あなたが疲れているのは、忙しいからではないかもしれない
忙しくないのに、疲れている。
そういうことが、あります。
予定はそれほど詰まっていない。
やることも、こなせている。
でも夜になると、なぜかどっと重い。
これはいったい、何の疲れなのでしょう。
疲れの正体
多くの人が見落としているのは、
「出来事の疲れ」と「反応の疲れ」が、まったく別物だということです。
出来事の疲れは、活動量に比例します。
たくさん動けば疲れる。休めば回復する。
でも反応の疲れは、活動量とは関係ありません。
メールを一通読んで、「これはどういう意味だろう」と考え始める。
誰かの一言が頭に残って、寝る前にまた思い出す。
何も決まっていないことについて、最悪の展開を想定しておく。
これは全部、反応です。
そしてこの反応が、出来事よりもずっと多くのエネルギーを使っている。
サバイバルモードとは何か
ジョー・ディスペンザ博士の研究によれば、
人間の脳は、脅威を感じると「サバイバルモード」に入ります。
これは本来、危機を乗り越えるための機能です。
でも問題は、脳が「本物の危機」と「想像の中の危機」を区別しないこと。
締め切りのプレッシャー。
人間関係のちょっとした摩擦。
「うまくやれるだろうか」という漠然とした不安。
これらに対しても、脳はサバイバルモードで反応します。
結果、体は常に戦闘態勢。
休んでいるつもりでも、神経系はずっと緊張したままです。
これが、忙しくないのに疲れている、という状態の正体です。
反応に、反応している
さらに厄介なのは、
最初の反応に、さらに反応してしまうことです。
不安になる。
「不安になっている自分」が気になる。
「こんなことで不安になるなんて」と自分を責める。
責めている自分に、また疲れる。
一つの出来事が、何重もの反応を引き起こす。
エネルギーはどんどん消費されていく。
でも、これは性格の問題ではありません。
長い時間をかけて身についた、反応の習慣です。
習慣だとしたら、気づくことができる。
気づくことができれば、少しずつ変わっていく。
一呼吸、置けるようになると
サバイバルモードから抜け出すのに、
大きな変化は必要ありません。
反応と次の行動のあいだに、
少しだけ「間」が増えるだけでいい。
その一呼吸が、少しずつ積み重なっていく。
距離が取れるようになる。
「置いていい」という感覚が出てくる。
思考のうるささが、静かに減っていく。
力を抜いて、本来の力を発揮する。
それは、何かを足すことではなく、
余分な反応を静かにほどいていくことから始まります。