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クランキング考察 その9 シーズナルパターンのひとつ

2019.03.11 11:10

久々の更新で久々のクランキング考察です。

 

内容的には前回のクランキング考察『操作系クランク』と重複するところもありますが、プリスポーンの一歩前ぐらいからアフター期にかけてのシーズナルパターンのひとつを書きたいと思います。

 

最後に過去に書いたクランキング考察と波動のお話のリンクを貼っておきますので合わせて読んで頂けると幸いです。

 

さて、水温が上昇し始める3月上旬から中旬になるとバスが産卵を意識した行動を始めるのは知られたことですが、水温の増減が秋よりもシビアにバスの行動に反映される時期ですので基本的にバスの射程距離が短いのがネックになります。

 

所謂、『一段下』や『シャローのちょっと沖』に居る個体はアジャストが決まれば(合わせるべき要素は多いですが)ハイシーズン程でないにしてもある程度の距離を追っているように思います(見えませんが)が、岸際のカバーに入った個体はカバーから離れるのをかなり嫌がるので、カバーから出てきたと思ったらスッと帰っていくか、そもそも出てこないかのどちらかがほとんどではないでしょうか。
 

見たままの印象ですと、スローに巻いてもクランクのスピードに着いてこれないといったものです。

 

そこで昨年の春先に思い立って試してみたところ、カバーから引っ張り出してからのバイト率の高さやバイトの深さが非常に良かった方法があります。

 

シンプルな表現をすれば『巻かないクランキング』や『クランクのペンシルベイト的使用』になりますのでこれだけで分かる方もいるかもしれません。

 

実際に私が使っていた方法は6フィート8インチぐらいのロッドにMRまたはDRクラスのリップを搭載したクランク(サイズは様々)を着水後にリールのハンドルを半回転から1回転させて、潜らせたところからその水深をキープしつつロッドワークで柔らかくタイトなS字を描く様なドッグウォーク(180度振らせる)を浮かせないように前に進ませないように続けるといったものです。

 

アプローチや有効だった場所の特徴なんかは後ほど書きます。

 

巻かないクランキングと言うと否定的な方もいると思いますが、こういった使い方をした時にクランクベイトの形状でないと出せないアクションがあるので、これを使わないのは非常にもったいない話です。

 

クランクでもできるものとできないものがありますが、リップがMRまたはDRクラスのものでボディ形状がBIG-Oやピーナッツのようなティアドロップタイプのものが理想的な動きになるものが多く、リップはやや角度のついたもの(寝すぎ立ちすぎは不可)、といった条件を満たしたものが条件になります。

 

当工房のクランクですとSB63MRとCATHERINE75HT-DRがこれに最も合致しており、ドッグウォークよりもノッキングやフラッタリングの方が良い反応を見せる場合はフラットサイドのFL62MRまたはDRを使い分けていました。

 

◆SB63MR

◆CATHERINE75HT

◆FL62MR

◆FL62DR

市販のクランクで何か近いものは無いのかというと、エバーグリーン社のワイルドハンチがかなり近いです。

 

浮上速度が速いので、ゆっくり一点に留めるというイメージにはなりませんが、着水した状態でペンシルベイトを動かす要領でロッドを操作すると、水面直下でフニャフニャとS字のような柔らかいドッグウォークを見せてくれます。
 

この方法の理想的なアクションはまさにこの系統で、ポイントの規模で使うクランクのサイズを変えるのはOKですが、アクションの質が変わるとバイト率どころか出てくる確率も下がります。

 

タックルについてですが、ロッドは曲がる部分の長い6フィート8インチぐらいのものでアクションはクランクのウエイトや抵抗に負けないものでレギュラーテーパーであれば概ね良いと思います。

 

ただし、ロッドとクランクのマッチングはかなりシビアで、ロッドの違いで全然動きませんという状態になったりもしますので先の条件に加えてグラス素材ならなお良しとしておきます。

 

リールは投げられればOKです。

 

ラインはフロロの方が良いです。

 

アプローチについてですが、確実にクランクを操作できる距離ならOKです。

 

カバーの規模や密度にも依りますが、距離はスポットから5~6mであることがほとんどです。

 

有効だったスポットはやはりスポーニングに向けて移動してくる先にある密度の高いカバーや濃いシェードで、シャローフラットや一気に3mや4mまで落ちているところよりも1.5~2mぐらいの水深で一旦落ち着くような場所が良いです。

 

岸際にカバーが無いような場所でもボトムの地形が複雑であったり、ウッドカバーが完全に水没しているような場所ではクランクのレンジを少し深めに設定したり、ドッグウォークさせながら徐々に潜っていくように操作すると下から出てくるので、よほど何もない場所でなければ使える方法であると思われます。

 

今回書いた方法も意地でもクランクで釣りたい人向けですが、先に書いた通りクランクでなければ表現できないアクションで釣るといったものですので、射程距離の短い時期のクランキングのひとつとして覚えておいて損はないと思います。

 

適合するクランクが手元にある方は是非お試しあれ。

  

こちらが以前書いたクランキング考察と波動のお話のリンクです。



 

それでは皆さん良い釣りを(o^-')b