◇縁側に集まる猫たちのように
~心がひらく、やさしい沈黙の時間~
ずっと前のことです。 私の知り合いが「劇団四季」の『キャッツ』に、すっかりはまっていました。 その人は何度も公演を観に行くと言うので、私は不思議に思い、尋ねてみました。
「物語のあらすじは分かっているんでしょう? キャストもそんなに変わらないのに、どうして何度も観に行くの?」 すると彼女は、こう教えてくれました。
「この物語は猫の物語なんです。舞台の上には、いろいろな猫がいるの。猫は自由で気ままな動物でしょう? だから、それぞれが好きなことをしているんです。前に観たときには気づかなかった動きや、その自由さに毎回出会えるんです。『こんな生き方もいいんだな』って、新しい気づきがあるから、何度も観たくなるんです」
私は「なるほど」と納得しました。
私は先月から「心眼の縁側」というイベントを、月に1回オンラインで始めました。
夜9時から1時間だけ、集まりたい人が集まる自由な会です。
参加費も不要、入会手続きもありません。 その日に参加してもしなくてもいい。遅れて入っても、途中で抜けても大丈夫です。
この会では何をするのかというと、もともと私がカウンセリングの学びの中で体験した「エンカウンターグループ」をもとにしています。
エンカウンターとは「出会い」という意味です。
そこに集まった人たちが、自由に話してもいいし、話さなくてもいい。 答えを出したり、議論したり、何かをまとめたりする場ではありません。 誰かがふと心に浮かんだことを話し、それを聞いた誰かの心に、また新しい思いが生まれる。 まるで、水面に小石が投げられたときのように、静かに波紋が広がっていきます。
例えば、「老後が心配だ」という言葉を聞くと、自分はどうだろう、と自然に自分の中に問いが生まれます。体調のこと、お金のこと、趣味のこと。それぞれの思いが浮かび、心が動きます。 さらにそれを見つめていると、これまで意識していなかった心の奥の気持ちが、そっと表に現れてくることがあります。 だからこの「心眼の縁側」は、月に1度、1時間だけ、自由に自分と向き合う時間にしてほしいと思っています。
そして、この会の一番の特徴は、参加者の皆さんにアイマスクをしてもらうことです。
3月と4月は、まず沈黙に慣れていただこうと、あえて最初に「何も話さない時間」を設けました。
私自身、かつては沈黙が怖くて、何か話さなければと思っていました。 でもこの「心眼の縁側」では、沈黙を恐れない自分を育てていきたいと思っています。
先日の会で、こんな感想をいただきました。
「アイマスクをしてこの場にいると、四畳半の部屋にみんなで集まって座っているような感覚がしました」 またある方は、 「みんなでこたつに入っているような、あたたかさを感じました」と。
さらに別の方は、 「一人の瞑想とは違って、みんなと一緒にいる空気が、とてもやさしくてあたたかかったです」と話してくださいました。
それらを聞いて、私の中に浮かんできたイメージがあります。
四畳半の部屋に縁側があり、外には春のやわらかな景色が広がっている。
そこへ、どこからともなく猫たちが集まってきて、思い思いにひなたぼっこをしている光景です。
すやすや眠っている猫。 のんびり座っている猫。 何かを食べている猫。 誰も無理をせず、ただそこにいるだけでいい場所。
この会も、まだ始まって2回目です。 これから、いろいろな変化をしながら育っていくと思います。 一緒に縁側に座ってくれる、やさしい仲間に、心から感謝しています。
あなたも、ふらりと縁側に座りに来ませんか。
何も話さなくても大丈夫。 ただそこにいるだけで、きっと心にやさしい風が吹いてきます。
お申し込みは、こちら幸せの入り口屋事務局までどうぞ!
https://forms.gle/F8huRFtpP5uoThER9