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産後うつ、1人で悩まないで。

ヒュッゲライフ香川一周年

2019.03.11 11:32

いつもヒュッゲライフ香川を応援して下さり、誠にありがとうございます。



昨年の3月11日、ヒュッゲライフ香川は発足しました。 



発足当初は代表である私一人だけの、会とは名ばかりの状態でした。

それが呼びかけるにつれ一人、二人とスタッフが集まり、完全ボランティアで交通費すら出せない状況にも関わらず、仕事や育児の合間を縫って、手弁当で手伝ってくれるようになりました。

その他にも日頃から協力や助言をして下さる方、広報をして下さる方、イラストやパンフレット作成を請け負って下さる方、

たくさんの方のご厚意に恵まれ、1年間活動を続けてこられたこと、言葉では言い尽くせないほど感謝しています。




この1年間で、産後うつママミーティング(と、類似イベントを含む)を

丸亀市・高松市・多度津町で全9回行いました。述べ32人のしんどいママに実際お会いし、お話を伺って参りました。



ママが抱える「しんどい」の背景は一人一人複雑で、

子育てそのものに煮詰まっている方や、

ご夫婦の関係性に問題がある方、

お姑さんや実母さんとの関係に問題がある方、

ご自身に発達障害や愛着障害がある方、

周辺に何の問題もないのにただしんどい方、色々なケースがあります。



そしてその中の一定数に

「メンタルクリニックへの受診を考えた方/受診した方」がいらっしゃいます。



ただ単に居場所があって悩みを打ち明けられればそれで解決するか、

薬を飲めば解決するかとといえば決してそうではない、

しんどさを包括的に支える必要性を常々感じています。




精神医療の世界では、まだまだ「子育て支援」という発想が根強いていません。


産後うつは10人に一人がかかる、誰でもがかかりうる、

子どもの育てやすさや夫婦仲や母親本人の性格とは関係なくおこりうる病気だということは少しずつ知られるようになりましたが、 



体が動かない、起き上がれない、眠れない、

頭の中に「死」がちらつく状態で、

母親が子どもと日中2人きりでいることが

母子双方にとってどれだけ辛く危険か



乳飲み子や小さなきょうだいを抱えた母親が、

重い体を引きずって通院することがどれだけ困難か



そのような状態でありながら、育児が満足にできない、子どもに申し訳ないという罪悪感や「母親なのだから自分がやらなければならない」という責任感から、

支援に頼ることを拒む母親がどれだけ多いか、



家族の理解に恵まれず必要な支援に結びつけない母親がどれだけ多いか



妻が産後うつになった夫の精神的・身体的負担がどれだけ重く、かつ悩みを抱えた父親がどれだけ社会に取り残されがちか




という、しんどいママを巡る環境に対して

医療や支援の関係者が危機感をどれだけ抱いているかは甚だ疑問だというのが

私の今もって変わらない正直な気持ちです。





私達の活動は、しんどいママに傾聴し、時には自分の体験を語り、必要な方には必要としている情報を提供することです。


しんどいママとその家族がが少しでも楽になれるよう、一人一人に寄り添っていけばいくほど


ただただ話を聞くだけではどうしようもない現状や、あるはずの支援が全く機能していない現状が見えてきて、胸を痛めることも多々あります。




私達にできることとできないことの境目、

私達がやるべきこととご本人や他機関に委ねるべきことの境目を見据えながら

それでもしんどいママがより過ごしやすい地域社会を目指して

一歩踏み込んだ支援や啓発活動ができるような

基盤と体力のある会にヒュッゲライフ香川を育てていくことが、私のこれからの目標です。




今後も関係各所や応援して下さる方々との繋がりを深め、スタッフへの感謝を忘れず、時間はかかっても確実に一歩一歩進んでいきたいと思っております。

これからもどうぞどうぞ、応援して下さいますよう、よろしくお願いいたします。



ヒュッゲライフ香川・代表 たまこ