花萌える頃に、流れをととのえる
こんにちは、ゆいかです。
清明 初項 玄鳥至 (つばめきたる)
― 清らかに明るむ季節の養生 ―
春分後15日目にあたる4月5日頃。
生命は「清浄明瞭」の略と言われ
草木をはじめとする万象が
清らかではつらつとしていることを
意味するそうです。
花々が咲き、緑は元気に満ち溢れた
明るい感じを指し「山笑う」などと言われたりします。
ここ岡山では、 日中は20度を超える日があったりと、
春というより、初夏の気配を帯びるときも増えました。
ています。 日差しの中では半袖でも心地よく、
外に出るだけで、身体が自然とゆるんでいきます。
けれど、朝晩はまだひんやりとし、
一日の中で季節が行き来しているような
感覚があります。
この「明るさ」と「揺らぎ」
それが、清明の特徴です。
自然はすでに次の季節へ向かって動いていますが、
身体はその変化にすぐには追いつきません。
昼のあたたかさでゆるみ、 朝晩の冷えで引き締まる。
その繰り返しの中で、 だるさや疲れ、
落ち着かなさが生まれやすくなります。
これは不調ではなく、
「変わろうとしている途中の反応」です。
この時期の養生は、 整えるというより、
「流れを止めないこと」にあります。
朝、窓を開け、 外の空気をゆっくりと吸い込む。
それだけで、身体の内側に
こもっていたものが少しずつ動きはじめます。
冬に内へと向かっていた流れを、
やさしく外へひらいていく。
そんな意識で十分です。
服装は、少しだけ慎重に。
日中のあたたかさに合わせすぎると、
朝晩の冷えが体に残ります。
薄くてもよいので、
一枚羽織れるものを持つ。
首元やお腹を冷やさないことが、
この時期のゆらぎをやわらげます。
食事は、軽やかさを添えていきます。
冬に溜め込んだものを、
少しずつほどいていくように。
季節ものの鰆や筍をいただいたり
温かい汁ものに、 青い葉や香りのある野菜を加えるだけで、
身体は自然と季節を理解します。
無理に変えなくても、ほんの少し整えるだけで、
流れは動き出します。
清明という時期は、 外の世界が明るくひらくぶん、
内側も動きやすくなります。
気持ちが揺れたり、 落ち着かなさを感じることも
あるかもしれません。
そんなときは、
整えようとするよりも、 まず気づくこと。
「いま、少し揺れている」
そう認識するだけで、 心は自然と静まる方向へ向かいます。
花は、咲こうとして咲くのではなく、
季節に応じて、ただひらきます。
わたしたちも同じように、
本来は自然に整う力を持っています。
だからこそ、 急がせず、止めず、 流れに任せること。
清らかに明るむこの季節。 なにかを足すよりも、
少しゆるめ、少し軽くする。
その余白の中で、 わたしたちの内側もまた、
静かに芽吹いていきます。