身体的メタ認知
最近、よく耳にする言葉がある。
≪メタ認知≫。
自分が何を考えているか、何を感じているかを、もうひとつ上の視点から俯瞰して捉える能力のこと。
ビジネスの世界でも、教育の世界でも、今や「これからの時代に必要なスキル」として頻繁に語られるようになってきた。
ただ、わたしにはずっと引っかかっていることがあった。
メタ認知、メタ認知と言われるけれど、それをやっているのは結局、頭の中だけの話じゃないのか?と。
思考を俯瞰する。感情を観察する。
確かにそれは大切なことだ。
でも、
≪自分の身体が今どういう状態にあるのか≫
これを、同じように俯瞰して認識できている人が、果たしてどれだけいるのか。
ここ最近のセッションを通じて、わたしが感じていること。
どんな高い意識を持っていても、どんなに論理的に自分を分析できても、カラダの状態が認識できていない方は、必ずどこかで行き詰まりを迎えるのだ。
それも、本人がまったく気づかないかたちで。
骨に触れていくと、わかる。
頭の中でいくら「大丈夫だ」「前向きでいる」と思っていても、カラダは正直にその逆を伝えてくる。
内圧がパンパンに張りつめていたり、足指の骨の感覚が消えていたり、呼吸が浅く固まっていたり。
カラダはずっと、そこにサインを出し続けていた。
ただ、受け取る側がそのコトバを聞けていなかっただけなのだ。
これからの時代、情報は溢れ、AIはさらに加速していく。
頭で処理できる情報量は、もはや人間の限界を超えていく一方だ。
だからこそ、次に問われるのは、
≪自分のカラダが何を感じているか≫を、リアルタイムで受け取れる感度だと思っている。
それが、わたしが身体調律の現場から感じる
《身体的メタ認知》というスキル。
思考のメタ認知だけでなく、カラダのメタ認知まで育ててはじめて、本当の意味で「自分を知っている」と言えるのではないか。
身体は、あなたが思っている以上に、ずっと多くを知っている。
あとは、聴けるかどうか。それだけなのだ。