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岡山大学 清田哲男研究室

PBLのイベントを開催いたしました

2026.03.22 23:20

E-PBL AWARD ZERO

高校生がPBL(Project Based Learning)を通して得た学びをチームで発表し、社会や世界に問いかける大会です。

PBLとは、P=プロジェクトをB=ベースにL=ラーニングする、課題解決型の探求活動を指します。

本大会では、県内の高校8チームが参加し、地球環境やSDGs、ジェンダー教育などの視点から、学校教育や国内外の社会における諸問題の解決に向けた提案を発表しました。


高校生の発表から

各チームは、自分たちで立てた仮説や課題をもとにワークショップを実施したり、データを収集・分析したりと、主体的に調査・研究を進めていました。

その過程では、得られた結果から新たな問いや仮説、課題が生まれ、それを解決するために再び省察を重ねるという、探究的な学びのサイクルがしっかりと回っていました。どの発表も非常に完成度が高く、自分たちが日常で感じている疑問や違和感に着目し、単なる「調べ学習」にとどまらず、社会に対して提案を行っている点が印象的でした。

また、発信方法についても試行錯誤を重ね、「どのように価値を伝えるか」という視点を大切にしているグループも見られました。

「やって終わり」ではなく、その先にある社会への影響まで見据えている姿勢は、私自身にとっても大きな学びでした。

価値をどのように届け、どのように受け取ってもらうのかという視点は、日々意識し続けるべき課題であると感じています。

高校生たちはこの取り組みを通して、当たり前を疑い問いを立てる力、課題解決に向けて試行錯誤する力、そして他者と協働しながら新たな価値を創出しようとする事など、様々な経験が得られたのではないでしょうか。これらは目に見える成果としては表れにくいですが、今後の学びや人生に確実につながっていくものだと感じます。



講演からの学び

審査の間には、株式会社iプランニングKOHWAの坂越生章様より、「PBLと企業との関係」についてご講演をいただきました。

企業においては、「お客様に求められているもの・こと」そのものが課題であり、その解決を通して利益と社会貢献の両立を目指して日々PBLが行われているというお話でした。

特に印象に残ったのは、「それを達成できたかを判断するのは他人である」という言葉です。

企業という視点で考えると、どれだけ良い取り組みをしていても、それが社会や相手に価値として認められなければ、対価にはつながりません。つまり、自己満足で終わるのではなく、「相手にとってどのような価値になっているか」を常に問い続ける必要があるのだと感じました。

この考え方は、教育や日常生活にも通じるものがあると感じています。自分が「良い」と思うことだけで完結するのではなく、それが他者にどのように届き、どのように受け取られているのかを意識することが大切です。

今回の学びを通して、課題に向き合う際には、自分本位ではなく社会とのつながりの中で価値を捉え、他者の視点を取り入れながらよりよい形を模索していく姿勢の重要性を改めて実感しました。今後は、自分自身の取り組みにおいても、「誰のための価値なのか」「その価値は本当に届いているのか」という視点を持ち続けながら、より深い学びと実践につなげていきたいと思います。



PBL CROSS

探究活動を終えた生徒と高校教員、そして次年度に探究活動へ取り組む生徒と高校教員が集まり、他校の生徒・教員と交流しながら、それぞれの経験や課題を共有する場です。

この場では、

これから探究活動に取り組むチームは「探究に対する不安や疑問」、

探究活動を終えたチームは「探究を通して解消された不安や疑問」

をテーマにディスカッションが行われました。



特に印象に残っているのは、テーマ選択で悩んでいる中学生に対して、対話を重ねていく中で出てきたお話です。

「最初から壮大なことを考える必要はない。テーマが広すぎると抽象的になってしまうため、まずは自分の身近なところから始めることが大切。普段からアンテナを広げ、些細なことでも『あれ?どういうことなんだろう?』と疑問を持つことで、自分の興味・関心から意外と大きなテーマへと広がっていく。そこから少しずつ具体化していけばよい。」

というアドバイスでした。

この言葉を聞いて、私は「自分が興味を持てるものでなければ探究は続かない」ということを改めて感じました。興味があるからこそ主体的に調べ続けることができ、その過程で新たな疑問や問いが生まれてきます。そして、「もっと良くするにはどうしたらよいのか」「自分は何を知りたいのか」と考え続けることが、探究を深めていく原動力になるのだと思います。自分自身の関心や小さな疑問を大切にしながら問いを育てていくことの重要性を実感しました。


まりもも