オルレアンの少女24-ランス戴冠!裏切りの預言
2019.03.11 10:53
7月12日、シャルル軍はトロワを出発、シャロン=シュール=マルヌを無血開城させた。ランスに近付くにつれ、国王戴冠のお触れを受けた民衆が次々に行軍に加わり、もうこうなると攻撃は不可能であった。ジャンヌの作戦は見事に当たったわけである。ジャンヌは、その中でドンレミ村の仲間とも巡り合った。
しかしジャンヌは、ここでなんと「自分には怖れるものは何もない、ただ裏切りが心配」と恐ろしい予言をしたと仲間が証言しているのである。これは単なる不安だろうか、それとも予言?ともかく、7月16日には、シャルル軍は、何も妨げるものなくランスに入城を果たす。
1429年7月17日、あわただしくもランス大聖堂で、古式にのっとって国王シャルル7世の塗油と戴冠の儀式が行われた。この油は、サンレミ大修道院にあるクローヴィスの洗礼のため鳩が持ってきたという聖油1滴を混ぜなければならない。王は最初下着姿で、最初の塗油を受け、国王服を着ながらさらに塗油を受ける。
ジャンヌと言えば、特別に彼女の軍旗を持ちこんでいた。彼女の父母も参列していた。重臣達が次々と臣従を誓うなかで、ジャンヌは王の足をかき抱き、初めて「国王様」と呼びかけ、神の御旨は成就されました」と述べたのである。ジャンヌが最高に降伏な瞬間であった。
下はリュック・ベッソンの映画のランス戴冠