4月句会
2026.04.25 08:00
きゃさりん
① 風呂電話なくても笑顔 めおと箸
② 古屋敷春新月がまろびでる
③ ラジオ消し蕎麦を打つ彼小さな背
④ 恋仕舞糸より細き声で泣く
平林吉明
⑤ 四月も過ぎればただのドブ川
⑥ 線香あげに来るあの世の兄ふたり
⑦ やくそくやぶりはるひかり
⑧ 生きているだけで汚れた靴
石原とつき
⑨ わたくしは体液まぼろしな駅な和式まだまし
⑩ 輪唱な結晶ひょうひょうとひきょうに隣人
⑪ にせものたんぽぽなものがたり背もたれぽつポツン…
⑫ 砂時計はふかふかうかうか素直にときめき
大川崇譜
⑬ 何か残っていたワープロ遅い春に捨て
⑭ 父の三脚を処分するつまり二十七脚
⑮ 自由律史語り喉に韻律はできたのか
⑯ クワンクワン消防車の音はここで止む心臓
木野清瀬
⑰ シャム猫の舌のざらざら夜の雨
⑱ 毒持ちの花たち俯く白い服
⑲ 糠友よろしく出逢い直しの四月
⑳ 水槽のある暮らしイソギンチャクも歩くらしい
石川聡
㉑ よごれた眼鏡です春の陽
㉒ 葉にうずもれ残りの金柑よ
㉓ 街が不意に深い谷 春の昼顔ちいさい
㉔ さみしい純白は公園の雨のカラー四五本
山口桃葉
㉕ そのシャツかっこいいねって花のせい
㉖ 春驟雨一周めぐった記念日だね
㉗ あーわたしずっとこれがほしかったんだ木の芽立ち
㉘ いつの間にできた痣をさする夢
草の耳彦
㉙ 欠伸しながらカミナリスナワチコエヲハッス戸をしめる
㉚ ボンネットに白い点々ツバメキタル
㉛ 睫毛の先にコウガンカエル男の子
㉜ 丑三つのニジハジメテアラワレルさらわれる