2分とちょっと。~暗黙窒息膝枕~ 【女サシ10分未満・友情恋慕擦れ違い百合台本】
A:ねぇ
B:ん?
A:これから3分間、なんにも喋らないでいよっか
B:なんで?
A:なんとなく
B:意味わかんないし、だんまりで何するの?
A:逆だよ、だんまり以外は何してもいいの
B:無理だよ
A:なんで?
B:たぶん耐えきれないでしゃべっちゃいそう
A:それを楽しむんじゃない。別に本当に3分我慢しなくたっていいの。
B:何してもいいって言っても、動いてくれないんでしょ?
A:そうだよ。こんな特等席、手放すわけないじゃん。
B:そろそろ足しびれてきそうなんだけど。
A:だから、あと3分。
B:喋らなかったら、何するの?
A:言ったじゃん、何してもいいんだよ
B:あんたは?
A:ん~?なーにしよっかな~
B:酔ってんでしょ
A:酔ってないよ
B:酔っぱらいの常套句だ
A:んふふ~
B:気分よさそうね
A:まあね~顔がいい女の膝枕なんて、世の男どもの夢でしょ
B:あんたも顔がいい女、でしょ
A:そう、だから私たちお似合いなの。
B:私はあんたがブスでも、膝枕させてあげるわよ
A:お、性格も美人だ。でも八方美人は好きじゃないな~
B:何言ってんの、あんただけ。
A:――んふふ。女たらしめ。
B:あんたも大概でしょ。バレンタインのチョコの山、年々増えてるじゃん。
A:嬉しいけどね~
B:けど?
A:私は結局、本命を渡せずじまい。もらってばっかりだった
B:――いたの?本命。なんで上げなかったの?
A:上げたくなかったの
B:本命なのに?
A:本命だから。
B:ふーん。ま、そういうこともあるか。
A:あ、もう興味なくしたでしょ
B:バレた?
A:ばればれ。
(少し沈黙)
A:ね、これから3分、黙ってよっか
B:今あんたが喋んなかったら、良い感じに始まってたかもね
A:そーゆーのはノーカン。
B:おしゃべり抜きで、何するの?
A:顔のいい女を眺める
B:私は?
A:膝に収まってる可愛い女を撫でてもいいよ?
B:一方的。
A:嬉しいでしょ?
B:悪くはないけど、3分それだけは長いかな
A:私には短いよ
B:わがままな女
A:素直なんだよ
B:よく言うよ
A:可愛いから赦されるでしょ
B:言ったでしょ。可愛くなくても撫でたげる
A:んー女たらしポイント1億
B:そのポイント、全部あんたが独り占めよ?
A:あーあ、私骨抜きだ。
B:骨とけちゃたのかってくらい起きる気ないもんね
A:だって、ふわふわするから
B:酔ってんでしょ
A:酔ってないよ
B:酔っぱらいの常套句だ
A:おんなじこと言ってんのもね
B:おかあさん、それさっきも聞きましたよって
A:ママまだ酔ってないわよ
B:良いんだよ、酔ってても
A:いいんだ
B:そうでしょ
A:じゃあいっか
B:素直か
A:素直なの。わがままじゃないの。
B:紙一重だね
A:むしろ表裏かも
B:どっちも見てるよ
A:―――見せてないもん。
B:ん?
A:はい、スタート
B:何急に。
B:あぁ。3分黙るゲームね、はいはい。
0:Aモノローグ
A:免罪符が欲しかったの。
A:何にも言わずに、顔のいい女を独り占め。
A:3分だけで満足するから。
A:わがままなんて言わないから。
A:あと2分とちょっと。
A:優しく髪を撫でるこのふわふわのなかで。
A:私の裏側は、素直にだんまり、してみせるから。
A:あと、2分とちょっと。
A:これっきり。これきっり。だんまり苦しいのも、これっきり。