの積み重ねが、子どもの内側にあるやる気を引き出していきます。
けれど現場に立っていると、もう一つの現実に向き合うことになります。
「途中でやめてしまう子」です。
最初は楽しそうに通っていた。
やる気もあった。
それでも、ある時期から足が遠のいていく。
なぜ、そのようなことが起こるのか。
今回は、「やめてしまう子に共通すること」について考えてみたいと思います。
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まず感じるのは、「自信の低下」です。
できないことが続く。
うまくいかない経験が重なる。
その中で、「自分には無理だ」という思いが少しずつ積み重なっていく。
最初は小さな違和感でも、
やがてそれは「やりたくない」という気持ちに変わる。
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次に、「比較による苦しさ」。
周りの子と比べてしまう。
あの子はできるのに、自分はできない。
その差を感じ続けることは、子どもにとって大きな負担です。
本来は自分のペースで成長していくはずが、
いつの間にか「他人基準」になってしまう。
その状態では、続けることが苦しくなるのも無理はありません。
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そして、「目的の見失い」。
なぜ剣道をやっているのか。
最初は楽しかった。
体を動かすのが好きだった。
友達がいた。
けれど、結果や評価ばかりに意識が向くようになると、
その原点が見えなくなる。
意味が分からなくなったとき、人は離れていきます。
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では、どうすればいいのか。
大切なのは、「戻れる場所」をつくることです。
一度離れそうになっても、
また戻ってきてもいいと思える環境。
できなかったことを責めるのではなく、
戻ってきたことを認める。
その一言が、次の一歩を支えます。
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また、「小さな成功体験」を意識的につくること。
難しいことばかりではなく、
できることにも目を向ける。
一つできた。
少し前に出られた。
その積み重ねが、「続けられる感覚」をつくります。
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そして何より、「関係性」です。
この人となら、続けたい。
この場所なら、また来たい。
そう思える関係があるかどうか。
技術以上に、そこが大きく影響します。
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子どもは、理由なくやめるわけではありません。
必ず、そこに何かのサインがあります。
その小さな変化に気づけるかどうか。
それが、指導者としてとても大切な視点です。
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剣道を通して育てたいのは、
「続ける力」です。
うまくいかないときでも、
少し立ち止まりながらでも、
それでもまた戻ってくる力。
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その力は、環境と関わりの中で育っていきます。
だからこそ、今日の一言。
今日の関わり方。
その一つ一つを大切にしていきたいと思います。
次回は、「子どもが自ら動き出す瞬間」について書いていきます。
やらされるのではなく、自分から動き出すとき。
そこに何が起きているのかを、少し深く見ていきたいと思います。